【感想】ゴールデンカムイ
この感想には夢女子的感想が若干含まれます
一期感想
ゴールデンカムイを「ギャグ×シリアス×バトル(ギャグ強め)」の作品だと思ってたからマジで開始早々びびった。めちゃくちゃ人は死ぬし死に方も酷いし。
しかも動物大好きな身としては熊やら鹿やらリスやらが殺されて食べられてるのを見るのは本当に辛かった。
殺されてるのを見るのも辛かったけど、リュウ(アイヌ犬)のところは正直泣いたね。
死んではいないけど、下品な男だったとはいえ……あの二瓶鉄造もリュウのこと大切にしてたみたいだし、リュウも死ぬかもしれないのに必死に二瓶のこと守ってたし。なのに目の前で二瓶が死んじゃうもんだから……あの時のリュウの顔と鳴き声、なかなかくるものがあったね。
結構残酷な死も描かれてた作品だけれども、一期で一番しんどかったのはほっぺに竹串刺したやつと、
「片耳だとどうも釣り合いが悪い。美男子の条件は左右対称だと言われておる。新撰組なら逃亡の時点でお前は切腹だ。アイヌの刑罰には耳と鼻を削ぎ落として追放というのがあるらしい。第七師団は間を取って、耳と鼻を削いだ後に切腹だな」
ってところ、って……どっちも鶴見じゃねーか‼︎
あの人のことは面白いし、やりたいことも分からんでもないから好きだけど、あの人が登場すると碌なことがないよ。でも江渡貝弥作との絡みは本当に面白かった。(二期だこれ)いつ殺されるかとヒヤヒヤしたけどね。結果的にめちゃくちゃ笑ったからヨシ。
墨の入った囚人もかなりクセの強い人たちばっかりでよかったな。白石や土方はまあ言わずもがなって感じだけど、牛山辰馬とかも普通に話してた時(殺人ホテル)とか面白かったし。普通に話せるじゃん! って思った。多分あれは条件が良かっただけなんだろうけど。
そして特にインパクトの強かったのは辺見和雄と家永カノね。
この二人は面白かったけど、溢れ出るサイコパスがずっと怖かった。例えるなら、ナイフを突きつけたままにこやかに世間話をされてる感じ。殺害方法とか思考回路もかなり狂ってて「サイコパス」そのもの。流石連続殺人犯。
家永は単純に見た目が好みだったけども、辺見の方は特にサイコパスで怖かった。白石を除いたら見た目は一番優しそうなのに。人殺しながら窓から顔だけ出して普通に会話してるのとか本当に良かったよね。
この作品のことは事前に知ってたから「見たことある!」ってキャラがすごい多かったんだけど、その分思ったよりみんな敵でびっくりしたわけ。
でも谷垣源次郎はずっといい人だね。真面目で堅物って感じだけどいい人なのがすごい滲み出てる。
そしてここでショッキングなお知らせ。
囚人の名前を確認するためにピクシブ百科事典を確認していたら、「え、こいつ敵なんだ! どういうこと⁉︎」って現在進行形でなってた人が囚人の一人だったことが判明。なんで裏切り者だってことを接点がないはずの鶴見が知ってるんだ? って思ってたけど囚人だったからなんだね。アシリパのパパの友人。多分この人は金が目的なんだと思う。
二期のネタバレをこんなところで踏んでしまうなんて……一生の不覚。
二期感想
まず良いお知らせ。アシリパのパパの友人——つまりキロランケは囚人ではなかった。よく考えたら登場シーンですでに脱いでたんだから刺青がないことは一目瞭然だったんだ。でもてことは本当に軍人だったのか。驚いたな。金目的だろうってのは最初に思った通りだったね。でも本当に二期の最後の最後裏切ってくるなんて!
しかも尾形も一緒に!
