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英語の方が丁寧な言葉づかいがあるのでは?〜『英語の品格』〜【10月英語本チャレンジ8】

今回のチャレンジは基本的に積読解消の新書が多いです。今日のチョイスは、『英語の品格』。たしかAmazonのオススメで出てきて興味があったからポチった本でした。

なんと著者名をよく見てみれば、つい先日「英語本チャレンジに!」とオススメされた本と同じ方の本だった!

この本もそのうち、取り上げます。

で、『英語の品格』ですが、本当にかゆいところに手が届くような本です。単に辞書を引けば分かるようなことのその先が分かる。たとえば最初は日本人が普通だと思って使っている表現がネイティブからすれば「げっ!」とビックリするような直截的、言い換えれば無礼な言い方であると説明が続きます。

「英語は日本語よりもストレートな言語である、という誤解」

とあります。英語だったら、日本語だったら言わないようなやり方でババーンと話してしまいがちなのですね。たとえば本書にある例で「できない」ということを相手に伝える場合、「今それはできません」と伝えようと英語ですると、どう言いますか?

"I cannot do it now."

とか? なんだか中学校の構文にでもでてきそうな雰囲気の分ですね?
実はこれはストレート過ぎる言い方なのです。ネイティブはめったにこんな言い方はしない、しかも「社会的地位が高い人や能力のある人ほど間接的で婉曲的な表現を使う」そうです。つまり、「品がある」話し方、と受け取られるのです。日本人だから? 英語ネイティブじゃないから? といった理由でストレートな直訳調でばかり話していては、アメリカ人からは実際の能力よりも下に見られてしまう可能性がある、といいます。

ここで言葉にとらわれず、何を言いたいのか、にフォーカスしてみましょう。もし日本語で「今それはできません」と伝えなくてはならない場合、どういう状況か考えてみると分かります。もし会社で上司から何か頼まれたけど、今は他の急な仕事をやっていて今は手が付けられないとき、上司に「できません!」と紋切り型に言いませんよね? 多分、「申し訳ありませんが、〇〇部長から急ぎの用件を頼まれており、手が付けられないようです」とか、すみません、とか、文頭につけますよね? 英語でも同じです。同じ、というか、言葉によるコミュニケーションはもっと厳しいような気がします。

「アメリカは言葉に重きを置く社会」と本書のイントロダクションにあります。母語が英語でその言葉を使って小さい頃から説明したり、ディベートしたりする訓練をふつうに受けてきているので、コミュニケーション力が必然的につきます、おまけに外国語教育があまり充実していないので、英語を母語にしない人の立場に共感できない、と著者は言います。移民の国でお互いが明確に分かる形で話をしなければ始まらないので、相手と無駄に衝突しないように、実はワンクッション置いた話し方が身についている、それが「品格」につながるのでしょう。

「品のいい」英語を話せるようになりたい、というなら、この本は読むべき本だと思います。

ただ、ひとつ思うのは、日本語の曖昧な言葉の裏の裏を汲み取って英語にしようと思うと、必然的にワンクッション置いた表現が恐ろしく磨かれてしまう、という点です。著者は英語の丁寧さと日本語の曖昧さは違うと言いますが、アメリカ人が意図を読み違えないようにすると同時に気分を損ねないように日本語を訳そうとすれば、英語でいう丁寧表現になるよ? と言いたい気分です。私はネイティブにはほど遠いので、まだまだニュアンスを取り損ねている可能性もありますが。

最近、英語のニュアンスはよくAIに聞きます。聞き方次第ですが、よいネイティブチェックになります。AIは英語ネイティブですからねぇ。

10月英語本チャレンジとまとめたマガジンは、コチラ↓↓↓

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