自分の場合に当てはめて読んでみよう〜『世界一流エンジニアの思考法』〜【1月仕事・時間術チャレンジ14】
今日はコチラの本です。
以前、9月のチャレンジで『最高の勉強法』という本を取り上げました。
この本を見つけたきっかけが、今日の紹介本の著者、牛尾剛氏の書かれた記事だったんですね。そのとき、次にこの本を選んでもよかったのですが、同じ記憶法つながりで別の本に移ったので、そのまま置いたままでしたが今回きちんと読んでみました。
本書は基本的にエンジニアやIT関係の方が読むともっと自分ごととして読むことのできる本でしょう。だけど、プログラミングは門外漢、理系でもないバリバリ文系の通訳者から見ても大変興味を持てる部分があります。
日本とインターナショナル、主にアメリカと仕事環境を比較している点です。著者はアメリカのマイクロソフト社でプログラマーとして働いている方です。世界最高峰のプログラマーと一緒に働いている中で、優秀さの違いが頭脳のスペックの差ではなく、マインドセット=思考法の違いにあるのではないか、と気付きます。
たとえば納期に対する意識の違い。日本では納期は絶対、たとえ何夜徹夜しようとも間に合わせることが当然なのに対し、アメリカでは納期設定に無理があればそれを遅らせることもあるし、納期自体を守っていても一部の達成だったりと内容を変えていることがよくあるのだそうです。最終的に重要なのはバリュー、つまり価値を生みだすこと。生産性の高いパフォーマンスを出すことが何よりも大切だ、ということ。そのゴールに向けてすべての優先順位が付いているようなのです。
あとは『最高の勉強法』に通じる部分も多い、情報整理と記憶術の部分から。ポイントはとにかく「脳への負荷を減らすこと」。マルチタスクの生産性の低さはアメリカのトッププログラマーにとっても常識のようです。WIP(Work in Progress)つまり今手を付けている仕事を1つに限定すること、その1つへ半端ない集中力を出すことが何よりも生産性が高いそうです。
他の複数の脳科学に関する本でもマルチタスクよりシングルタスクの方が効率がよいことは書かれていましたが、もう間違いないようですね。1つのことに集中するためにできること、逆にいえば集中を乱す可能性のあるものはすべて排除することが大切です。
分散型で仕事をするクセのある自分としては、まだまだ生産性を上げるカギがあると感じました。
自分が理解したこと、把握したことを頭の中で展開することを「メンタルモデル」と本書では呼んでいます。アメリカのプログラマー業界ではこういう言い方をするようです。記憶力をよくするとは、構造を整理して把握して、脳のメモリに乗せて、説明を可能にすること。メンタルモデルを駆使して事象を構造的に把握することが記憶にも直結する、とありました。
この点では読書にも通じるものがありますね。本を読んでもちっとも覚えていないという悩みを解決するには、アウトプットすることが一番だと言われます。なぜアウトプットか、というと読んだものを自分なりに理解して言語化した上で、他者に説明をするからです。そのためには構造的な理解が必要、のはずです。たとえただの感想だとしても、なぜそういう印象を持ったか、どの部分でそう思ったかなど、他者に伝えようとしたら全体像の把握が必須です。私はよくこれを頭の中でマッピングする、と称していましたが、これからはメンタルモデルを作る、にしようかな。ちょっと格好いいかも?
直接ソフトウェア開発やプログラミングに関係ない人は書かれている例の状況が分からないかも知れません。私だって門外漢なので、こうであろうと想像することしかできません。ですがアナロジー思考で自分の場合に当てはめることができれば学びの多い本だと思います。あとAIの台頭に恐怖を感じているのなら、最後の章も考え方の一助になるでしょう。この分野のプロの意見として、貴重なものだと感じました。
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