初心者TRPG勉強会に参加したよ
TRPG勉強会(オンライン)に参加しました。楽しかったです。
文脈
・オタク中学生はTRPGに憧れがあったよ。
・しかし地方都市の隅っこの墓場町三丁目はオタク中学生には逆風しか吹いてなかった。
・オタク中学生はその後アングラサブカルファッション美術芸術なんでもありな楽しい人生を歩んだし
人狼や「たほいや」なんかはプレイする経験を得たよ。ただTRPGはやったことがなかったよ。
経緯
・twitterでおもしろそうなことにかけては信頼できそうな方が初心者向けTRPGの会参加者募集中をRTしていた。
・気になってfavしたらコンタクトをもらえたよ。
・やってたのしかったよって言ったら数人から詳しく聞かせろと言われた。
・書いたよ!
そんなかんじで先日第一回初心者向け勉強会が開催されました。
とりあえずスカイプの準備だけしたら手ぶらでもいいよという親切設計。
TRPGというのは、ものすごく雑にいうと会話で進めるRPG
ゲームを進行する人間(GM(ゲームマスター)やKP(キーパー)と呼ばれる)の用意をしたシナリオを
PL(プレイヤー)である単独~複数人の人間が進め、提示された問題を解決するのが大枠となります。
この勉強会ではCoC(いわゆる「クトゥルフ神話」を扱うストーリー)を
取り上げるということで、インターネットで見ているとCoCをやるならとりあえずルールブック(ルルブ、と略すらしい)を
買って熟読してからこいや、という感じです。
しかしルールブックは6千円くらいするので、今回はおためしで、とおっしゃっていただけるのは非常にありがたかったです。
ただ、やってみるとやはり必須だなあという感じはしました。理由はのちほど。
勉強会は、先生であるとーりゃ(torya1226)さん、私を含む4人の生徒、慣れている見物の方数人、という感じで和やかに始まりました。
今回は第一回と言うことで、まずキャラクターから作っていこうということに。
オンラインでお話をしていただいていますので、ダイスなどもすべてweb上でやっていきます。
http://cthuwebdice.session.jp/chara/
(トップはこっち http://cthuwebdice.session.jp/)
いやーさすが2017年ですね。私のなかの中学生が目を回しています。
音まで出るんだよ。すごくない? 今年一番の意味もなく無限に押し続けたいボタンで賞が決定しました。
で、これを押して出た数字をここに入れる。
http://charasheet.vampire-blood.net/coc_pc_making.html
(トップはこっち http://www.vampire-blood.net/)
ヒュー。自動的に他の数字が補完されていくぜ。技術はさいこう。そんな気持ちになります。
で、ダイスのほうに簡単に説明がありましたが、この数字はそれぞれそのキャラクターがどんな人間かを示しています。
たとえばSTR(筋力)もCON(体力)もあればムキムキで肉体を使う仕事をしているのかもしれない。
STRが高くてCONが低ければ「見せ筋」でボディビルダーとかそういう仕事かもしれない。
APP(外見)が高い人ならモデルやアイドルかもしれない。
INTが高い人は、POWが高い人は、どんな人?というのを教えていただき、まず考えます。
そして、そのイメージに応じて職業を選びます。
http://charasheet.vampire-blood.net/meea709b7f015f9a12a2aec7a49755a39
これは私が今回つくったキャラクターシートです。
わりと全体的に平均か、それよりすこし上の数字が出ています。
ただ、顔は不細工なんだなということがわかります。
(APP7は、人外と言うほどでもないし傷もないのですが、不細工というつらい数字です)
なお、この数字はふつうの六面体のさいころを振って決めています。
さっきのすごろくページの
3D6 というのが 6面体のさいころを3回ふる という意味になります。
これはよくなんかTRPGっぽいことを言っているまんがとかで観たことがあるのでテンションがこう、上がる。
で、まあこの数字を見て
力も精神力も普通よりちょっと上、体力はわりとある
ルックスはあまりよくない。そのへんにいるかんじよりちょっと下。
ものすごく高等な教育を受けているわけではないけど地頭はいいほうだ。
という人間になりました。
最初は全体の数字をぱっとみてこういう人間なら介護職とかかな?