その話はまた後でするとして、一見ギャグっぽく描かれていた十四話の「最後の晩餐」をパロったシーン。あれが出てきた時すぐにピンときたね。恐ろしく早い判断だったよ。「ユダがいる」ってね。
すぐに一時停止して確認したらユダのポジションにはキロランケがいた。おかしいと思ったんだ。なぜ人数も足りないのにわざわざ最後の晩餐にする必要があったのか。ここの自分の天才っぷりには敬服するね。みんなに言いふらしたいけど、生憎友人が一人もいないんだ。
うーん、悲しい。
そしてこれは関係のない話だけど、銀魂で土方さんの声を当てていた声優さんが、この作品では新八(の元ネタの人)の声を当てていて、土方さんの声で「土方さん……」って言ってるのなんか面白かった。芋侍とかバラガキとか鬼の副長とかって史実に基づいたネタだったんだね。
そして十八話には谷垣の過去が明かされた訳だけど、また泣いた。だってあんなの泣くしかないじゃない。やっぱ戦争はクソだよ。結局杉元さんも戦争のトラウマから抜け出せていない訳だし。
十九話には尾形さんの過去も明かされたけど、正直サイコパスだね。同情しない訳じゃないし、家庭環境によるものが大きいけれど、本人も言った通り人としての何かが欠けている。それってつまりサイコパスってこと。
でもそんな尾形さんに惹かれてる自分がいるんだよな……最終的に裏切ってきた食えない男だけれども、なんか惹かれちゃってるんだ。毎回その作品につき一人の想い女ができる訳なんだけど、ゴールデンカムイは尾形さんに決まりかもしれない。次点で鯉登ね。でもまだ鯉登に関する描写が他のキャラに比べて少ないから分からないな。
てか尾形で思い出したけど、ついにラッコ鍋の話が出てきたね! この話は有名だしコラ画像とかを何枚も見てきたけどめっちゃ面白かった。尾形さんはずっと寝てただけだったね。彼は死んでもボケたくないらしい。(温泉は若干ボケてなかったか? 素であのポーズなのか?)
にしてもなんでのっぺらぼうはあんな顔になってしまったんだろう。回想だと普通の男の人の顔をしているのに。拷問か何かで顔を焼かれたのか皮でも剥がされたのかどっちかかなあの顔は。どっちにしろとんでもなく痛かっただろうなぁ。
十八話で谷垣の過去と一緒に鶴見の上官としてのカリスマ性というか、そういうものの鱗片が見えたな。
谷垣の過去の話を聞いて、「私にはお前が必要だ。まずは胡桃入りのカネ餅を作ってくれ」って返しができる。 そもそも一兵隊の話を嫌な顔せずに聞いてそんな返しができるのは、そりゃ兵士がついてくるわけだよ。納得の性格とカリスマ性。そしてとんでもなく人心掌握に長けてる。上に立つべくして立っていると言わざるを得ない。
きっと鶴見に心酔している部下たちも同じようなところに惹かれたんだろうね。
そしてキロランケと尾形、そして土方一行の裏切りに寄って三期ではその鶴見一行と行動することになった訳だ。
インカラマッのことは登場した時から好きだったから死んだら嫌だな……。でも家永さんが情報を聞くなら今だってことを言ってたから死んじゃう可能性が高いのかも。せっかく谷垣といい感じになったのに。
でももっと心配なのは白石とアシリパ! この二人は今尾形とキロランケと一緒に行動しているから危ない。
しかもこの二人は杉元が生きてるって信じてる。それってつまり「近くで確認したけど死んでた」って言った尾形のことを信用しないってことになる。
アシリパは重要な人だから大丈夫だろうけど白石はそうじゃないんだから死んじゃ嫌だよ! 白石!
作戦は「命を大事に」でいこう!
