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創作 霊験(2)-④ 豆吉と番頭

 旦那様、あっさりと、いいものが手に入りましたね。
 主人の部屋に二人向かい合わせに座る。真ん中には霊験あらたかといわれる品。どこまでかはわからないが、これまでの経緯を鑑みると、これは本物なのかも知れない。そんな期待が二人にあって、番頭の言葉に、主人も、ふむふむ、さて、どう使うとするかな、と、上機嫌だ。

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