多様な働き方について考えるイベント「INTERGUILD #1 - 会社と個のあいだ」 開催レポート
フリーランスなど、個人が活躍する時代になってきた今、自分らしく働くため、働いてもらうために、会社と個人がそれぞれ取るスタイルとは…?働く上での意識や、キャリアプランについてなど、”働き方"を広く捉えて、会社と個人が議論する場、「INTERGUILD」を作りました。
3月7日に開催した第1回では、総勢70名程の人が集まり、クリエイティブやIT業界の中での新しい働き方を共有しました。その当日の様子をお届けします。
<本記事の構成>
1. イベントが生まれた背景
2. 「強い組織とは?」を議論したトークセッション
3. 各社のトークを少しご紹介
Talk1:ハイジ・インターフェイス株式会社 千田
Talk2:カクテルメイク株式会社 松尾氏
Talk3:株式会社monopo 岡田氏
Talk4:パルスボッツ株式会社 美馬氏
Talk5:株式会社ハートレイルズ 上楽氏
Talk6:RANA UNITEDグループ 渡辺氏
4. 多くの交流が生まれたAfter Party
5. 第2回も企画中
1. イベントが生まれた背景
2019年4月から「働き方改革関連法」の施行が始まり、「働き方」についての議論が巻き起こっています。場所や時間に捉われず、会社に属さず…自分に合った働き方はどういうものか。
悩み、考えている人たちのため、ハイジ・インターフェイスは、会社と人のあいだに立つ思いで、「INTERGUILD」と題したイベントを立ち上げました。
2. 「強い組織とは?」を議論したトークセッション
「強い組織ってどんな組織?」をテーマに掲げ、参加企業それぞれの考えを議論していただきました。
登壇者は、写真左から、RANA UNITEDの渡辺さん、カクテルメイクの松尾さん、monopoの岡田さん、ハートレイルズの上楽さん、17 Media Japanの佐藤さん、そしてモデレーターのパルスボッツの美馬さん。(役職等詳細は後述)
まず佐藤さんから、「会社のビジョンやミッションに共感できて、それに向かって自分で考えて動ける人で構成される組織」との回答があり、そこから各社、ビジョンやミッションについて紹介する流れに。
ユニークな働き方には皆の意識をまとめることや方向性を示すことが必要で、そのために「ビジョンやミッションを決めてよかった」という意見が各社共通していました。
渡辺さんのお話にもあった、「LEAP(飛躍)」のように合言葉にして、日頃からメンバー達が意識できるようなスタイルも参考になりそうですね。
3. 各社のトークを少しご紹介
当日は6名の方にご登壇いただき、各社の紹介や、今回のテーマに沿ったお話をしていただきました。
弊社独自の繋がりでお声がけしたこともあり、ここでしか聞けない話がたくさん聞けました。
Talk1:「『個』と『集』が交わる場所」
ハイジ・インターフェイス株式会社 執行役員チーフプロデューサー
千田 泰士
まずは主催のハイジ・インターフェイスから。弊社では、リモートワークはOKとしつつも、基本的には出社するスタイルをとっています。
コワーキングスペースや「組織のギルド化」などの「集」のトレンドを紹介し、ハイジでは会社が「個」をサポートする体制を取っていることを説明しました。
例えば、社員でいながら起業するのもOKで、それに対して、一個人では足りない、知識や能力、資金、人脈などを、会社や、会社に集う人たちで補い合い、個人のやりたいことや成長に繋げる、という考えです。
また、一軒家のオフィスの中では、個室にこもって一人で集中したり、リビングで集って議論しあったりなど、自由なスタイルで日々働くことができる、と紹介しました。
ハイジ・インターフェイス株式会社
https://hyge.co.jp/
Talk2:「開発は福岡。正社員と業務委託の垣根もなし。
僕らは多様性を追求していく」
カクテルメイク株式会社 代表取締役 松尾 幸治 氏
「コンテンツに、カクメイを」をビジョンとして、5G時代のリッチコンテンツを科学すると意気込みを語っていただきました。
インターネット上のコンテンツが、テキストから、動画やVRなどのリッチコンテンツに変遷していく中で、テクノロジーの力で誰でも簡単にコンテンツを制作できるようにしたい、との思いで、動画広告生成ツール「RICHKA(リチカ)」を開発し、幅広い業界に提供しています。
元々、動画制作などのクリエイター出身のメンバーが多く、制作の苦労がわかるからこそのプロダクトですね。
同社は、社員の他、業務委託、インターン、アルバイトなどさまざまなメンバーで構成されていて、現在32人の組織。他に、クリエイティブパートナーと組むことも多いそうです。
オフィスは東京に本社を持ち、開発拠点は福岡にあるとのこと。離れていても、システム上で業務状況を管理したり、オンライン会議などで密にコミュニケーションを取り、スピーディーな業務遂行が実現できているそうです。
カクテルメイク株式会社
https://cocktail-make.com/
Talk3:「全員で海外研修。ロンドンに拠点を拡大。
多様性をもったコミュニティづくり」
株式会社monopo COO 岡田 隼 氏
「A BRAND OF COLLECTIVE CREATIVITY」をビジョンに掲げているmonopo社。全ての人にクリエイティビティがあると信じ、皆が真のクリエイティビティを発揮できるようにと考え、努めているそうです。
イベントの3日前に初の海外拠点となるロンドン支社をオープンしたばかりの同社は、外国人のメンバーが3割を占めるという、クリエイティブ企業の中でも特にグローバルな組織となっています。
