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海外MBAを終えて7年ほど経った私がMBA生活を頑張るみんなに伝えたいこと

受験勉強が終わり、渡航準備を終え、新しい生活が始まり数ヶ月経ち、行った人たちはボスキャリも終わって、インターンの話がどうのとかもあって、そんな中でUSの人たちはThanksgiving があって、ヨーロッパの人たちもそろそろ街がキラキラし出して、みたいな時期でしょうか。

久々にMBA生との会話があったので、あー同じようなことを過去に相談を受けた子たちにも言った気がするなー、もしくは過去記事にも書いた気がするなー、と思い、やっぱり、どれだけガッツがあって優秀な人たちでも、不安になったり、周りからの意見を聞きたかったりするよな、と思ったので、今一度現時点での思いを書いてみようと思います。


MBAで学んだことで次のキャリアにどう活きていますか?活かせますか?

例えば、アカウンティングのスキルだったりマーケティングのフレームワークだったり、リーダーシップのシミュレーションとか授業でやると思う。ケーススタディでのディスカッションとかももちろんあると思う。こういうのって、学んだ、経験してる何かがそのまま活きてくる場合よりも、ソフトスキルや、その過酷な状況を乗り切った、みたいな自信が実際のビジネスの世界に戻った時に活きてくるんだと思う。
特に、私が行った学校は一人でガシガシやるよりも、チームでのアウトプットを出さなくちゃいけないことがとにかく多かったから、そういう意味では、実際のビジネスの世界でも誰かと一緒に仕事を進めることがほとんどだから、「あれだけ多国籍、いろんなバックグラウンドの人が集まり、しかも即席チームみたいな状況でもアウトプットを出せたんだから、会社ではそれ以上にやれるはず」みたいな思いはあると思う。
チームワークって、カリスマみたいなリーダーがいて、適材適所になればいい、みたいな単純な話でもない。そういうのって、実際に経験して、「どうすればよかったんだろう」って考えていくことが非常に重要だと思う。
後は、自分に足りなかったものを見つけて、それに気づく、ということも一つ活かされていることかもしれない。例えば、私はどっちかというと気が強いし、自分が自分が!ってところがあったと思う。でも、留学中に、クラスメートたちが、「自分はこういうことで助けられるけど、どうだろう?」みたいなのを発信していたり、「誰かのために、みんなのために、自分は何ができるだろう?」って考えられる子たちと一緒にいて、私は本当に精神的に成長できたと思う。自分が持っている何かを誰かに与えることで、本当にその持っている何かが意味を持つんだと理解できた。そして、それが見えない根底の価値観として、いろんな場面で役に立っていると思う。

英語力に不安を感じる、特にヨーロッパに留学中のMBA生へ

前にも書いたけれど、残念ながらMBAは語学学校じゃない。
でもだからこそ、怯まないでディスカッションに参加してほしい。でも、闇雲に参加するのは、上記の「自分はどう貢献できるか」からズレちゃうし、自分もしんどいと思う。
まず理解して欲しいなと思うのは、
あなたは、何かのexpertiseがあるから、選ばれてそこにいるの。
そしてそのexpertiseはきっと、語学力じゃないの。
会計知識かもしれない、IT知識かもしれない、理系分野の経験かもしれない。でもきっと、何かしら他の人よりも深く知っていたり経験している部分があると思う。一つとは限らなくても。
そのexpertiseを客観的に認識してほしい。認識できたら、まずはそこにまつわることに関しては、自信を持って話せるようになってほしい。単語力なのか、何かはわからないけれど。そしてそれを活用してチームの議論に参加してほしい。
肝心のexpertiseを人に伝える「話す力」は、辛いけれど、練習して、使って、経験を重ねることでしか多分身につかないんだと思う。
私はMBAを英語力向上の場だとは捉えていなかったし、実際、そこまで苦しんだ記憶はない。多分それは、第2言語として英語を話していた人も多かったし、大学生の時の交換留学の時に英語ができなくて毎晩のように泣いた経験があったからだと思う。
言いたいことが言えない、伝わらない、何を言われているかもわからない。
とっても辛かった。私は何も考えていないわけでも、意見がないわけでもないのに。どう言ったらいいかわからないだけなのに。でも、言いたいことを言えるようになりたかったから、ちょっとずつちょっとずつ練習して、単語も覚えて、表現も覚えて、話しやすい人とは自分から電話したり、遊びやご飯に誘ったり、自分から動いて、たくさん間違えて、英語を話すことに関して、少し自信がついた。
もちろん、MBAの受験でも相当の単語を覚え直した。
英語をもっと話せるようになりたいなら、そういう根性入れて頑張る経験を、いつ積むかなんだと思う。
10年前その経験をしてなくて、会話力が足りないなって思っているなら、今やるの。できるようになりたいなら、どこかのタイミングで頑張らないといけないの。
そして、MBAをそのタイミングとするなら、ちゃんとやる。
一般論で言うと、特に語学に関しては学ぶタイミングは若い方がいいはず。