と思ったのですが、INTという知性、そこから直結するアイデアいうステータスをみて
なにか芸術家みたいな仕事なのか?と思い
以前から興味が有り、自分でも若干の知識のあるお菓子屋さんなどはどうか、と考えていきました。
好みも加えまして洗練された店よりも、商店街のお菓子屋さんかな、と言うことで
洋菓子店「パピヨン」の二代目というキャラクターが出来上がりました。
CoCの職業には「【商店主/店員】」という項目が有りますので、これを使用して
「言いくるめ」や「信用」などに職業ポイント(さっきの表に自動で出ています)を振り分けていきます。
絶対仕事で車は乗るので運転のスキルや、もちろんお菓子屋さんなので製作の欄に「菓子」と入れておくことにしました。
なお、この何のポイントもふられていない基準の数字は、「普通に生きてきた人間が得れる程度の知識」である。
ルールが古い時代をイメージしてるのでコンピューターなどがすげえ低いんですよ、というお話も出て、なるほどなあと。
このキャラクターで使える220pの職業ポイントを使い切ったら
次は興味ポイントの振り分け。
これは職業が関係ないものにもふれます。
わたしはキャラクターのイメージでお菓子を作るのだから図書館でレシピを調べることもあるだろう。調理機器を使うから多少の機械の扱いもできるだろう。
食材についての知識がある筈だから多少の生物学の心得や、焼成や乳化などの知識もあるはずだよな、とおもって物理学や博物学にステータスを振ってみましたが、
絶対格闘技のできるキャラにしたいから格闘技にポイントをふった!
格闘技をやっている設定をつける! とかでもいいみたいです。お好みですかね。
そしておのおのキャラメイクを完了し、そして実際のシナリオにチャレンジしてみる事になりました。
「どどんとふむせる」を使用してやっていきます。
https://ddntf.museru.com/DodontoF/
みんなで一つのお部屋に入って、キャラクターの絵をアップしたりそれをアイコンとして使えたり
用意して頂いた地図を見れたりそして感動したのですがさいころが、ふれる!!
ゲームの中ではさいころですべてが決まるわけなんですがこれがほんとうに画面上にコロコロってころがってすごい!
こんなのあるんだ、とものすごく感動しました。
さて、キャラクターが全員の分できまして
落ち着きのすごいある頼れる農業従事者40歳
人間としての徳が完全に高いビジネス神父27歳
鍵開けマーシャルアーツ神主27歳
そして私の菓子屋の二代目30歳という形になりました。
神父と神主がそろってしまうと神職ペアという名前で呼ばれる羽目になります。
使用シナリオはこちら、KPのとーりゃさんがご自身で作られた初心者むけシナリオです。
わー!シナリオを作った方のKPであそべるのぜいたく!!
プレイ予定のある人は見てはいけないよ。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=5328596
我々は他のシナリオを読まないようにとお伺いしております。
これから先の文章もネタバレあるよ。絶対に読むなよ。
ログをとったわけじゃないから数字の話などはとくにないです。
じゃあとりあえずやってみましょうかね! とシナリオに。
われはわれは就寝時の格好のまま、カンテラの灯りが設えの印影を深くする部屋で目を覚ましました。
まだ不慣れなものですから最初からロールプレイング(役割にあわせた動き)をしていいものか、どうすればいいか
すこしばかり戸惑いながら部屋を調べたりしていきます、
ここで目星が大切なことが発覚。
技能を持っていない人間が多く、この後の調べ物に支障をきたしまくります。
なんとかかんとか、部屋のドレッサーから望みの服を取り出せることに気付き
全員寝巻きに何か羽織ったり、靴を履いたりして動けるかっこうになります
(神主氏は裸族だったので、本人の希望で仕事着を取り出して着ました)
農家氏の服のポケットに小さな鍵があります。初アイテムゲットとなり嬉しい。
その後も部屋を調べますがめぼしいものはない様子。外に出ます。
外にはいま自分達が出てきたものを含めて7つのドアが有りました。
マップを表示して貰います。
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=50728551
うおーわかりやすい。オンラインでもすごいわかる。すごい。
初体験ズ、びびりまくってまず砂時計(ビカビカ光っているらしい)(サングラスを出してかけました)を調べてから
とりあえず他のドア開けずに一つ一つ聞き耳を立てていきます。
一頻り調べて「装飾のある扉」が出口っぽいので開いたらラッキーでは……、ということになり
「鍵開け」の技能を持つ神主氏がチャレンジ。
道具がないなあ、という話になり
PL「衣の部屋のドレッサーからヘアピンを出せますか?」
KP「だせます」
PL「じゃあそれを使ってもいいですか」
こ れ だ よ !
