【symposium】(Part.13)「クバへ/クバから」_第1回座談会(レクチャー1)上演記録「三野新の作歴とプロジェクト全体の基本構想をめぐって」
(Part.12はこちら)
役割の設定で、「問いを強いる」ことにゆるく巻き込む
三野 現代美術においては「コンセプト」がすごい重要ですが、それは演劇においても写真においても同じだと、僕は思うんです。
でも、これは「コンセプト」が作品に内在すれば良いという「コンセプト至上主義」だとも一方では思っていて。やっぱり「コンセプト」が内在することそれ自体が検証され直せるどうかが重要だと考えます。さあ果たしてそれが完成した時に「コンセプト」がどう機能するのか、っていう問題にもつながってくるというか。
またこれは、どういう風にして作品をアーカイブとして残すか、といったこともすごいつながってくる。今話を聞いていて、そういった意識が自分にはあったんだなって思う一方で、もちろん作品として完成はしてるんだけどあえて完成させない、みたいなことによって引き起こされる暴力性もあったりするなと思うわけです。とはいえそうした暴力性は、どういった作品を作るにしろ、引き受けなきゃいけない。僕はただ制作において、それに関する選択をしているだけなんだなぁと。
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