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これぞ原点?通訳者の考える英語学習

 先日、『同時通訳と右脳、左脳』という記事を書きました。

 通訳者の頭の中は英語でも日本語でもない、イメージなんですよ、とまあ、こういう話でしたが、この記事にコメントをいただき、小松達也先生が同じようなことをおっしゃっていたらしい、ということが分かりました。

 小松達也先生は日本の同時通訳の第一人者と言われる方で、老舗の通訳エージェント、サイマル・インターナショナルに創設からかかわられていらっしゃる、通訳界ではまさにレジェンドと言えるお方です。

 小松達也先生のご著書は何冊かあり、一冊は手元にあったので読み返したりしていたのですが、他に読んでないものをこの機会に手に入れて読んでみましたら、やはりありました!「何語で考えている」の話が!!

 私は聞いた言葉をイメージでとらえる、と表現しましたが、小松先生は、「星雲状態の、まだ言葉の形をなしていないもの」と評してらっしゃいました。(『訳せそうで訳せない日本語』より)

 この言わんとするところ、私は本当によく分かります。私の言葉で言うと「言語化されていないイメージ」となりますが、言わんとするところは同じではないか、と。

 正直、震えましたね。一介の通訳者が感じていたことがレジェンとと同じなんて。光栄の極みです。純国産同時通訳者として正しい方向に進化してきたんだな、と嬉しくなりました。

 「相手の言うことを正しく理解して、その内容を聞く人に分かりやすく表現すること」、これが通訳だと小松先生もおっしゃっています。(『英語で話すヒント』より)でもこれはすべてのコミュニケーションでも同じこと、つまり普通に英語など他言語を学習するすべての人に当てはまることなのです。

 英語学習に応用可能なことがたくさんある通訳者のトレーニングと技術、それを応用したプログラムをもうすぐご案内できそうです。情報、チェックしていてくださいね。

 参考までに今回話題に出した小松達也先生のご著書をここでご紹介しておきます。

 日本語らしい表現をいかに訳すか、という視点で数多くの例が収録されています。当たり前だ、迎合する、善処する、筋を通す、などなど、いきなり出てきたら訳すのに困るよね、と思う言葉ばかりです。

 ちなみに私も先日仕事で「門前払い」と出てきて、0.8秒ほどフリーズしました。前後からのニュアンスが「全然相手にしてもらえない」という感じだったので、" be immediately rejected"ととっさに言い逃れて事なきを得ました。ふう。これだから同時通訳は何年やっても気が抜けません。

 こちらの本は英語を上達させるにはどうしたらよいか、色々なヒントが書かれています。リスニング、スピーキングと四技能の伸ばし方も書いてあり、英語学習者にはためになる本だと思います。

 この本はまず通訳という仕事の紹介とその歴史にまず触れています。そこから日本語と英語の違い、そして英語の学習法にも書いてあります。通訳、という仕事に興味のある方にはお勧めです。私が手元に持っていたのもこの本でした。

 それではまたこちらのnoteでお会いしましょう!😊

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