三期感想
マジで怒涛の展開すぎてついていくのでやっとだったし、好きなキャラが死にかけることが何回もあって本当にヒヤヒヤしたよ。
あと二期の感想の時にこの作品の好きなキャラクターは尾形かなって言ったけど、かなりの勢いで鯉登がきてる。あの人本当に可愛いよ。軽率に結婚したい。
てかこの作者男の筋肉とか薔薇好きなのかな? スチェンカとかお風呂のシーンとかサウナとか、本当に面白いんだけど。
まだこの作品を知らない時に「ゴールデンカムイを見た人はムキムキのおっさんに対して可愛いって言い始めるらしい」って聞いてたけど、マジで本当にそうだわ。みんな可愛いところあるもん。
みんな良い人だし……いや、良い人じゃない人も沢山いるか。でも土方さんの優しいの片鱗は見えた気がする。優しい人ではあるんだろうけど、ひどく合理的で手段を選ばない人だね。
良い人といえば、杉元と白石、谷垣は言うまでもないけど、月島と鯉登も良い人だよかなり。月島はなんだかんだ困ってる人をほっとけない優しさがあるし、鯉登は月島がやられた時に部下のために怒って真っ先に敵に向かって行ける部下思いな人だし。
それにトナカイでテンション上がってるのも可愛いしね。上司としてきっちり仕事してるのも、異言語で父親の口癖に似てるものを聞いて、父親のこと思い出して機嫌良くなっちゃうのも可愛い。サーカスも可愛かったし。
え、全部可愛いんですけど⁉︎
そういえば岩息舞治も良いキャラしてたね。本編とは関係ないところで広がる彼の大冒険見たかったなー!
ウイルクの過去が沢山明かされたけど、彼サイコパスだね。尾形よりも遥に。尾形は腹違いの弟を殺したことによる罪悪感に自覚はなくてもずっと苦しんでる。それに合理的で欲に忠実なところとかもかなりサイコパスだけど、どの点においてもウイルクが度を越したサイコパス。合理的すぎる。
尾形は結局母親が恋しいのかもしれない。好きな食べ物であんこう鍋が咄嗟に出てくるのは。ただ思い出深いものなだけかもしれないけど。
にしても彼すごい図太いね。医者にもうすぐ死ぬって言われたのに起き上がるどころが屈強な男を蹴り飛ばして馬に乗って逃げるなんて。しかも最後に杉元の銃が桁だからって舐めプしてたよ彼。
チタタプとかヒンナとか言ってる時は可愛かったのにな。あれはどんな心境の変化だったんだろう。
あとキロランケはウイルクの裏切りに合わせて、恋情のもつれとかもあってウイルクを殺そうと思ったんだろうね。
三期は後半にとんでもない展開が続いて息も止まる思いだったのに、おしっこの話で笑わせてからのキロランケの死で風邪引きそうだよ。一旦四期でアニメはおわってるようなのでこれから残ってる最後のアニメを見ようと思います。
四期感想
まずOPが最高だった。一期も二期もだけど、この作品OPがめっちゃ良いわ。毎回スキップしないで見てた。
どうやら次が最終章らしい。今回は一気に見たから感想を話数ごとにまとめてなくて書き漏れがありそうで少し不安だな。
まず、鯉登少尉は本当に良い人だな。インカラマッが妊娠してそこから谷垣と一緒に逃げ出そうとした時も殺そうとしなかったり、鶴見にコマとして使われていると知っていながら、全部芝居で騙されていたと知っても尚、真実を自分の目で確かめて前向きに鶴見を信じようとしているし、不健全な信頼の仕方をしている月島に対して「俺を信じろ」って言える上官としての頼もしさよ。彼はきっと良い上官になる。てかもうなってる。
逃した谷垣とインカラマッとその娘が幸せになってくれるといいな。
鶴見中尉とは良い関係が築けるかもしれないと思っていたけど、思っていたのよりずっと鶴見中尉って人間は底が知れないってことが分かった。
月島の話も、宇佐美も緒方も鯉登も二階堂もみんな芝居だったんだ。鯉登少尉の過去の話が全部鯉登親子を利用するための猿芝居だったってことが判明した時鳥肌がたった。
