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ドラッグレース参戦記(後)

こんにちは、ハイチュウに銀歯を持っていかれたイヌです。

前回の続き、ドラッグレース参戦記の後編でございます。

本戦前日は練習日(当日参加費払えば誰でも走れます)で、翌日が本戦となっとりましてガチのガチ勢は前日での走りでセッティングを替えたりしているのかも知れませんが、アタクシ達は練習が終わり地元に帰ってから前夜祭と言う名の飲み会を開催いたしまして21時過ぎに解散し、翌日早朝4時出発という超過密スケジュールで、6時には会場近くのコンビニに集結していました。

前日も同じ時間でしたし、ほぼ全員眠さMAXなはずだけど根がバイク馬鹿だからか、はたまた昨日飲み過ぎてキマッてしまっているのかは分かりませんが皆元気いっぱいでいざ会場へと向かい、昨日と同様テントの設営をしバイクを下ろし、My陣営にバイクを並べ始めた辺りからでしょうか、にわかに緊張感が沸いてきたのは・・

観戦には何度か来ていたのでレース当日の雰囲気はなんとなくわかっていましたが、いざ自分がパドック内に居て実際に観戦する人達がいる中走るとなると、当たり前ですが緊張感の度合いが桁違いでしてアタクシは当たり前のようにお腹が痛くなって来まして「ちょっとウンコー!」と告げトイレにダッシュをかまし仮設トイレでブツを出し切り『ぶはあ!スッキリしたわい!』とテクテクとMy陣営に向かっていますと遠目に年配の方3人がアタクシのRZをジロジロと眺めているのがわかりました。

んむ〜なんか変と言うかイヤな感じの眺め方だなあ・・・と思いつつ自分のバイクの元に戻るとツレが「あーこのバイクのオーナーです」と年配3人組にアタクシがオーナーである事を告げるとその3人組の1人が「あーこれじゃ速くないよね」とか「エアクリ付けないとダメだよね」等とほざき始め予想的中・・・

見てくれとも評価してくれとも頼みもしてないし、どこの誰かも分からんヤツに何故こんなダメ出しされなきゃならないのだ?いやマジでチョーパンしたろか?と思いましたが幸いにもアタクシはウンコも出してスッキリ気分爽快だし早くバイクの点検もしたかったので「ボクのはコレで良いんです、ボクのバイクなんで」と告げると、ヤレヤレみたいな顔をして去っていったのです・・・

もしですよ、もし。

アタクシがゴリラでウンコする前だったらすぐさまパンツを下げ・・いやゴリラならパンツなんて履いてないけども尻に手をあてがい「産直だ喰らえやバーーーカ!!」と確実にウンコをぶつけていたでしょう。
なので次戦はイヤなヤツ迎撃用にウンコをジップロックに詰めて行こうかと思っております、はい。

とだいぶ話しが脱糞・・いや脱線しました。話しを戻します。

んまあ〜そんなイヤなヤツとのエンカウントも有りましたがバイクの点検やらなんやらをし開会式を経てすぐさま予選開始でございます。

さて、ここでドラッグレースの簡単な説明をしたいと思います。
ざっくり言いますと1/4マイル(402m)を2台並んでヨーイドンで走り速いほうが勝ち、と言う単純明解なルールです。

しかしアタクシの出るクラスはストリートETと言いまして、タイム申告制のハンデ戦になっとります。
アタクシみたいな小排気量のバイクでは2台一緒にヨーイドンしては負けるのが当たり前なので、予選(厳密に言うとストリートETクラスは練習走行)での自分のタイムや過去のベストタイムから少しだけ良いタイムをスタート直前に申告します。(申告したタイムより早かった場合はファウルでして負けです)
例を挙げますと、
Aさん
申告タイム15"00(ベストタイム15"20)
Bさん
申告タイム10"00(ベストタイム10"15)
の場合ですと、Aさんが先にスタートしBさんが5秒00後にスタートし先にゴールした方が勝ち
てな感じです。
ただしBさんが自己ベストを大きく更新するようなタイム9"90とかで走ってしまうとタイムオーバーで負けになってしまうので如何に自分のベストタイムに近い走りをして、先にゴール出来るか?と言うちょっとだけ分かりづらいクラスになっています。