就活で色々悩むと思うけど、あなたが進もうとしている方向は間違ってない

いろんな話を聞くと思う。こういう仕事をしてみたい。どうやったら「成功」できるんだ、「内定」するんだ、そういう思いはあると思う。ただ、たとえその就活が失敗したとしても、多分後から見たら失敗じゃないし、どうなったとしても、巻き返せる。(起業のことはちょっとわかんないんで、企業に就職、のイメージです)
だって、まず、「MBA生」ということで既に、何かの課題をクリアできる底力はあるんだよ。そこに胡座をかいていい、という意味ではなくて、やってみたい、と思った方向に自分を動かす力はあるはずだよ、という意味であって、自分の進んでいる方向に自信を持ってほしい。自信がなくて不安になると、とっ散らかるから。
大丈夫、間違ってないから。
特にね、こういうのやりたい!でも今の自分の経験や立ち位置とそれが結構かけ離れてるんです!みたいなパターンの場合は。
やりたいことが十分クリアなんだから、うまく行かなかった時のプランBを考えるよりも、まずはまっすぐそこに突き進めばいいと思う。
不安かもしれないけれど、その方が自分としても、周りとしてもわかりやすいし応援しやすいと思う。
ただ、ガッツや情熱だけでは現実世界はうまく行かない部分もあるから、少し冷静になってもみる必要はあるはずで。新卒じゃないからイメージつくと思うけど、採用する側になって考えてみることを忘れないでほしい。
どうしてその業界やポジションの経験値が重要視されるのか。それはもう、何回かのインタビューでその後一緒に働く人を決めるにあたって、全部全部を教え込まなくてもいいし、業界の雰囲気とかもわかるだろうし、少しでも安心感があるからなんじゃないだろうか。
MBAはジョブチェンジの主な3つの要素(働く場所、業界、ポジション)を一気に変えられる魔法の杖ではないです。だって、MBAで勉強している間に、その分野の実務をしているわけではないから。魔法の杖ではないけれど、きっかけを作れる機会ではある。だからこそ、きっかけやタイミングを掴んでほしい。前も言ったけど、現実を見る冷静さも、情熱も両方大事。

次のキャリアについて、いろんな人に相談する積極的な人も多いと思う

その積極的なことは素晴らしいし、とってもMBAっぽいムーブだよね。
ただ、動きすぎて、情報が入りすぎて、何が正解か見えなくなっちゃうこともあるんじゃないかな。
そういう時は、自分が信じたい言葉を信じればいいと思う。
誰が何を言ったとしても。
この人みたいになりたいな、この言葉がスッと入ってきたな、そういうことを信じて、指針や目印に目印にすればいいと思う。
だからこそ、人と話している時の自分の心の動き、感情の振れとかに敏感になっていてほしいなと思う。

MBA生にかけたい言葉として何よりも大切だと思う3つのこと

①優先順位をつける
やりたいこと、やらなくちゃいけないことだらけだと思う。授業、試験勉強、就活、インターン、旅行、その他諸々のイベント。
1日は24時間で、あなたは1人です。
切り捨てる決断をできるようになることも、ビジネスに直結するスキルの一つだと思う。あれもこれも、はできないから、優先順位をつける術はぜひ磨けたらいいよね。

②体が資本、体を大事にする。
あなたたちはもはやアスリートです。上記で優先順位をつけたことをやり尽くすためにも、体力が大事。風邪をひかない。特に、慣れない土地にいるわけだし、ちゃんと食べて、ちゃんと寝る。当たり前だけど、万全の体調だからこそ100%満喫できるはず。

③その時を楽しむ
「今」をおろそかにしないで、楽しんでほしいです。前述もしているし、別の記事にも書いているけれど、就活はリカバリーできるし、MBA生である以上、授業そのものを味わって、クラスメートと仲良くなって、そこの土地でのMBA生活を満喫してほしいです。その今の生活そのものを楽しんでほしいです。心から。数百日しかないんです、その生活は。
クラスメートとお茶したりご飯行ったり飲みに行ったり馬鹿騒ぎしたり喧嘩したり仲直りしたり。今は毎日顔を合わせていても、数年後には遠い国に居て、なかなか連絡しない、とかに悲しいけどなっちゃいがちです。だらだら一緒に宿題したり、旅行行ったり海行ったりお祭り行ったり。
その街の自分なりのお気に入りスポットを見つけたり。やってみたかったことに挑戦したり。とにかく、今を楽しんでください。

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