なんて男なんだ。それに対して当然まっすぐな男である鯉登少尉は疑問を抱いたわけだけども、結局は鶴見中尉への信頼は落ちるどころか固くなってた。
結局鶴見中尉の欲しい部下っていうのはこの四人——尾形は裏切ってるけど、この人たちみたいに自分がコマであるということを知りながらそれでも命を張って忠義を果たしてくれるそんな部下なんだろうね。
尾形は家庭環境と親の愛情不足からくる感情の欠如というか、自分でも気づいていない罪悪感を抱いているようだけど、宇佐美に関しては本当に根っからのサイコパスだ。てか、こういう人間だから戦争とかが向いていたのかも知れない。そもそも正気に人間が普通に人を殺せるわけがないんだ。
それにしても宇佐美の過去の話は純粋に怖かったな。
親友だった人と最後の試合ってなった時に、勝敗は決していたはずなのにそこから喉に蹴りを入れる時の顔の怖さたるや。日常で関わりたくない人間ナンバーワンだよ。精子探偵もクソほど笑った。あれは同族の変態殺人家だからこそ分かるものだね。
宇佐美のサイコパスは、天性のものもあるだろうけど、農民の生まれってこととか色々友達に対して劣等感が強かったんだろうな。だから鶴見中尉にあんなに固執してたんだね、きっと。
まああれを見て思ったのは、(精子探偵じゃないよ)尾形は与えられなかった親からの愛情を鶴見から貰いたいと思ってるのかも知れない。金塊を手に入れて一体どうするつもりなのかはわからないけど……。
と同時に鶴見中尉の真意にも一歩近づいたような気がする。多分彼の妻と子供が関係しているのでは? おそらく彼は自分の妻子を殺したウイルクたちを憎んでいる。当時はどんな気持ちだったのかその場でウイルクたちを逃したけども、アシリパ相手に脳汁が止まらなくなったり、子供の指の骨を持っていたり。
でも確信はない。だって本当に底知れない男だからね。
てか思い出したんだけど、まさか囚人の中にCV石田彰のキャラがいるだなんて! 松田平太ね。
最初に聞いた時まさかとは思ったけど、私の耳を誤魔化せるはずもなく、すぐに分かったよ。このキャラもいいキャラだったな。基本的にはいい人なんだけど、多重人格で苦しんでたんだね。多重人格ならではの不気味な感じがあって良かった。
そして囚人といえば、最後の方に仲間になった長髪イケメン、海賊房太郎。彼いいね! 強いし頭も切れるし、なんかいいやつな気がする。お金の使い方もあんまり害もないしね。
ただ、いま名前検索したら「海賊房太郎 死亡」とか出てきたから死ぬんだな……。せめて最後まで仲間でいてくれたら嬉しいな。次で最終章らしいし。
もう裏切ったり裏切られたりでうんざりなんだよ。信じられるのは白石と谷垣だけ。他の人はもうダメだ。鯉登少尉はいい人だけど、鶴見中尉のコマなのは変わらないし、命令があればアシリパだって殺すだろうし。
鯉登少尉が死んだら嫌だな……。
それで思い出したけど家永カノ、死んじゃったね。彼は結局変態で猟奇的な思想の持ち主である以外で見れば割といい人だったから。まさか妊婦を庇って死ぬなんて想像もしてなかった。
そうなんだよ。皆どこか優しい面を持ってる。でも冷酷な部分がどうしても出てきてしまってそれでうまくいかない。
宇佐美みたいな純粋悪もいるけど。純粋悪っていうかイカれたやつね。鶴見中尉と尾形に関しては分からない。尾形はもっと何かが違えば……って感じがするけど、鶴見に関してはもうサイコパスそのもの。
とあるサイトにはサイコパスとは
「他人の感情に極めて鈍感で、相手を道具のように使い、自分にとって合理的であればどんな残酷な決定もできる人たち」
書かれてた。もっと詳しく書けば定義はたくさんあるけど、ここだけ聞いても十分鶴見中尉に当てはまる。
樺太で鯉登少尉が刺された時に微塵も心配してなかった。月島も「演技でも心配してやれよ」って思ってたけど、それすらしなかった。