すげーいまTRPGをやっている~と感動しているとヘアピンを使って神主が「成功」を出します。
通常の技術では開かない鍵だ、ということがわかりました。
仕方ないので、害がなさそうなことを言っている部屋から調べることにしました。
まず夢の部屋。よさげなベットがあることがわかりました。
次、知の部屋。ここは書斎のような部屋のようです。
「図書館」を持っているPLが福数人いたので、皆で調べます。
成功が二人、そしてたしか神父氏が決定的成功。やった~
クリティカルとかファンブルとかいちいちうれしいです。
決定的成功のおかげで深い情報が手に入りました。
そして書き物机の上には万年筆となんらかの化け物についてのメモが……! クトゥルフっぽさを感じる!!
次、食の部屋。
食堂的な部屋のようです。
いろいろ調べたが何も起こらず、諦めて食卓に着くとメイドがご飯の用意をしてくれます。
シルバーのお皿カバーをはずすと綺麗なお料理、さいごの皿カバーからはちいさな銀の鍵。入手できました。
料理からは圧倒的な違和感を感じる、とのことで
食べたくないなあ、という気持ちがあり、「目星」菓子職人は「製作:菓子」を持っていたので
調理技能と解釈して、それぞれダイスを振ります。
神父氏、農家氏、菓子ともに成功。
KP「(要約)目星の人は食材の異常に気がつきます、調理技能はそれが芋虫と人肉であることを理解してしまいます。」
ここでたのしい正気度判定が入りました。これがうわさのSANチェックか。
失います。
全員に食べるなと大騒ぎして部屋を出ます。
この辺で砂時計の砂が少しずつ下に落ちていることに気がつき
やばい時間制限があるんじゃないの、と慌てる初心者ズ
一部屋に一つ鍵が出てくるんじゃない?ということになり探していくことにします。
次は性の部屋。
覗いてみるがカーテンがかかっていていまいちわからない、と言うことで
人肉料理を見てぐったりしている菓子職人と付き添いの農家氏を置いて
神職ズが中に入っていきます。
中には信じられないほどの美人がいます。でも詳しいことなどは全然知らない様子。
外にいる人間も入って来なさい、ということでご挨拶。
なんやかんやで首にかけていらした鍵を平和的に頂きました。
なんとなく部屋で何かしたら鍵が出てくるんだなということが解り始めたので
菓子屋はまだ具合が悪いので夢の部屋ベットで寝る、といいます。
寝るだけで「幸運」ロールをしてください、と言われてびびりますが成功。
いい夢(常連さんが自信のお菓子を褒めてくれる)を見て正気度も回復。
こういう風に設定を拾ってくれるとまたうれしい。
鍵もゲットして意気揚々と合流。
もう一度知の部屋に行き、鍵探し。
出ているヒントを元に、本に名前を書いたりとか、中身を書いたりとか。
いろいろして、少し時間を取られましたが、最終的に神主の行動があたり、鍵を入手。
ここの鍵の出現方法も光景が見えるようでよかったです。
最後の火の部屋に行ってみると鍵が開いていて入れる。
とりあえず開けてみるとどうみても化け物がいます、と言うことで
ここでも正気度判定。
他の人間達が成功や少しを減らす中、私はまあまあの数字を出してしまいました。
KP「発狂です。内容を決めるのでダイスをふってください」
ダイス「9」
KP「9は異常な食欲です、泥や粘着質の物質、人肉などに対する摂食要求を抑えられません」
菓子職人「そんなのもうさっき置いといた人肉をたべるしかな~い!」
ここの流れは非常に綺麗にはまってとてもよかったと思います。
「精神分析」で落ち着かせようとする神主を振り切って化け物を放り出して横の部屋に行き
一皿をペろりと食べた後で正気に戻り嘔吐を続けます。
さてどうしたものかと相談タイム。
菓子職人はグロッキー状態でもう一度夢の部屋で寝ることにしました。
(再度回復ができるかと思ったのですが、そのような効果はありませんでした)
会話の中で農家氏、神父氏が、あの化け物は知の部屋のメモに似ているということに気がつきます。
「光が苦手」ということなので、砂時計を持ってきて光で照らします。
ダメージを受けている、そして化け物はどうも部屋の外に出れないようだ、と言うことが解るのですが
さらに、主とやらに部屋を守るように言われていること、そしてなんかめっちゃ怒っている
しかしそれは、どうも、我々探索者に対してではない?
