【事前メモ】連続講座「面とはどんなアトリエか?」第2回
2023年4月15日(土)に、映画監督の七里圭さんと、いぬのせなか座第一期メンバーの鈴木一平、そして私(山本浩貴)の3人で、連続講座「面とはどんなアトリエか?」第2回を開催します。
今回の主たるテーマは、詩、そして(七里さんが近年協働している)詩人・吉増剛造のパフォーマンス(とそれを撮影した映像作品)です。
第一回の概要
初回は2023年1月27日(金)に開催されました。
イベントページ:https://scool.jp/event/20230127/
連続講座全体の背景まとめ:https://note.com/inunosenakaza/n/ncc5366fa2eee
3時間半近くに及んだトークは、山本による発表が大半を占めるものでした。大まかな概要は以下の発表メモを御覧ください。https://note.com/inunosenakaza/n/n89480dd89560
その後、記録映像を七里さんが編集し、トーク全編をアーカイブ動画として現在販売中です。
第二回の中心となる発表
第一回をうけて、第二回は、鈴木一平による、詩を中心とした発表が中心となる予定です。鈴木から発表資料の目次が届いたため、以下に記載します。
現代詩における「面」を(再)検討する 鈴木一平
【0】自己紹介
【1】近代詩と面
・翻訳から立ち上がる「詩の面」=定型
・文語定型詩から口語自由詩へ
・(主観的な)感情/(客観的な)形式の分離
・改行の空間性
・リテラルな紙面の開発
・「感情と理論の対立」をめぐる再検討
・現代詩と面 田村隆一と新国誠一
【2】紙-面の再設計
・言語表現において面はどのように立ち上がるか?(抄)
・戸田ツトム+鈴木一誌『デザインの種』(2015)
・線から生まれ、分裂する面
・詩と光について
・現代詩における面の再-設計
中尾太一/和合良一/髙塚謙太郎/最果タヒ/カニエ・ナハ/山田亮太/吉増剛造
【3】七里圭+吉増剛造+空間現代『背』に向けて
・面の上演
・欠落/分裂する諸感覚
・ガラス-カメラ-スクリーン
鈴木はこれまでいぬのせなか座のメンバーとして、各所で詩の歴史について語ってきました。代表的なものとして以下などがあります。
(特に今回は「言葉の踊り場」での議論を再構成したようなものでもあるかと思います)
・いぬのせなか座連続講座第1回「言葉の踊り場」
・現代詩アンソロジー「認識の積み木」編集+解説(『美術手帖』2018年3月号)
・「詩の媒体についての覚え書」
・「演劇的空間としての詩に向けて」
吉増剛造パフォーマンス(映像)
鈴木の発表後、七里さんが監督された映画『背』の分析に入ることになる予定です。『背』はトーク前に上映するほか(トーク料金でそのまま見られますし、トークだけを見るのでもOKです)、分析過程でも映像を流しながら話をする予定です。
さらに、七里さんが先日2月に檜垣智也さん、吉増剛造さんらとともに行なった公演「「石巻ハ、ハジメテノ、紙ノ声、、、」試演」のダイジェスト版も上映し、議論します。
ChatGPT、松浦寿輝『平面論』……
さらに、前回の議論の延長線上で、新たなヒューマンインタフェースとしてのChatGPTについてや、質問で名前があがった松浦寿輝『平面論』についてなども、話されるかと思います。
参考までに、山本によるChatGPTをめぐるツイートを数点挙げておきます。
それでは、4月15日(明日!)、よろしくおねがいいたします。
いぬのせなか座 山本浩貴