愛が大切だって鶴見中尉は言ってたし、実際それをうまく使って何人もの狂気的なまでに忠実な部下を持ってるわけだけど、結局それは空っぽの愛でしかないわけで、だから尾形みたいに本物の愛が欲しくなって反乱する人が出てくる。
誰であっても鶴見にとっては道具でしかなくて、いざとなったら躊躇無く切り捨て、栄光或る死、もしくは謀反のものだと言って結果的に周りの指揮を上げるために利用するんだろう。
でもそんな人だからこそ今の地位にいるんだろうね。昔も今も社長だとか上に立つ人間にはサイコパスが多いと言われている。同時に犯罪者にも多いわけだけど、人を殺すのが良しとされている軍人にそのサイコパスがいたらどうなる? それがこれ。鶴見ってのはそういう人間なんだわ。最終的な本当の目的なんて分からないけど、鯉登少尉のような人は真っ当な軍人として変な陰謀に巻き込まれて欲しくないと思った。そんなこと願ったって無駄なんだけどね。
それにしても本当に鯉登少尉っていいよな。もうアニメを見ながら結婚のビジョンまで見えたもん。出会いから結婚、その後まで見えてる。尾形も可愛いやつだけど、幸せな恋愛するにはあいつは拗らせすぎてる。波瀾万丈な恋愛というか、殺されかねん。殺した後に失ったものの大きさに気づくバッドエンド男だよあれは。
それか愛情もないまま夫婦ごっこでもするかの二択。ならもう鯉登少尉一択でしょ。でも尾形を幸せにしてやりてぇ……愛情のヴェールで包んでやりたい。「やりたい」だなんて上から目線の愛情なんてお断りだって間違いなく言うけどね。それはそうだ。全くもってその通り。
五期が待ち遠しいな……。二階堂とか言う面白人間もっと出番がありそうな感じがするし。それにヴァシリ・パヴリチェンコとかいうロシア人のイケメンもまだまだ出番がありそうだしね! アニメで最後まで一気見できないってある種の拷問だよこれ。OADでも見て大人しく待つしかないってことだね。
漫画読了
読みながらメモを取ったりはしていなかったから、描き逃しがあるかもしれないけど、とりあえず一周したので感想。
読み終わってからため息をついてしまった。再び土方陣営と協力関係になった時から最後まで、基本的には土方さんの方を応援していた。基本的にはどっちも応援してたけど、ビール工場後のアシリパとソフィア、鶴見の会話で確定したと思う。鶴見中尉の気持ちも分かるけど、そのために犠牲になった人たちが多すぎる。ていうか、これ聞かれてるって気づいてないか……? とは思っていたけど、ビールの匂いに気づいた時は鳥肌が立ったね。
まず杉本だけれど、よく死ななかったな。ていうか本当に不死身なんじゃないかって思うほどの負傷が多くてなんでもヒヤヒヤした。不死身を自称していても実際は普通の人間だし、血を流し過ぎれば当然死ぬ。本当になんで生きてるんだ? 戦闘力の高さもあるけれど、杉本の乙女チックな一面が出てくるシーンがめちゃくちゃ好きだった。
少女漫画が愛読書だったり、小さい動物を可愛がったりお花を愛でたり、恋バナを好んだり。そういう一面が、富士見の杉本といい感じのバランスだった。あと、初めて食べるものとかちょっと大きいものを食べる時の顔が好き。
好物に「塩をかけた脳」が入っているけど、作中で脳の味の違いが分からないとか言ってた気がする——もしかしたら別のキャラかも——から、美味しそうにアシリパと一緒に食べること。それ自体が好きなのかもしれないと思ったらなんだかほっこりした。
そしてアシリパは杉本のこと好きなの⁉︎ 分かる。年頃の女の子は少し年上の男性に惹かれがちだし、それが相棒ともなればそりゃ好きになっちゃうよ。流石に歳の差すぎるし犯罪だから応援はできないけど(この時代って未成年に手を出して捕まるのか?)杉本やるねぇ〜! という気持ちでいっぱいです。この初恋泥棒!
