平成の音楽を振り返る③ ~メガヒット時代の申し子 B'z~
平成の音楽を語る上で欠かせないのがB'zである。
平成で最も音楽CDが売れたミュージシャンだからだ。握手券や投票券でCDを売るアイドルAKB48は、ここではミュージシャンに含めない。
B'zが樹立してきた記録は、13曲連続ミリオンセラー、累計15曲のミリオンセラー、アルバムとしては19枚のミリオンセラー(歴代1位)など驚異的だ。
1998年に発売したベストアルバム『B'z The Best “Pleasure”』は、500万枚以上、『B'z The Best “Treasure”』は、400万枚以上を売り上げた。
シングル・アルバムを含めた総売り上げは、8000万枚を超えている。
そして、現在でもオリコン1位を獲得できる人気を誇る。
まさに平成が生んだモンスターバンドである。
B'zは、1990年代に大ブームとなったビーイングに所属しながら、他のビーイング勢とは一線を画していた。
他のビーイング系アーティストが織田哲郎や栗林誠一郎といった名作曲家の楽曲提供を受けて、有名アーティストとしての成功を手にしたのに対し、B'zは自力で有名アーティストとなった。
B'zは、作曲とギターを担当する松本孝弘、作詞と歌唱を担当する稲葉浩志の2人組で、自作の楽曲で次々と大ヒット曲を生み出して行った。
私が好きになったのは、1990年のヒット曲「愛しい人よ Good Night・・・」。
そして、1993年のミリオンセラー「裸足の女神」。
さらには、1995年のミリオンセラー「LOVE PHANTOM」。
B'zの魅力は、シングルの質の高さもありますが、常に安定した活動を続けているところ。
売れるときに楽曲を量産して、その後は尻すぼみになるわけでもなく、活動休止を挟むわけでもなく、メンバーが道を踏み外すこともなく、安定感抜群の楽曲をファンに提供してくれている。
浮き沈みの激しい音楽業界で、ここまで浮き沈みの落差がないアーティストも珍しい。
きっと平成が終わっても、まだまだB'zは、売れ続けるはずである。