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石破茂首相、”キリスト教”を切り口にトランプ氏との関係構築模索~”宗教問題の大家”元外務省情報分析官・佐藤優氏に指南を求める



【画像① 2月7日、石破茂首相は訪米してトランプ大統領との首脳会談に臨むことになった。半導体分野での日米協力や米国産LNG(液化天然ガス)の輸入拡大についてなど、前向きな課題について話し合うと石破氏周辺は明らかにしており、トランプ氏との良好な関係を最初から作ろうという意図が見える。反面、日本国内ではこの間、高関税政策をふりかざしてトランプ氏がカナダ、メキシコ、中国に続き、日本に対しても追加関税の対象を広げないかと経済界を中心に不安が広がっている。】





◆トランプ氏の思考回路を理解するために…


石破茂首相が1月23日、作家で元外務省情報分析官の佐藤優氏と1時間にわたり会食した。会食には国家安全保障局長を退任したばかりの秋葉剛男内閣特別顧問と、石破首相の側近である吉村麻央首相秘書官も同席していた。


石破首相がこの会食をセッティングした背景には、7日に予定されているトランプ米大統領との首脳会談に向け、トランプ氏との関係強化を図る上で、宗教的な共通点に着目し、その面でのアドバイスを佐藤氏から受けようと考えたことがある。トランプ氏はかつてキリスト教長老派(プレスビテリアン)を信仰していたとされ、現在もキリスト教徒であることを公言している。一方、石破首相もメソジスト派で洗礼を受けたが、高校・大学時代には長老派の日本基督教会世田谷伝道所(当時)に通っていた経歴がある。


【画像② かつて「ムネオ疑惑」で鈴木宗男氏に連座する形で東京拘置所に長期拘留されるなどの試練を乗り越え、現在は『国家の罠』など数々の著作をものし、出版界では「知の巨人」などと持ち上げられるようになった元外務省情報分析官の佐藤優氏。創価学会のカリスマ指導者、故・池田大作氏の評伝も刊行するなど作家としての著述活動に精力的に取り組んでいるが、最近は健康問題で活動をセーブせざるを得ないようだ。】





一方、佐藤氏は「石破氏の思考には、キリスト教カルバン派の影響がある」と話している。佐藤氏は同志社大学で進学を学び、チェコのキリスト教哲学者フロマートカに傾倒するなど、カルバン主義を含むキリスト教思想全般に深く通じていることから、石破氏は彼の助言を得ることで、一件奇抜で周囲を振り回しがちなトランプ氏の思考回路を深く理解出来るのではないかと考えたようだ。


しかし、この一件は周囲の官僚たちから不信の目を向けられている。


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