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10月15日公開オススメ映画『燃えよ剣』『DUNE/デューン 砂の惑星』『かそけきサンカヨウ』

映画ライターの松 弥々子が、今週末、10月15日に公開されるオススメ映画をご紹介します。

ぜひ、映画館へのお出かけ前の参考にしてみてください。

燃えよ剣

今なお日本人の心を熱くとらえる幕末に存在した組織“新選組”。この新選組を描いた司馬遼太郎の同名名作小説を映画化したのが、『燃えよ剣』です。

主人公は、岡田准一演じる新選組副長の土方歳三。局長・近藤勇を鈴木亮平、沖田総司を山田涼介、芹沢鴨を伊藤英明が演じており、これまで多く映像化されてきた「新選組」という題材に新たな命を吹き込んでいます。

また、アクション俳優としても高く評価されている岡田准一が主演ということもあり、殺陣のシーンも見ものです。日本刀の重みを感じられるような本格アクションを見ることができます。死地に赴く男の美学を感じさせる本作、新たな土方歳三像を見ることができる一作です。

『燃えよ剣』(148分/日本/2020年)
公開:2021年10月15日
配給:東宝、アスミック・エース
劇場:全国にて
Official Website:https://moeyoken-movie.com/
© 2021「燃えよ剣」製作委員会

DUNE/デューン 砂の惑星

1965年にフランク・ハーバートによって発表されたSF小説「デューン」。多くの映像作品に影響を与え、何度も映像化されてきたこの物語が、『灼熱の魂』『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴによって映画化された『DUNE/デューン 砂の惑星』。ドゥニ・ヴィルヌーヴは10代の頃からこの小説に魅せられてきたそうで、念願の映画化となっています。

デューンと呼ばれる砂漠が広がる惑星で繰り広げられる人類の権力争いを描いた本作。ティモシー・シャラメ、オスカー・アイザック、ゼンデイヤ、チャン・チェン、ジェイソン・モモア、ハビエル・バルデムといった豪華キャストの競演も楽しめます。

実際の砂漠や巨大なセットを組んで撮影されたという本作は、その壮大なセットや美術だけでも見応えたっぷり。さらにはハンス・ジマーの音楽も素晴らしい。これはもう、ぜひ劇場で、それもできればIMAXなどの大スクリーンでぜひ体感していただきたいと思います。大きなスクリーンならではの没入感や圧迫感を味わえるはずです。

『DUNE/デューン 砂の惑星』(155分/アメリカ/2020年)
原題:Dune
公開:2021年10月15日
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場:全国にて
Official Website:https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/
(C) 2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved


かそけきサンカヨウ

最後に紹介するのは、若い俳優たちの“今”しか見られない、高校生ならではの心の揺らぎを丁寧にすくいとってみせてくれた映画『かそけきサンカヨウ』です。

『愛がなんだ』『街の上で』などを手がけた今泉力哉監督が、高校一年生の陽(志田彩良)と陸(鈴鹿央士)の恋とも言えないような淡くみずみずしい関係性、言葉にできない気持ち、そして彼らの家族との関係性を、繊細に描いています。

タイトルにある「サンカヨウ」とは朝露や雨など、水に触れると花びらが透明になる、珍しい高山植物です。触れると壊れてしまいそうな、透き通る美しい花は、まさに陽や陸そのもの。思春期の、今その時しか見られない繊細さ、美しさの象徴とも言えるでしょう。

若い俳優たちの今この時のみに見せるすき通りそうな魅力と、彼らを見守る大人たちのやさしい視線を閉じ込めた映画『かそけきサンカヨウ』。派手さはないものの、素晴らしい傑作でした。


『かそけきサンカヨウ』(115分/日本/2021年)
公開:2021年10月15日
配給:イオンエンターテイメント
劇場:テアトル新宿ほか全国にて
Official Website:https://kasokeki-movie.com/
(c)2020 映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会

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