アタクシの拙い文章で伝わっているか不安ですが、ドラッグレースの簡単な説明でした。


さてさて、開会式が終わりバタバタとスーツを着ていよいよ予選です。
昨日の練習日とは違い観客の方もいますし、やっぱり緊張感は半端ない。
けれども、やはりアタクシはバイクが好きなのでしょう。愛車に跨ると誰よりもオマエを上手く走らせてやるぜ!と柄にもなくちょっとだけアツくなって来ていましたが、なんせ初めての参戦で勝手が分からない!アタクシ以外の仲間は空冷4発のクラスでしてほぼ経験者で皆んな揃って控えレーンに行けば良いのですが、アタクシのクラスは仲間達が走った少し後が順番だけど、どんなタイミングで控えレーンに行けば良いかさっぱり分からん!とあたふた・・・まあこうなるとアタクシは大体の場合こうなります「行きゃわかるだろ、やりゃ分かるだろ」と・・

キックレバーを出し軽く下に踏み込む・・・ありゃ?・・踏み込む・・ありゃりゃ!?かからない!!火すら飛んでない感じだぞ!?どした?アタクシパニック!なんだおい!とイグニッションを見るとキーがonになっていませんでしたテヘペロペロペロペロペロペロペロペロペロと緊張感限界突破ノミのハート大爆発。

さて、そんなノミハートを載せたRZが控えレーンに行くともう既にアタクシのクラスの方々がズラーっと整列してまして、アタクシはほぼほぼ最後尾。
良かった〜危うく違うクラスに迷い込むところだったぜと胸を撫で下ろしていると流石ドラッグレース1戦1分位で終わってしまうのであっちゅー間にアタクシの番。
バーンナウトゾーンへ導かれ、バーンナウトをしいよいよ予選一本目。

と、ここである事に気付く。

そうだ・・ストリートETクラスはスタート合図の方式が違うんだったと・・・

前日の練習ではプロスタート方式だけでアタクシが今から走るのはストックスタート方式でランプの着き方が若干異なるのです。
※詳しくは以下のサイトにございますので興味がある方は見てみて下さいませ。



クリスマスツリーと呼ばれるドラッグレース用ランプ

ぶっつけ本番はなかなかのプレッシャーだなあ〜と思ったけれど、ここに来て夜な夜なインターネットで目を皿のように股間をスリコギ棒のようにして眺めていた様々な動画が鮮明に蘇って来た。
ぐはは!アタクシに抜け目はない!ちゃんと勉強済だぜ!と意気揚々とスタートラインに着け、どんと来い!初のストックスタート方式!と力んだのがいけなかった・・スタートもめちゃくちゃ遅い上にクラッチを何故か途中で離してしまった・・フロントがポンと少し浮いて散々なタイム(泣)

アタクシは昔からこうなんです。いざ!と力めば力むほど失敗するタイプ。
しかも競ったりする事がとても苦手であまり勝ち負けに関心がない。

んじゃなんでドラッグレースなんか?とお思いの方もいるかと思います。
最初はアタクシ自身も何故?と思いましたが、ただ単に面白そうだなあ〜位の気持ちと、たまたまお世話になっているバイク屋さんが参戦していて参加へのハードルが低かっただけでした。

ただ今は自分のバイクのポテンシャルを最大限に引き出す走りをしたいと思うようになっていていまして、勿論勝負事なので勝てればベターなんですが、それよりもベストタイムを出したいと言う気持ちの方が数倍強くて己との勝負に勝ちてい!これだけです。

まあでもそんな気持ちだけで速くなる訳もなく、予選2本走り終えた時点で前日のベストタイムにはまるっきり届かずの走り。
スタートは良かったけどアクセルを雑に開けてしまったり、ギアが上手く入らずレブに当たってしまったりとやはり非常に難しい。
ぐぬぬ〜次の一本で予選は終わり。どうにかしてベストタイムに近づけたい・・と意気込むが結果はドが付く程のフライング・・んむ〜実にアタクシらしい。
前日の練習走行ラストはバーンナウトでエンストをかましスタートではフライングと言う体たらく。

んまあ〜過ぎた事はどうでも良いしどうにもならないので決勝トーナメントへ向けて腹ごしらえじゃ!と朝コンビニで買ってきたオニギリとサンドウィッチをガブガブと食べ仲間達と文字に起こすのが躊躇われほどの下品な話しなどし、さあいよいよ本戦開始となります!

