見出し画像

それはまるで、ダイヤモンドのようだった


SexyZoneのコンサートに行った。そう、以前「7歳の娘は中島健人さんが大好きだ」と書いた、あれである。日程が決まってから私の手帳には「ケンティー コンサート」と自分で書いていたし、数日前から「ケンティーに早く会いたいな」と言い、それはそれはとても楽しみにしていた。前日には「明日はケンティーに会うから、ゆっくりお風呂に入って、早く寝ないと」と、いつもより時間をかけて入浴していたし、早々に布団へ入った。

そして迎えた当日。いつもより早く起きた娘。7時半頃に「今頃、リハーサルしてるのかな」と聞いてきたり(7時半は早すぎだろう)、ソファに座ったと思えば立ち上がって部屋を歩き回ったり、何度も持ち物を確認したり、とてもそわそわしていた。


そしてシールやら何やらを切り貼りして「ケンティー大スキ」といううちわを作り、お気に入りのワンピースを着て(青いのは気に入るものが見つからなかった)、可愛くヘアセットをして、ワクワクしながら出発した。車内BGMは勿論、SexyZone。気分は最高潮である。時代を作ろうSexyZoneである。着いてから皆んなで記念写真を撮り、自分たちの席へ向かった。



私たちの座席は、スタンド席だった。そこは所謂ファンサとやらをもらうには少し遠かったけど、思ったよりも近かった。肉眼でもステージや花道がよく見えた。娘はとても楽しんでいた。青く光らせたペンライトを振ったり、健人さんの顔写真のうちわを振ったりしていた。私はそんな娘を横目で見つつ、彼らが高いところで歌ったりしている時は「あんな高いところで歌ったりするなんて、アイドルってすごいな」と思ったりした。妹は、オペラグラスで推しの菊池風磨さんを見ながらペンライトを振っていた。器用だと思った。


花道の方に菊池風磨さんが来た時、娘はどうしたかなと見ると、ステージの方を凝視していた。折角来てくれたのだから花道にいる菊池風磨さんを見ればいいのになと思ったけど、視線の先には大好きな中島健人さんがいた。その後も、娘は誰がそこに来ようとも、どこに誰がいようとも、ずっとずっと中島健人さんを見ていた。歌の意味とかは分からなかったと思うけど、ずっと会いたかった中島健人さんの姿を見て、娘はとても嬉しそうだった。歌とダンスが上手だし、すごくかっこいいと言っていた。ファンサをもらえなくても、ずっと会いたくていた大好きな中島健人さんに会えて、本当に嬉しそうだった。そして、妹は相変わらずオペラグラスで菊池風磨さんを見ながら激しくペンライトを振っていた。




それが起こったのは、アンコールでのことだった。トロッコに乗ったメンバーが何かを歌いながらやってきた。私たちは通り道から非常に近い場所にいて、近くで見えるね良かったね〜なんて言っていた。彼がやってきた、そう、中島健人さんである。彼のうちわと、娘が作った「ケンティー大スキ」のうちわ。自分の顔よりも大きなうちわを頑張って振っていた娘に、たまたまこちら側を向いていた中島健人さんが気付き、あろうことか屈んで手を振ってくれたのである。しかもガッツリ目を見て手を振ってくれたのである。これはマジで勘違いなどではない(と思う)。何故なら、娘の周りには中島健人さんのうちわを持った人はおらず、私たちはトロッコの前から2列目にいたからだ。娘は何も言えず、ただただ涙ぐんでいた。そして、近くで見た中島健人さんはとても美しく綺麗で素敵だった。何というか、とてもキラキラしていた。滴る汗それすらも、まるでダイヤモンドの様だった。やっぱりアイドルってすごいなと思った。




そして、私はとても嬉しかった。娘の"ケンティー大スキ"が中島健人さんに伝わったことがとても嬉しかった。例えそれが、長い一生のうちの、たった3秒だったとしても。彼にとって、沢山いるファンのうちの一人の気持ちだったとしても。当たり前だけど、娘にとっては中島健人さんは一人しかいない。そんな憧れの、ずっとずっと会いたくていた人に会えた喜び。彼のことを考えると恥ずかしくなるくらい大好きだという気持ち。それが一瞬でも(例え勘違いだったとしても)本人に伝わったのが、私はとても嬉しかった。


コンサートが終わり、退場して車へ向かう途中、娘が言った。「夢の中にいるみたい。もっとケンティーが大好きになった」「一番の思い出になった」の言葉を、私は忘れることがないと思う。それは娘の心からの言葉だし、きっと娘はずっとずっと中島健人さんのことを好きでいるんだろうなと思った。

私のこのnoteが、中島健人さん本人に届くことなど絶対にないだろうが、これだけは言わせて欲しい。

私の大切な娘に幸せな時間をくれた、ダイヤモンドのようにキラキラしていた中島健人さんに、セクシーサンキュー。



※以前書いた、娘の中島健人さんへの想いのあれこれはこちら↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?