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「今日」を生きて、本をそっと閉じるように寝たい。《自分のための日記》

今日という日を生きよう。今日を生きて、その夜は一日をふりかえるあたたかなひとときにしよう。明日やその先のことをそんなに考えこまなくたっていい。明日がはじまるのは明日の朝。明日は明日。今夜は本をそっと閉じるように寝れたらいいな、という日記です。

この《自分のための日記》は、いちばん下の役に立たなさそうなところだけ有料になっています。役に立たないことはいいことなので価値があるという謎方針によるものです。自分のための日記なのになぜnoteに書くのか、なんでそんなへんてこりんな有料化をしてるのか知っておきたい、という素敵な方は、一度こちらの記事をご覧ください。

◆未来から「今日」を測らない。


わたしは今、うつで療養しています。
近ごろは療養の甲斐もあって、晴れやかに過ごせる時間も増えてきました。

だけれど、夜になると不安がおそってくる。

仕事はどうするのか。いつまでも休んでていいのか。どうするんだ。
寝るまえは、先のことばかりを考えてしまって、不安になる。

不安になるのは、わたしのなかに、いついつまでに「こうあるべき・こうありたい」という理想像があって、それと今の現実を比べるからだ。だから、焦る。不安になる。

そんなときふと、ある不思議な本のイメージがおりてきた。

一冊の本がある。
その本には、1ページごとにわたしの一日一日が書かれていく。
朝起きると開かれて、夜になって眠るころ、そっと閉じられる。
明日からさきのページは、白紙。


明日からさきのことは、白紙だから分からない。
「こうあるべき・こうありたい」と考えることは、明日からさきの白紙のページに理想的なストーリーを書き込んでいくようなことだ。もちろん、目標をもつこと、それに向かってなにかを積み上げていくことはたいせつだとおもう。

だけど、この不思議な本のイメージのおかげで、わたしは明日からさきのページに何も書かないことも選べることに気づいた。もともとは、白紙なんだ。何も書かれていない。
不安や焦りを産みだしているのは、明日からさきのページを理想で埋め尽くそうとしている自分自身だった。

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明日、明後日、何週間後、何ヶ月後のページに、「こうあるべき・こうありたい」を書き込んで、未来から「今日」という日を測っていると、「今日」という一日が小さくなる。小さく小さくなって、「今日」は未来の「こうあるべき・こうありたい」日のための、ただの準備の日になってしまう。

それでいいんだろうか。
「今日」という日は、そんなふうに小さく測られたり、未来のためだけに使われてしまっていいのだろうか。
「今日」という日は、もっともっと、大きいんじゃないか。広いんじゃないか。大事なんじゃないか。

「今日」はたぶん、未来から測れないものだ。
未来のためだけに「今日」があるわけではない。



◆「今日」を生きて、本をそっと閉じるように寝る。


よく「いまを生きる」って言うじゃないですか。
とっても大事なことだし、好きな言葉でもあるんだけど、時々ちょっと忙しい感じがするんです。そんなに、いま!いま!いま!と言われても、待って待って追いつけない…と思ってしまう。

その「いま」を「今日」に置きかえると、今のわたしにはしっくりくる。
今日を生きる、だ。

「いまを生きる」は、瞬間瞬間を精一杯に生きる感じになって、それはそれで素晴らしいし輝いてみえるけど、やっぱりなんだか忙しい。

「今日を生きる」にすると、余裕がでてくる気がする。「いま」という時間がその輝きを失わずにぷうっとふくらんで、「今日」になる感じ。広くてふくよかな、今日。

さて、不思議な本のことに話を戻します。
この本には「明日からさきのことは白紙」だということに加えて、もう一つ「朝起きると開かれて、夜になって眠るころ、そっと閉じられる。」という特徴がありました。
つまり、「今日」というページは朝開かれて夜閉じられる、ということ。

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このイメージを思いついてから、わたしは朝起きると、ノートに「今日したいこと・今日こなすこと」を書いて、寝る前に「今日一日の良かったこと」を書くようになった。

そうすると、夜の寝る前の時間は、明日からさきのことを考える不安な時間ではなくて、今日一日のよかったこと、達成できたこと、楽しかったことを振り返るあたたかな時間になった。

あしたのことはあしたの朝にはじめればよい。
あさってのことはあさっての朝にはじめればよい。
きょうの夜は、きょうあった楽しかったことを思いながら寝ればいい。
あしたのことじゃなくて。
明日は明日。

もちろん、不安がなくなることはない。
だけど少なくとも、あたたかさを感じられるようになった。

今夜は、今日のぬくもりを胸にのこして、本をそっと閉じるように寝れたらいいなと思う。








写真出典
Little notebook close up by Marco Verch
Jessie Willcox Smith 'The Bed-Time Book' 1907 by Plum leaves


◆これまでの「今日の良かったこと」


ここから先は、わたしがこれまで書いた「今日一日の良かったこと」を、ただただ振り返っている様子が続きます。振り返って、よく頑張ってるなあ、えらいね、とヨシヨシしています。

この不思議な本のいいところに、もう一つ「今日を生きてきた自分を振り返れること」があるなあと、ここまで書いて気づきました。
ちゃんと「今日」を生きた自分の一日一日を振り返って、褒めてあげられる。ほっこりできる。
いい本、見つけた。

*最近、twitterで、「#今日の良かったこと3つ」というハッシュタグをつけて一日の振り返りをしています。「#今日の良かったこと3つ」は、さくら🌸精神科医 @sakura_tnhさんの実践の一つで、わたしは、
①今日一日をポジティブな印象で捉えて終えられる
②いいね、しあうことで人の役に立ってる感&支えられてる感をもてる
③ほかの人たちの今日良かったことを見ると自分もほっこりできる
このあたりがいいなーと思ってやっています。詳しくは、さくらさんのHP《精神科医さくらの処方箋》を見てみてー。

さてと、振り返ってみようかな♪

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