さあーてアタクシは申告タイム何秒にするかなあ?と悩みました。
予選では16秒すら切れてないタイム・・と言うかワーストタイムを更新してしまっている・・・・・うむむむ・・・・うむにゃむにゃ・・むにゃむzzzZZ・・・は!?・・・と、熟考したすえ導き出したタイムは15"30。
ベストタイムジャストで申告してベスト更新して負けならそれはそれで良いし、多分今日のこの会場の雰囲気では上手い事出来ない可能性が非常に高いだろうと踏んでの15"30。

この申告タイムが吉と出るか凶と出るかは神様仏様でも知らんがな!と仰るでしょう。実際アタクシも知らんがな!やってみなきゃ分からんがな!てな感じです。

そして時は経ちとうとうストリートETクラスの番です。
このクラスは先にも書きましたがハンデ戦なのでありとあらゆるバイクがごちゃ混ぜで、10秒を切るようなバカ速いバイクやアタクシみたい2ストロークのバイクも何台かいます。
そして、アタクシの前に並んでいるのは前年度ストリートETクラスのシリーズチャンプのRZが居ます。
少しお話しをさせていただいたのですがかなり手が入っているRZで走りもアタクシとは比べものにならない位上手な方でした。

そんなチャンプの背中を眺めながらアタクシはこんな風に思っていました。
『何故アタクシはチャンプの後ろに並んでしまったのだろうか・・下手くそさがクッキリハッキリ分かってしまうではないか!あやまったなあ〜こりゃ〜』です。

しかしもう並んでしまった以上どうしようもないし、敢えてRZ同士連なったんだぜ!みたいな雰囲気を全力で出しやろうかと思ったけど出てくるのは緊張感と変な汁だけ。
アタクシは着慣れないツナギの中を汁だくにしながらチャンプの走りを見届け、いよいよもってアタクシの番です。

スタッフの方に申告タイムを告げスタートラインに着ける。
右レーンをチラ見すると恐らくカワサキ10Rさん。多分ですが10秒台で走るバイクでしょう。

両車回転数を上げる。
10Rさんはローンチスタートなのでしょう、一定の回転まで上がると点火が切れて排気音が一定のリズムを刻んでいる。

アタクシは集中を高めツリーを見据える。
上から順にランプが点く。
パッ
パッ

GO!!!!

あー!ちょっと回転下がった!けど大丈夫!って2速レブったあ!くうー!けど、まあまあだ!ゴールまで後ちょい・・うはっ!?!くうー抜かれたあ〜〜速え〜笑やっば笑

でアタクシのレース本戦終了でして、タイムは15"8でベストタイムには遠く及びませんでしたが、その日のベストタイムだったので良い負け方でしょう。
それにタイムが伸びなかった原因も分かってるし、この2日間は今後のバイクライフの為にもなったなあ〜と思う次第でございました。

ちなみに某クラスでは仲間が表彰台と言う立派な成績を納め大盛り上がりでした!Iさんマジ凄えっす!ヒャッホーイ!!!

さて、そんなバイク漬けの2日間で感じた事思った事があります。
まずは、思い切ってやってみて本当に良かった!と言う事。
ドラッグレースに誘ってくれたバイク屋友人が先に言っておりました「この歳になって好きな事で緊張感を味わうのは良い事だよ」と、終わってみて本当その通りだな〜としみじみ思います。

あともう1つは、ほぼ自分で整備したバイクが全開走行に耐えれた事が非常に嬉しく感じました。
年末からコツコツと無いお金を搾り出し、時には危うくネジ山を潰してしまいそうなったり、クラッチカバーが外れなくて小癪なヤツ!どりゃー!と力いっぱい引っ張ったらウンコを漏らしてしまいツレにパンツを洗ってもらったりと短い期間ではありますが様々な出来事を乗り越えての今なので感慨深いモノがあります。

RZよ良く走ってくれました。
アタクシはやはり2ストロークバイクが大好きなのが改めて良く分かったし、これからも出来得る事は自分の手で整備して行きたいと思っているし、現状のMyRZの限界を出せるまではチューンナップせずに出来得る限り参戦して行きたいと思っております!

最後になりますが、ドラッグレースに誘ってくれた友人を始めあの2日間一緒に戦った仲間達よありがとう!
また次戦楽しく戦いませう!

そして、なんかダラダラと長くなってしまいましたが最後まで読んでくれてありがとうございます!

さてさてアタクシ次戦に向けてウンコが入りそうなジップロックでも買いに行ってこよう〜

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