I Am Dead プレイ日記：癒される死後の世界
「幽霊だからものが透けて見える」っていうのを利用して、隠されたアイテムを探したり、指定された形を見つけ出していくパズル。ゆるゆる進めるのに最適で、毎日１ステージずつやっていくのが楽しかった。
それと、時間の経過によって色合いが変わっていく山や海とか、色の表現が本当にやさしくてきれい。これを眺めるだけでもゲーム買った価値はあった。ほんとに。
「I Am Dead」のタイトル通り、主人公は死んだ状態でゲームに現れるけど、けっこう割り切っていて悲壮感はない。むしろ自由にのびのびとしている。あと、私が購入前にちゃんとストアの説明を読んでなかったので驚いただけだけど、ストアに書いてあるように「死後の世界でかつて飼っていた愛犬スパーキーと再会」する。死んだらかつての愛犬と行動を共にできるなんて、あまりに夢がある設定で、愛犬家のひとはここで情緒をめちゃくちゃにされると思う（私はめちゃくちゃになった）。ただ愛犬に人語をしゃべってほしいかどうかは、人によりそう。
舞台であるシェルマーストン島はイギリスにある設定だけど、魚人がいたり鳥人がいたり、架空の動物が乱獲されてたり、シュールなスポーツが流行っていたり、ほどよくファンタジーも入り混じってる。
この島のちょっとさびれた観光地の感じがとても魅力的で、行きたくなってきたのでモデルになった島はあるのか調べてみた。
ゲーム中で出てきた地図の位置からすると、このシリー諸島とやらが近い気もする。中でもSt. Mary’s島にはちょっとした町もあるし、ビーチもあるし、紀元前2000年の遺跡もあるらしいので、結構似てるかも。ただ、画像で見る限りまっ平らで、シェルマーストン島のような山は全然ない（そもそもイギリスに活火山は存在しないらしい）。あとあんな素敵な灯台もない。
でも調べていたら行きたくなってきたので、いつかコロナが落ち着いたら行きたい場所の候補に加えときます。
各村人の生前エピソードはお涙頂戴って感じの語り口ではないけど、シンプルであるがゆえに結構ぐっとくる。中でもグレッグの話は印象的だった。周囲に理解されない変人だけど、実はその行動には理由があって…みたいなのに弱い。アイテムを探していくうちに故人の真相に至るっていうのはこのゲームならではの演出で、素晴らしいと思う。
そういう村人のストーリーの他に、アイテムや村民にカーソルを当てた時の説明が多いので、読んでる時間の方が長い気がする。
日本語訳は、ちゃんと登場人物に合わせて口調を変えて雰囲気出したりしているものの、たまに「give a stick」が「懲らしめる」ではなく「棒を与える」になってるみたいな意味の通じない直訳をされてたり、Spiritの精霊と酒の種類をかけた冗談も訳されてなかったり、読むこと重視なゲームとしてはいまひとつな印象。
あと個人的に起きた現象ではあるけど、最後のステージでいきなり「Corrupt data found, please verify your installation」ってエラーで画面が暗転し、先に進まなくなってしまった。「プロパティ」の「ゲームファイルの整合性を確認」したら、ちゃんとインストールできてないファイルがあったようで、その後は無事に進むことができた。
ただ、その現象のせいで、それまで「リドルマスター」が私のゲーム内には現れていなかったらしく（イ～ッヒッヒッヒっていう笑い声だけ聞こえて、怖いな～後で伏線回収されんのか～？とか思ってた）、最後のステージで急にリドルマスターが当然のように現れたのはちょっと残念。
ゲームファイルの整合性、前もIt takes twoで引っ掛かったから、もうプレイする前には必ず確認した方がいいのかもしれん。。。
（以降、明確にラストに触れますので注意）
ラストは、いきなり終わって拍子抜けした感がある。
明確に「お前が次のガーディアン（custodian）だ！ 噴火をとめろ！」みたいなシーンはなかったけど、アギが「島があなたたちを選んだ」みたいなことを言っているから、結局モリスが次のガーディアンになるってことなんですよね。1000日の縛りは色々見て回ってもらうためのスパーキーの嘘だったのか？ それともスパーキーとモリスがふたりで一緒にガーディアンになるから合計1000日越えでOKということか？ それで噴火は防げたのか？ 島の人は無事なの？ っていうあたりがもうちょ～～～っと説明されてほしい。砂浜のシーンはとってもとっても美しいけど。