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<インドアグリーン>①深夜の作業と養生シート


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以前お世話になっていたインドアグリーンの現場です。企業の予約制ショールーム内に、ショーウィンドーのような植栽スペースがあり、こちらにインドアグリーンのディスプレイをする仕事を3~4年担当していました。(現在こちらは移転しており、植栽のスペースもなくなったそうです。)

ビルの高層階、ずらりと並んだ最新の通信機器、ガラスやステンレスのシンプルなインテリア、ふかふかのじゅうたん、コンパニオンの皆さんの美しすぎる笑顔…最高にかっこよくてわくわくする現場でしたが、普段は地下足袋や長靴でドタバタやってる私たちが、植物たちをひっつれて作業するにはびっくりするくらい沢山の壁がありました。

当時、私はまだ植物の名前もろくすっぽ覚えてないような新入りで、上司や職人さんや樹木屋さんや…みんなの知恵を集めてわいわいやれたので、なんとか楽しく乗り越えることができたと思っています。


作業時間と現場養生

お客様のいらっしゃるショールームなので、現場への入り時間はいつも夜の21時スタートでした。作業はどんなに早く終わっても23時、大きな植え替えがあるときには日付をまたぐこともしばしば。普段は明るい時間に活動している一同は、いつもと違う夜の世界に妙にはしゃいでいたものです。

搬入は業務用のバックヤードエレベーターを使用。ぎゅうぎゅうに植物を積み込んだエレベーターに、途中でお掃除のおばちゃん(のちにメアドを交換して助け合う仲間となる)やレストランに高級牛肉を納入する肉屋のおじさん(上層階に上がるまでに肉をみせてもらった)なども乗り込んできます。表のぴかぴかのエレベーターとは全然違う世界。

エレベーターからショーウィンドーまでの通路は、養生シートと養生テープで全部保護。まるで引っ越し屋さんです。何せ、水一滴、土ひとこぼれも許されない状況。養生シートは毎回新品を1~2巻使っていました。靴を脱いで靴下のまま、養生シートの上忍び足で走って作業します。

家具、扉などにも絶対傷をつけないように細心の注意をはらいます。扉ぎりぎりの大きさの樹木の搬入にはいつもひやひやしていました。




(長くなりそうなので数回に分けてお送りします。)


帰り道の夜景。

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