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朝鮮人民軍(北朝鮮軍)への義務兵役期間を延長~「南北武力統一路線」への復帰で地上軍兵力増強策
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◆「韓国は第1の敵対国家」「不変の主敵」に決めつけ~対韓国の協力協定すべてを破棄
北朝鮮が韓国に対する”強気”路線をいっそう鮮明にしている。すでに「金正恩」総書記は、年初から演説で「韓国は第1の敵対国家」「占領する」と武力による南北統一路線への回帰を明らかにしていたが、2月8日に北朝鮮国防省を訪れた際にもこれを再度強調し、「交渉ではなく力で平和を守る」と表明した。
「金正恩氏は『韓国の傀儡一味をわれらの前途に最も危ない第1の敵対国家、不変の主敵として規定し、有事時その領土の占領、平定を国是と決定することは、わが国家の永遠なる安全と将来の平和、安定に向けた至極当然な措置』と強調した」
「これまでは同族という言葉に縛られ、韓国と形式上の対話や協力をせざるを得なかったが、こうした非現実的な束縛は自ら払いのけたとした。また『平和は頼んだり交渉で引き換えたりして得るものではない』と主張。常に臨戦態勢を維持するよう促しながら『敵がわが国家に武力を使用しようとするものなら、歴史を塗り替える勇断を下し、わが手中にあらゆる超強力をためらいなく動員して敵を終わらせる』と言葉を強めた」
(参考)「金正恩氏『韓国は第1の敵対国』 軍創設記念日に国防省で演説」2024/2/9 聯合ニュース(Y!ニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4eefa8a946266844fbe84b76b1a9f59f632fec42
「金正恩」総書記の国防省訪問は「朝鮮人民軍建軍節76周年」を記念してのもので、またしても娘の金主愛(キムジュエ)さんを同行させていたという。そして、この度の言葉の中で、具体的に大きな意味を持ったのは「常に臨戦態勢を維持」という部分だった。地続きの韓国の「占領、平定」はこの間、開発と強化に注力してきた抑止力としての核・ミサイル戦力だけでは事足りるものではなく、侵攻する地上兵力の強化を図ることが必須の課題とされることになったのである。
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◆「いつでも対南侵攻を発起できる強力な態勢を」~訓練強化と共に男女兵役年限の延長へ
そして、1月31日付で「総書記指示」の名の下、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)全軍及び軍事行政部門、ならびに朝鮮労働党及び朝鮮共産主義青年団地方組織、行政部に対して2つの命令が出されていることが判明した。軍事訓練内容の定例報告に映像を加えて週間ごと報告にすること、男女の兵役期間(現行は男性7年、女性6年)を延長することの2つである。
これらは軍部隊への相当な締め付けになると共に、地上兵力確保のための措置であると共に就労可能な男女人員を非生産的な軍務により多く拘置することで北朝鮮の経済に大きな影響を与える可能性を持つものだ。
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