アシリパは本当によく頑張ったと思う。だってまだ子供だもの。子供は何も知らずに野山を駆け回ってていいんだよ。私自身が人を殺すとか殺されるとかとは無縁の時代に生きているからこそ、アシリパの強さを痛感する。
それにしても弓の腕前がすごい。弓界の尾形って呼ばれたことない?
白石は純粋に本当に良い奴だった。網走監獄後くらいは、もうどの陣営も信用できないし、白石だけ信じられる人間だった。人柄もそうだけど、純粋に脱獄スキルが凄すぎる。頭の回転が早いのかな。非常に賢くて器用な人間だと思うんだけど……。それにしても最後に一国の王になってるの本当に良かった。実はYoutubeでこうなることは見てしまっていた(サムネイルで)から知っていたけど、房太郎の夢を叶えてるってところに胸が温かくなった。本人がなんでそうしようと思ったのか、房太郎のためなのかは分からないけど、これはとても良い。
そして尾形はなんて悲しい男なのか。ずっと愛を求めていて、唯一本当に自分を慕っていた人間すら自分の手で殺してしまうなんて。しかもその罪悪感や勇作殿が埋めてくれていたはずの穴、喪失感とかに死ぬその時まで気づくことなくさぞ苦しかっただろう。知ったような口を利くなと言われてしまいそうだけれど、私自身が精神病的なアレで喪失感とかで心がなんだかモヤモヤすることが頻繁にあります。あれは気にしないようにすることはできますがかなり不快というか……しんどいです。私でもこんな思いなのだから、尾形の苦しみはもっと酷かっただろうと思います。
こんなこと言うとマジで本人もお前に何が分かる、知ったような口を利くなって言われそうですけど。
そう言うどうしようもない辛さが伝わってくるし、何より我らの猫ちゃんが亡くなってしまったのが本当にしんどい。尾形の猫っぽいシーン本当に好きだったし……。 でも実際のところメンタル的な部分の共感と同情で悲しかったんだと思います。
彼の傷が一人で癒えるものではないと思うので……本当に宇佐美上等兵が悪い感じで影響してしまいましたね。なんやかんやで丁度いい距離感だったのかもしれませんが。勇作殿を殺さなければ何かが変わっていたのか、私には想像もできません。ていうか尾形のこと考えると言い得ぬ悲しさに襲われる。
谷垣源次郎。この男、スケベすぎる……! 何個のボタンをダメにしてきたんだ。ていうかこの作品陰部が見えすぎなんだよ! 黒塗りしてても大きさランキング作れそうなくらい分かるし、チカパシを支える——バーニャの後、冷たい地面にジューってなってるの本当に面白すぎるから勘弁してほしい。あの瞬間「本当に金玉でかくて草」って感想で私の頭の中がいっぱいになったもの。
いい人なんだよ!最後の方にアシリパを助けにきたのも痺れたし。なのにどうしてこんな感想しか言えないのか……!
それにしても最後の戦いで色んなキャラが死んでドキドキと涙でどうにかなってしまいそうだった。本当はどのキャラも死んでほしくなかったからずっとヒヤヒヤしていた。
それに少し前に死んでしまった海賊房太郎もすごいいいやつで死んでほしくなかったし、上エ地圭二もなんだか悲しいキャラだった。囚人も個性豊かで死んでほしくない人が多かった。まあ囚人だし、殺されても仕方がないような罪を犯しているわけだけど。加害者側のことを詳しく知ってしまうと、罪に対する認識が甘くなるから良くない。でも死んでほしくなかったと思ってる。
死んでほしくなかったのは土方さんも。杉本に「武士道だ」って言うところも、私が武士道大好きなのもあるけど本当に良かった。最後までかっこいい人だった。そう! 牛山もね!
