まずは読書の全体像から〜『読書の技法』〜【11月読書本チャレンジ1】
さあ、今月もチャレンジやってきますよ〜!
11月は秋も深まるころ、ということで、「11月読書本チャレンジ」で行ってみたいと思います。読書に関する本を読むと、中に本がたくさん紹介してあるのでまた気になった本を読む、という「読書沼」に極めてハマりやすい、と思います。
最初は、私が「読書」を語るときには必ず参考にしている、佐藤優の『読書の技法』です。
出版は2012年なのでもう10年以上前の本ですが、今の時代、どう本を読んでいけばいいか、についてかなり網羅している本です。ひと月に300冊、なんてとても読めませんが、それでも自分のできる限りたくさん本を読みたいと思う人にはとても参考になるでしょう。
たくさん読みたい、といっても、読むなら自分にとって役に立つ本がいいですよね。そのために大切なのは選書。本の選び方です。100%はムリでもできるだけ「アタリ」を引きたいもの。そのために
・超速読
・速読
・熟読
という風に読む本を分けるのだそうです。
超速読や速読で、自分にとって重要な本を選別し、そこに時間を費やすのですね。佐藤優氏ほどの人でも、本当に大切な本は月に何冊も読めない、といいます。血肉になる読書、とはその数冊でしょうね。いろいろな読書本で、「本は全部読まなくていい」とか「本は最後から読め」など主張しています。それは佐藤氏のいうところの「速読」にあたるのでは、と私は思っています。速読、とひとくちにいってもいろいろありますから、それぞれでやりやすい方法で速く読む、読むというよりは情報を処理する、という感じかもしれませんが、そうやってふるいにかけるのが佐藤氏の速読、かと思います。
あと本をしっかり理解するためには基礎知識が必要です。前提となる知識のない本は遅く読もうが速くよもうが分からないもの。「知らない単語は聞こえない」は英語を学ぶ人なら身にしみて分かることではないでしょうか。
本書では基礎知識を得るための大人の学び直しとしては高校レベルの知識を身に付けるのがよいとされています。国語、数学、英語、社会の分野でどう勉強したらよいか、ということも書かれています。特になるほどと思ったのが、国語についてです。
国語、とくに現代文って、みなさんは学生時代どういう科目だと理解していましたか? 私はふわっと見えてきたものをベースに内容を理解するものだと思っていました。
ところがどうやら、これが大間違いだったらしいのです。佐藤氏がイチ押しする出口汪『NEW出口現代文講義の実況中継』によると、「論理的思考能力を問う教科」であるといいます。なぜかというと、「現代文で必要なのは、九割が論理的思考能力です。覚えるような要素というのは、ほとんどない」のです。ふわっと分かったつもり、になっていた私はおそらく分かっていなかったのでしょう。国英社のいわゆる文系科目なのかで、一番出来の悪いのが現代文でした。そんな私に論理的思考能力……はたして自分に身についているのでしょうか、いささか不安になります。
すべての教科の土台となる読解力、ひいては論理的思考能力、これからでも遅くはないので、学んでいきたいものです。通訳者は話の論理を読み取れるか否かで出来がそうとう違ってしまいますからね。単語力などは基礎知識としても、論理的思考能力なしにはこの仕事、やっていけない、と思いました。
【今日の本】
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