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仮定法はスヌーピーで学べ!

「仮定法」

と聞くと、耳を塞ぎたくなる方もいるのではないでしょうか?

しかし、この仮定法、文法書の例文を見ても想像つかないかもしれませんが、日常での使用頻度が高い。かなり高い、と思います。そのあたりをちょっとお話ししてみましょう。

ちょうど最近、『スヌーピーで学ぶ覚えておきたい英語表現105』という本を買いました。これはシリーズ第三弾になるのですが、会話を身につけるにはかなりよい教材なのでは、と思います。自然な言い回しにあふれているんですね。

仮定法といえば、「もし〜だったら、〜だろう」という定型文があったのは覚えていますか?本の中でこんな例文が出てきます。

“If I were a camel, sweetie, I’d take you out in the desert, and leave you there!”
(もし僕がラクダだったら、かわいこちゃん、君を砂漠に連れて行って、置き去りにしてあげるよ!)
【P.36〜37 仮定法過去】

このif文が過去形になっていることで仮定の意味を示す訳ですが、私が考えるにより重要なのは後ろの方です。この”I’d”つまり”I would”を無意識で使いこなせることが自然な英会話をこなすコツのひとつなのです。

日本語で日常会話をするとき、

「多分〜だろう」
とか
「その場合は〜するだろう」

と自分の気持ちや予測を推量として表現することが結構あります。その場合は確実にwillよりwouldを使った方がニュアンスが正しく伝わります。前半の部分はある意味関係なく、さらっとwouldが出てくると、「お、自然に話せているな」という印象を持ちます。

裏帯にも書いてあるこの表現、


“I’d say I’m about one cookie away from being happy!”
(幸せまでにはあとクッキー一枚ってところまで来ているかな)
【P.226〜227 wouldを使った表現】

冒頭の”I’d”はもちろん”I would”ですから、ニュアンスとしては同じですね。
言い切るのではなく、「多分、そのくらい」とちょっと控えめな感じに聞こえます。

曖昧
控えめ
多分

と言葉が並ぶと・・・・・・気が付きませんか?
そう、日本語では上記のように表現することがとても多い!
会議では言い切りを避け、曖昧に穏便に。
交渉の場でものらりくらりと明言を避ける。

私が通訳の現場で仕事をするとき、この微妙なニュアンスをできうる限り再現しようと努めます。会議では発言者の意図がより正確に伝わるし、交渉の場では曖昧にポイントをぼやかして煙に巻こうとしてるのを通訳が断言する訳にはいきませんからね。

とにかく、この用法はできるだけ自然に身につけておいた方が絶対よいです。それをスヌーピーを愉しみながら学べるのなら、サイコーですよね!

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