![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/36193149/rectangle_large_type_2_c3574ac5a9faff045223c08d0b6b6362.jpeg?width=1200)
行為する身体と思惟する脳と意識という謎part 0.
「このままでいいのか?」
強烈な懐疑に蹌踉(ヨロ)めき
苦悩に眩暈する脳味噌とは裏腹に
彼の足は少しも意に介せず一歩前へ踏み出し
心臓、血液、身体に隈無く行き届いた全細胞の自律的なハタラキは、正常に動き
目マナコは一寸の躊躇もなく目の前に存在し展開する全風景を無防備に受容する。
受容し続ける。
認識者にとって全てが極めて謎であるセカイで在る事、その事に対する私の異常な困惑など全くお構いもなしに目は、耳は、肌は、現実に目の前に広がり展開する世界を受容し続ける。
私の気持ちなど、お構いなしなのだ。
セカイは疾走する。言葉やイメージによる描写は追いつけない。言葉で描写するには世界は美しすぎる。過剰な美から身を守らねばならぬ。私は必死で言葉の中に逃げ込む。身の破滅から命がけで私は自己防衛しなければならない。
世界は摩訶不思議な旋律で今日も流れ続ける。まるで音楽の様に。誰かと誰かを出会わせ、誰かと誰かを別れさる。嵐を起こし、海を揺らし、鳥を叫ばせる。太陽を燃え盛らせ、月を欠けさせ、宇宙を膨張させ続ける。
何かを突拍子もなく起こし続けるのだ。
などと私は言葉でラベリングし、こうやってすぐに美の過剰さから逃れ様と試みる。
世界は軽やかと形容できぬ程掴みどころがない底無しの軽薄さで疾走する。美、などと言葉が付与したレッテルを軽々と乗り越え、疾走し続ける。あまりに美し過ぎる軽佻浮薄な生のロンド。再び眩暈する。
(コンビニでコピーをとる。
最期の一枚でコピーが終わる直前コピー用紙がなくなる。
店員を呼ぶ。この全ての運動が自律的であり、自動的に動き謎の美の旋律に支配されている。)
生は、目の前をコロコロと摩訶不思議な動きをしながら大量に転がり続ける超微粒子の粒々である。その一粒を一生涯賭けてやっとこさ捕まえたと思うが最後、指間からその一粒もいとも容易に逃げ出し、畳の隙間にスルスルと、マンホールの穴にコロコロと、どこともない空間へすっと。いつも軽やかに逃げ込んでしまう。ぴちぴちした無垢な悪魔、悪ガキのスペシャリスト。その様な感覚で僕らを翻弄し常に目の前を擦過し続ける生。何も手応えがないままカロヤカにどこへでも移動し続ける。捉え所のない風の動き。水流の自在さ。そんなイメージ。
人間がこだわり苦悩する全てを歯牙にもかけず疾走して之く。何んにもこだわりがない。地位、名誉、財、女、家族、学会、宗教、社会、恋愛、ビジネス、恨み、夢、仕事、遊び、健康、知識、経験、理解すること、この世の全ての価値観、あらゆる事から逃げつつける。逃げるのは今や厳然としたトレンドだ。だから僕らもこいつを見習って逃げればイイ。会社から仕事から女から家族から仲間から借金から家から。一目散に飛び出せばいい。さすれば全ては一瞬で解決する。だから逃げろや逃げろ。どこまでもだ。振り返ってはならない。逃げる、という現象そのものになりきり、疾走し続けるのだ。二の足を踏んではならない。向こう見ずに駆けるのだ。
悪魔が人間を嘲笑う為に作った音楽。モーツァルトの音楽を評してゲーテがエッケルマンにそう語ったそうな。生はまさにそんな感じ。光よりも速くあるいは遅いのかもしれないが全く不可思議な運動で疾走する。そのかなしい美しさ。かなし、とは、愛し、と古語では云う。その運動はまるで万葉の歌人が、かなし、としみじみ歌うようにかなしい。愛しい。
生は「私」の意志と想像力など歯牙にも掛けない様子でご満悦である。完全に生成と変化の生それ自体の躍動に自足し安らぎ自分自身を楽しんでいる。
(コンビニで無事コピーを終える。
アイスとコーヒーを買う。空を見上げる。今日も月が綺麗だ。月と目が合う。宇宙からの光線が眼に差し込み網膜を美しいプリズムの像が透過し脳に眩い光の麻薬成分を乱反射させ神経を穏やかに興奮させる。光との目合い。宇宙照応。透過されずに反射された光は宇宙空間へ戻っていく。こんな説明がどうでもよいほど感動する。
要は目ん玉の機能の美しさにうろたえた。月が美しいのではない。この目マナコの非科学的な美しく素晴らしい機能に困惑して感動していたのだ。
何より何故僕は偶然に見上げた空に美しいお月様が奇跡的な角度と位置で優雅に佇んでいるのだ。完全に人間理性を超えている現象世界!この全てヲ理解してはならない。理解は麻薬だ。できることは神秘をただ感じ一切を放流するままに見届けるだけだ。let it be〜♩)
この絶え間ない美と生の狂詩曲からジャンプする時節はあるのか。
・・
朝だ。
今朝は久々に太陽が眩しい。これ以上、灼け尽くすのであれば私は美と光に焼き焦げ死んでしまうだろう。
太陽はまさか断行するまい。太陽は断行する
(コンビニ帰りの暇つぶしに糞しながら書く美しい駄文。そして朝に加筆。続く。。知らんけど)