イヌ先生の人生で一番悔しかった日
皆さんこんばんわん!
新年あっという間に一週間が過ぎてしまい、日々の過ぎ去る早さにぽかんとしているイヌ先生です。
今年は心が痛くなる出来事が重なった年明けになりました。
被災された方、今もなお困難な状況にある方に心からお見舞い申し上げます。
今の自分にできることは何か…と考えた時、募金や寄付という行動もそうですが、やはり目の前にある今やるべきこと、ありがたくもご縁をいただいた仕事を全力でがんばるのが一番だと思いました。
イヌ先生のやりたいこと、やるべきことの一つに
「日本全国の女性が自立し、思い思いに活躍するお手伝いをする」
というテーマがあります。
イヌ先生の会社では企業理念を「女性の生涯年収を2倍にする」としています。
会社として、経済的な理由でやりたいことや夢を諦めたり、我慢をしなくてはいけない女性が一人でも減ることを目指しています。
ひいてはお金だけでなく、一人ずつがそれぞれ自分の納得のいく人生を送れること、仕事やプライベートで自分の可能性に蓋をせず活躍できる社会になることを目標としています。
今年はその目標に近づくために、ひとつ新しい試みを計画しています。
今月中に発表する予定なので、ぜひ楽しみにお待ちください!
それに先立って皆さんにお伝えしておきたいイヌ先生の思いがあります。
今日は初回として「イヌ先生の人生で一番悔しかった日」について書いてみたいと思います。
「女性は仕事しすぎると結婚できなくなるよ」
実はイヌ先生が人生で一番悔しかった日、二つあります(一番じゃないんかーい)
もう一つのエピソードについてはまた後日、機会があればお話しするとして…
今日お話しするのは、イヌ先生が20代半ばのみぎりにあった出来事。
当時のイヌ先生はいわゆるOLで、事務の仕事をしていました。
その会社では始業時間の20分前にはデスクについてPCを立ち上げなくてはならないという、明文化されていないルールがあったのですが、ほとんどの人はそのさらに10分前…つまり始業時間の30分前には席についていました。
20分前行動の、さらに10分前行動。
この時点で「それって…おかしいのでは!?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ひと昔前の日系企業では珍しくない空気だったかもしれません。
(ちなみにイヌ先生は常に時間にギリギリなタイプで、毎朝だいたい始業時間の20分30秒前に席につくのが常でした)
そんな環境でしたが、仕事はとても楽しかったです。
まだスキルも経験もないイヌ先生にとって、専門的な知識やある程度の英語も駆使してこなさなければならない金融バックオフィスの業務はやりがいがあり、日々成長していく感覚も嬉しかったことを覚えています。
だいたい二年目の後半ともなると、新人に毛が生えた程度の実力とはいえ、その毛がだんだん太くたくましく伸びている時期。
先輩におんぶにだっこ状態を脱したころでもあり、若き日のイヌ先生はそこそこの自信と、わりと前向きな気持ちに満ち溢れて働いていました。
そんなある日のこと。
忘年会だったか歓迎会だったか忘れたのですが、社内の飲み会で普段はあまり接点のない別部署のちょっと偉い人と同席する機会がありました。
(ちなみに当時、社内の偉い人は99%が男性でした)
イヌ先生の直属の先輩が、偉い人に対して「イヌ先生さんは二年目なんですけどすごく優秀で、部内でも期待されているんですよ」と紹介してくれました。
リップサービスが多分に含まれているとしても、直属の先輩にそんな風に言われて嬉しくならない訳がありません。
「いえいえ、そんなことは…」と形ばかりの謙遜をしながらもイヌ先生の顔は思いっきり緩んでいました。
そんなイヌ先生に、偉い人がお酒で赤くなった笑顔で言ったのです。
「イヌ先生さん、素晴らしい!でもね、一つ気を付けた方がいいことがあるよ」
「ありがとうございます! えっ、なんでしょうか?」
「女性は仕事しすぎると、結婚できなくなるからね。あなた今いくつ?」
「26歳です」
「30歳過ぎたら周りからの見られ方が変わるよ。それまでに相手を見つけた方がいいよ」
フィクションのように思えるかもしれませんが、だいたい事実です。
当時、若くて素直で周りの空気を読みがちだったイヌ先生は、その場では「そうなんですか!30歳ってすぐですよね。気を付けます!笑」みたいな感じで偉い人のアドバイスをありがたく拝聴していました。
飲み会は楽しく終わりましたが、帰りの電車でどっと疲れて立っているのもしんどかったことを覚えています。
その後何年も経ってからも、ずっとずっと、あの時言われたことの意味や、それを笑って受け止めていた自分を忘れることができませんでした。
女性は結婚をできないとまずい、と言われたこと。
仕事をがんばっていても、それをストレートに評価してもらえないこと。
いち職業人として、仕事人としてさらに成長することを、自分が属している会社から期待されないこと。
30歳を過ぎると周りからの見られ方が変わる、と言われたこと。
そんな風に他者(特に女性)を年齢で差別したり、揶揄しても許されるという考えがあること。
それをあまりにも自然に真正面からぶつけられたこと。
それに対して反論する発想すら思い浮かばなかった自分。
それらを全てひっくるめて一言で言い表すと、「悔しい」という思いでした。
たぶん、もしかすると、あの時の偉い人もこの令和の時代では言動を改めているかもしれません。
時代は確実に変わっていて、自分自身も周りの人も、どんどん価値観がアップデートされています。
それでも、いまだにこの社会には「女性は仕事しすぎると結婚できなくなる」という概念があり、統計上は事実と言える一面もあったりします。
そもそも結婚するもしないもその人の自由であり、幸せの定義は人それぞれであることを大前提とするならば、経済的に自立した女性が「結婚しなくてもよい自由」を手に入れていること自体はむしろハッピーな変化では?とイヌ先生は思います。
ですが、社会で日々がんばっている皆さんはすでに肌で感じられているかと思いますが、「女性は仕事しすぎると結婚できなくなる」=「女性が仕事をがんばりすぎるのは良くないことだ。良くないとまでは言わずとも、あまり価値のないことだ」という価値観もまだまだ現役バリバリで存在しています。
また、女性がキャリアを築きにくい状況や、結婚(出産・育児)と正規雇用の仕事が両立しにくい現状もバリバリで存在しています。
かと言って専業主婦の道もまた平坦ではなく、女性はどんな道を歩んだとしても悩みや不安を抱えがちです。
イヌ先生は、人生で一番悔しかったあの日の出来事があったから、そして似たような出来事が今でも起こり続けているからこそ、女性の経済的な自立や、不安のない人生を送れる手助けがしたいと思い、起業の際にそれを会社の使命としました。
現状ではライフプラン相談で資産を増やしたり防衛するための具体策をご案内したり、あるいは転職でより良いキャリアを築くためのサポートをしていますが、今年はさらにパワーアップして提供できるサービスを増やしていく予定です。
この思いに共感してくださる方がいたら、ぜひ応援いただけると嬉しいです。一緒に明日を、自分の人生を、そして周りにいるお友達や同僚、家族の人生をほんのちょっとずつでも良くしていきましょう。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
改めまして、今年もどうぞよろしくお願いします!
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