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新書だけ読めばよい? 〜『新書がベスト』〜【新書チャレンジ10】

夏休み新書チャレンジ、1週回って今日から2週目です。
今日の本は、今回私が新書チャレンジをやろうと思った理由のひとつ、『新書がベスト』を取り上げます。

この本は一種の読書論でもあり、冒頭で現代に置いて本を読むことの必要性が語られています。「誰もが何らかの知的なアウトプットを求められる」今の時代、「多様な考え方を取り入れて、自分なりの「知の体系」を構築」していくために読書が必須、とあります。

知的アウトプット……今、私自身の課題です。こういう意味合いの「課題」は英語でだいたい"challenge"と訳します。問題点を指摘する、という課題ではなく、「挑戦する課題」という感じでしょうか。

『積読こそが完全な読書術である』という本があります。

「本、読みたいけど、なかなか読めなくって……」という人には魅力的なタイトルですね? 本のみならず、ネット記事や動画などいろいろな情報の奔流の中で自分のビオトープを作るように本を積むべし、というのがこの本のポイントです。

『新書がベスト』の中では「新書は、脳内マップを視覚化するツールとしても使えます」というところがあり、このビオトープという言い方と同じようなことを指しているのだと思います。

自分が知りたいこと、分かっていること、そのすべてが右脳的なイメージマッピングで脳内に広がっている。すべてといっても全体像が見えている訳ではなく、虫食いや空白もあるし、やけに情報密度の濃いところや、逆にスカスカなところもある。解像度に差がある状態で構わない。ただ大切なのは、マップの状態を把握しておくことなのです。

通訳者として仕事をしていると、いつもいつも知っている事柄のみに当たる訳ではありません。いくら資料をもらってみても発言がすべて分かっている会議などほぼありませんし、逆に資料ナシで出たとこ勝負という時の方が現場では多いです。となると、たとえ地獄に垂れた蜘蛛の糸ほどの細さだとしても、何らかの手がかりが脳内にあるとないのでは通訳の出来が大きく変わってきます。

自分なりの脳内マップを作り上げるためには、内容が多岐に渡る上にお手頃価格で表紙もめくりやすい新書がベストだ、ということなのです。私自身が思っていたことが見事に言語化されているようで気持ちよく読めました。

また、本の後半は各出版社の新書レーベルが紹介されています。出版年が2010年と少し古いので最近のものは紹介されていませんが、サイエンスなら講談社ブルーバックス、時間をかけて仕上げた中公新書、新書といえばやはり岩波新書、とレーベルの傾向が書かれている他、今でも残る名著もオススメされているので、新書に不慣れだったらここから興味が出たタイトルをピックアップしてみるのもよいでしょう。

こんな感じで本と本がネットワークのようにつながっていくことで、脳内マップが形成されるのですね。

昨日紹介した本はコチラ↓↓↓

今までの「新書チャレンジ」をまとめたマガジンはコチラ↓↓↓


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