と、いうことが徐々に解り始めます。
どうしよう、とりあえず相談しようか?となり、ドアを閉めてみます。
ドアの向こうから、化け物が
「ゆるさん、ゆるさんぞ!! 主よ!!」
と言っていたので、あ、俺ら眼中になくない? とわかります
このへんはKPの初心者向け手心だと思います。
ここで、アクションを起したら別の対応がでてくるとかないかな?と思い、
性の部屋のきれいなおねえちゃんだかおにいちゃんだかに会いに行ってみます。
農家氏は、意味なくない?と言っていたがとりあえずいってみます!とやってみたのですが
意味はなかったです。なんも変らなかった。
どうも化け物は初心者ズを積極的に殺そうというのではなく
部屋に閉じ込めた「主」について怒っているようだな、ということになり
廊下に例の砂時計があるから出られないのではないか?という意見がまとまる。
何やかんやいいつつ、トラブルがあればドアを開ければ光が出るように
「夢の部屋」のドアの裏側にみんなで隠れて、化け物が廊下に光がないのに気がつくのを待ちます。
気がついた彼は、ドアを壊して飛んでいきました。
KP「クリアです」
PL「やったー!」「焼いちゃってごめんね…」
初シナリオはなんとトゥルーでクリアすることができました!
KPにおんぶに抱っこだったような気がしますがクリアはクリアだ!
規定値のSAN回復をダイスで行って、終了しました。
そんなかんじで、初めてのキャラメイク、シナリオをクリアすることができました。
やってみておもったんですが、実際にはありえないことや
万が一わが身に起こっても何一つ嬉しくない体験ができると言うのは、やっぱり楽しいです。
あり得ざる別人の人生を歩めるというのは蠱惑的な経験だと思います。
また、私はそもそも都市伝説やオカルト的なものを
本当はそんなことないんだろうなあ、と思いつつとても好んでいますので
それが自分の分身であるキャラクターの目の前にある、という仮説で喋ることができるのはおもしろい経験でした。
で、やってみてやっぱりルールブックいるなと思ったんですが、
TRPGは、一人でやるゲームとは違って、KPと呼ばれる物語の導き手とPLと呼ばれるプレイヤーがいる形となります。
要するに、KPというのはすごろくの盤であり、コンピューターゲームのソフトの役割をする人間なのですが
ストレスなくゲームを進行するためには、いいタイミングで、しかしけして過剰にならないようにヒントを出したり
ともすれば予想外の行動をして決められた道を外れるPLを物語の本筋に気取られぬよう引き戻しというかんじで
さまざまな気遣いがあったな、と今考えると思います。
(やってる最中は、うわーったのしいー!このドアあけていい!?くらいしか思ってませんでした。ごめんなさい)
なので、プレイヤーのほうもルールを把握しておけば話もさくさく進んでいいな、と
しかも私は今回特にリプレイ動画などを視聴せず、小説のほうのクトゥルフを数冊読んだだけで
たのしそーと突っ込んでいったので、探索の中で必要なスキルなどを理解しておらず、「目星」が初期値でめちゃくちゃ困りました。
ので、「ルルブを読む」「リプレイ動画をちょっと見とく」はできたらやったほうが良いと思います。
そんな、初歩かよ、という学びが有りながらも非常にたのしい初プレイを楽しませていただきました。
今後も機会があったらぜひやっていきたいです!
あと、お金に余裕ができたらルルブかいます! おもしろい卓あったらさそってください!!
今回の反省としては、狂気ロールで食レポをやればよかったなってあとで気がついたことです。次回があったらやります!