”政治とカネ”で燻る疑惑~自民・二階俊博氏の”書籍爆買い”と立民・岡田克也幹事長の”イオン丸抱え”
◆永田町で囁かれる自民・二階元幹事長、立民・岡田幹事長の”政治とカネ”問題
昨年来、大騒ぎとなった自民党パーティー券キックバック裏金問題だが、結局、数多くの国会議員が取り調べながらも、起訴されたのは”小物3人”にとどまり、岸田文雄首相は自らを処分から外しながら、39人の国会議員を処分して問題の収束を図り、国民からは疑問の声が上がっている。この中で、パーティー券収入不記載額が1人としては最大の3526万円と突出していた二階俊博元幹事長が”引退”を表明したために処分対象としないという”大甘”ぶりも怒りを買っている。
この二階氏の政治資金管理団体「新政経研究会」が不記載を訂正したのに際し、別の問題が浮上して永田町界隈では話題になっている。2020~24年分の収支報告書によると、3年間で約3500万円分になる17書籍、計3万冊を”爆買い”していたのだ。買われた書籍がどのようなものかも含めて、二階氏の資金の使い道について疑問視されている。
また、本来、政治資金問題をめぐる焦点である企業献金、企業によるパーティー券購入などで自民党を追求する側である立憲民主党の岡田克也幹事長の”イオン丸抱え”の実態も話題となっている。もともと岡田氏の実父はジャスコ(現イオン)創業者の岡田卓也氏であり、現在のイオン取締役兼代表執行役会長は実兄の岡田元也氏だ。いわば、イオン・グループは克也氏にとって”実家の会社”なので、支援は自然に思われがちなのだが、日本で最大規模の流通グループであるイオンは会社と共にUAゼンセン加盟では最大労組であるイオン労連と共に”労使ぐるみ”で克也氏を支援しているのだ。
「利潤の追求」が最大目的である大企業が政治家を全面支援するとなると、これはやはりカネの力で特定の勢力への利益供与のための政治が形成されかねない。これが、過去から繰り返し「企業献金禁止」の声の上がる根拠なのだが、立憲民主党本体がそうした主張を今般上げても、岡田克也氏は素知らぬ顔である。追及されている自民党側なら、「ブーメランじゃないか」と反撃の糸口に出来そうなものなのだが、そうもいかない事情があるのだという。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?