キッチンハイターと間違えやすい容器
以下の2つの容器は似ています。
この2つの商標について調べると、
「キッチンハイター」(花王(株))は商標登録されており(6665937号)、
「ハイター HAITER」(登録第5035255号)(花王(株))
「ワイド ハイター」(登録第6558208号)(花王(株))
「パイプ ハイター」(登録第5202119号)(花王(株))
など複数、商標登録されています。
「ハイター」は花王の漂白剤のブランドです。ドイツ語でHeiter(晴れた、澄んだ)の意味があります。
これに対し、「キッチンブリーチ」は、カネヨ石鹸(株)、セッツ(株)など複数社で製造されています。しかし、「キッチンブリーチ」は商標登録されておらず、だからこそ複数社がこの名前を使えます。
「キッチン(台所)」+「ブリーチ(漂白剤)」の言葉から構成されているため、商標の品質、用途を表し、識別力がなく、商標登録できません。つまり、これは誰しもが使える言葉なっています。
「商標」は他社の商品と区別する目印なので、商品の品質など内容を表すものは登録できません。
「キッチンハイター」と「キッチンブリーチ」を間違えやすいのは、容器の色彩が似ているからです。J-PlatPatで検索したところ、花王はこの色彩商標を登録していません。そしてこのパッケージを立体商標も登録していません。
あとは、このハイターの容器写真を平面商標として登録しているという可能性ですが、花王(株)は数多くの平面商標の登録を有しており、調べがつきませんでした。
意匠登録については、例えば以下の「包装用容器」を登録しています。
しかし、これらの容器を間違えやすいのは、色彩が似ているからです。
この容器の色彩を登録したほうがよいですが、色彩の商標は複数の色の組み合わせで登録されているものが多く(以下参照)、花王も容器の色彩を組み合わせて登録することも、他社の商品との差別化を図るひとつの方法だと思います。