岡田氏は、「多様性とは、国籍に限らず、年齢、性別、思想信条、ファッション、趣味など、人間には色々なアトリビューションがあり、それらを許容し、共有していく」と語りました。
月1回オフィスで、monopo nightというイベントも開催しているそうです。
株式会社monopo
https://monopo.co.jp/
参加者の皆さんには、絨毯に座ってゆったりくつろぎながら、トークを聞いていただきました。
Talk4:「僕は、背中合わせで働きたい」
パルスボッツ株式会社 代表取締役CEO 美馬 直輝 氏
「僕は、お互い信頼して、背中を預けられる仲間と働きたい。そして僕も誰かの背中を守りたい。」と、キャッチーなタイトルにかける思いを語る美馬氏。
「ロボットでワクワクする未来を想像する。」をビジョンとし、ロボットの社会性に注目して、ロボット同士が会話しているような未来を作ろうとしています。
現在は、各メディアに引っ張りだこのおやすみロボット「ネモフ」をリリースしたり、VUI時代のコミュニケーションエンジン「IFRO」の開発に邁進しています。
全員ロボット未経験者で、まだ11人の少数メンバーで、それぞれ時間や場所に捉われない自由な働き方をしつつも、週1回の定例会議や日頃もオンラインミーティングをするなどして、そのスタイルを成立させています。
ネモフのように、社外のクリエイターを巻き込みプロジェクトを遂行することも。
社員、フリーランス、ギルドなど組織のスタイルは関係なく、共通のゴールに向かって各々ができることに対し、自らの意思で取り組むことがお互いの助けとなっていくような組織でありたいと語りました。
パルスボッツ株式会社
https://palsbots.net/
Talk5:「やさしい世界で楽しく働く
〜 多様な働き方のとある道しるべ 〜 」
株式会社ハートレイルズ 代表取締役 上楽 理央 氏
ハートレイルズ社は、全員リモートワークを実現しており、なんと年に2回しか全員で集まらないそう。
元々上楽さんが「なるべく楽しいことしかしたくない」という思いがあったので、会社としてもリモートワークが実現されたようです。
そんな同社の理念は、「多様な生き方を支える未来をつくる」。
"働く"と"生きる"を両立させるワークライフインテグレーションを実現させたいという思いや、一緒に働きたい人が近くにいないという課題から、リモートワークというスタイルを取っています。
このスタイルで上手くやっていくために、事前に上手くいくコースを設計しておいたり、そもそも遠隔のコミュニケーションは難しいという前提で、お互いに配慮をする姿勢で取り組むようにしているとのこと。
こうして、他人に優しくなれる世界を作っていきたいと上楽さんは語っていました。
株式会社ハートレイルズ
https://www.heartrails.com/
Talk6:「グレーの可能性:ワークする働き方のグラデーション」
RANA UNITEDグループ, 株式会社ラナエクストラクティブ 執行役員COO,
株式会社ラナデザインアソシエイツ チーフ/プロデューサー
渡辺 英暁 氏
経営サイドではなく、社員としてどうやったら楽しい働き方を実現できるか、という視点でお話ししてくださった渡辺さん。
働くこと自体の最大のミッションは、「世の中へのアウトプットの最大化=進化する↗︎」と考えているとのこと。
家庭の事情などで、働く機会を損失してしまうことをもったいないと感じ、雇用を守りたいという思いがあると語っていました。
そのため、Web制作会社の老舗であり既に大人数の組織でありながらも、自由なスタイルで働けるように色々と施策を行っています。
例えば、ちょっと変わったフリーアドレス制。毎朝ランダムに席が決められるそう。また、離れたオフィスの状況をフロア全体が映るように画面でつなげたり、ハーフフリーランスというような働き方も取り入れています。
今それぞれが属している会社でも、「それ進化してる?」という意識を持ちながら、コミュニケーション、セキュリティ、法律をクリアしていくことに対しての改善策なども提案して行けば、会社も自分も変われる、と述べられていました。
RANA UNITEDグループ
http://www.ranaunited.com/
株式会社ラナエクストラクティブ
https://www.ranaextractive.com/
株式会社ラナデザインアソシエイツ
http://www.ranadesign.com/
4. 多くの交流が生まれたAfter Party
フードテーブルを囲うように各登壇企業のブースを置き、もっと話を聞けるようなスタイルにした懇親会。参加者の皆さんは会場内を行き交い、たくさんの交流が生まれていました。
人気のステッカーが各社のブースにずらり。
パルスボッツのブースでは、自社製品の「ネモフ」がずらりと並べられ、皆にもふもふと触られていました。
イベントの終わり、ハッシュタグ「#interguild」をたどるとこんなツイートが。
5. 第2回も企画中
今回お話しいただいた会社は、メンバーが快適に働き、効率良く、成果を出しやすくすることに重きをおき、オリジナリティ溢れる取り組みをされていることがわかりました。
参加していただいた方々には、「こんな働き方があるんだ!」と新しい発見や視点を持ってもらえたようです。
柔軟な働き方をしている会社や個人の方々にフォーカスして、また第2回を開催したいと思います。
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執筆:ハイジ・インターフェイス株式会社 PR/HR 石原杏奈
https://hyge.co.jp/
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