そして我らが鯉登少尉は本当に素晴らしい人だった。残念ながら最終的には杉本とは敵対関係になってしまったけど、鶴見中尉を慕いながも自分の軸を持っている感じが本当に好きだった。それに、最終的に鶴見中尉の——自分の部下たちを守ろうとしていたところというか、結構序盤から部下を大切にしている発言が多かった。それに、「自分が死ねばよかった」的な発言を回想で言っていて、またここで変なシンパシーを感じてしまったわけです。同時になんて悲しいことを言うんだって思いました。
いろいろ話したいこととかはあるんですけど、私、自分の軸がしっかりしていてボンボンのキャラ大好きなんですよね……。(意味深)
月島軍曹も本当にいい人だった。彼が闇落ちせずにいられたのは鯉登少尉のおかげだと思う。あと杉本の回想でいご草ちゃんの存在を認識できて良かった。心底安心した。もし鶴見中尉の目的が復讐なら殺してやるとまで言っていたけど、実際に鶴見中尉の目的はなんだったんだろう。本当に掴めない人だったから、自分の解釈があっているのか自信がない。満州を手に入れる、とか戦争で大儲け……とか嘘ではないんだろうけど、アシリパを殺そうとしたのは完全に私怨だったよね?
ソフィアの最期の時のセリフからもかなりウイルクやキロランケ(主にウイルク)を恨んでいることが伝わってきた。鯉登少尉とか月島軍曹とか尾形のこともあったから、「人の心持ってるのか?」とまで思っていたけど、最後の骨を見る目で奥さんや娘のことを本当に愛していたってことは痛いほど伝わってきた。当然の恨みだとも思う。
でも、目的のために多くの人の人生を狂わせすぎたのかなとも思う。結果的に見て尾形は手を下さなくても苦しんだままだったろうし、鯉登少尉や月島軍曹はいい方向に転んだのかもしれない。宇佐美上等兵は……もともとそう言う素質の人間だったから……。
アニメの中でも、どんなにいい人であれ悪いことをした人には相応の罰が下るもので、そう言った意味でも鶴見中尉の生存は難しかったと思う。
同時に国や世界を変えることのできる人間はああ言う人間なのだとも思う。彼の人心掌握の術には目を見張るものがあるし、もし自分に使われたらコロッと落ちてしまう自信すらある。だからこそ恐ろしい人だ。
最も、満州を手に入れるだとかは歴史的に見ても難しいことなのだとは思うけど。でも鶴見中尉ならできそうな気もしなくもないのが恐ろしいところ。
話せることが多すぎて文字数が大変なことになるのでこの辺りで。しばらくはロスを引きずりそうなので、アニメをもう一周するなり漫画を読むなりして余韻を楽しもうと思います。
コンビニに置いてある金カムのイラストが描かれたコーヒーに尾形の姿を見かけた時に泣かないかだけが心配です。
【追記】
アニメを見返したり漫画を読み返したり、考察動画を漁ったりと、なかなか余韻から抜け出すことができずにいる毎日なのですが……。
知れば知るほどどのキャラも悲しくて優しくて救いがなくてどんよりとした気持ちになってる。特にあの明るかった有坂閣下まで悲しい結末を迎えているかも知れないと思うともうしんどいです。もちろん有坂閣下だけではないですよ。ナチュラルサイコパス宇佐美に関しても「あ、ちょっと分かるかも」って部分があるだけで彼の行動原理が理解できて辛いです。後尾形との関係とかね……。
一つずつ見た考察とかを話していくとキリがないけど、本当に知れば知るほど一人一人のキャラが本当に深くて話の作り込みとかもうなんか全部すごい。なんだこの作品。凄すぎるだろ。
もう一生金カム見てるかも知れない。 ゴールデンカムイに取り憑かれてる。
本当はもっといろんなことを話したいのだけど、なにぶん友達がいないので何も話す相手がいなくて苦しいです。助けてください。
話し足りなすぎて続きます。
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