【社会起業家取材レポ #12】 わたしのフツウを愛して、みんなのフツウと一緒に生きよう。
SIACの学生が東北で活動する社会起業家の想い・取り組みを取材する「社会起業家取材レポ」。今回は、SIA2021卒業生の石橋優希さんにお話しを伺いました!
1. 石橋優希さんについて
石橋さんは、青森県八戸市でWebエンジニア&デザイナーとしてリモートワークをしながら、子どもたちが社会から孤立しても、好きを取り戻して次の道を見つけられる場であるDrop inを運営されています。
小学校の頃、嘔吐恐怖症がきっかけとなり不登校を経験した石橋さん。その時に周囲から言われた「じゃあ、どうしたいの?」という言葉に対する違和感は、今でも心に残っているといいます。
そう思っていたそうです。
その後、吹奏楽との出会いが石橋さんに大きな影響を与えます。自分のパートがあることやメンバーの優しさに触れ、学校に行けるようになったのでした。しかし社会人になると、再び食事や電車、人が怖くなり外に出られなくなってしまいます。しばらくして音楽と再会し、青森に住んでいる祖母のところで演奏活動を続けたいと思い、地元である八戸市にUターンしリモートワークをするようになりました。
そんな実体験から2021年に八戸市にて設立されたのが、子どもたちが社会から孤立しても、好きを取り戻して次の道を見つけられる場であるDrop inでした。
▷SIA2021最終pitch動画
▷Drop in web
▷Drop in Blog
2. 取り組んでいる社会課題
石橋さんが取り組んでいる社会課題は、「人生は一本道だと広く考えられていること」です。
課題の背景には周囲の環境・固定観念があります。多くの人は、「学校や就職」というレールから外れてしまうと社会から孤立してしまうと考えています。
加えて、将来の為に今するべき事ではなく、「今やりたい事をやるのが正解」と言ってくれる人が少ないという現状がこの問題をより深刻にしています。
3. インタビュー:これまでの歩み&今後の展望
Q. Drop inではどのような活動をされてきましたか?
A. Drop inはドロップアウト経験豊富な大人たちが八戸市に発足させた目的の必要のない、好きを見つけられる場所です。
Q. SIAプログラムに参加して、どのようなことを得られましたか?
A. 食べていけるスキルを身に着ける事よりも、好きなことをしている時のワクワクした状態が多い方が幸せと考えるようになりました。
Q. Drop inで活動してきて感じている課題は何ですか?
A. 認知が上手く広がらないことと、当事者が受け身であることです。
Q. Drop inは今後どのようになっていくのが理想ですか?
A. DAO(分散型自律組織)が理想です。
4. 編集後記
石橋さんとお話をさせて頂いて一番印象的だったことは、様々なことに興味があり挑戦されているということです。失敗を恐れて、挑戦への一歩が遠い自分には全くない部分なので、とても羨ましいなと思いました。
また、インタビュー中、笑顔で楽しそうに答えて頂けたので、とても楽しい時間になりました。僕も、今まで学校以外の道は存在しないと思っていたので、学校で上手くいかないことがあると、落ち込んでいました。今回、石橋さんのお話を通して、他の道も沢山あるのだということに気づき、気持ちが少し楽になりました。
石橋さんがおっしゃっていた「人生はRPG!」という言葉を胸に秘めて、人生を楽しんでいきたいと思います!
取材・執筆担当:弦木健太郎(東北大学 4年)
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