想定外の難題となった「通学問題」~悠仁親王の筑波大学進学で検討されている「寮生活か、通学か」を巡る選択肢と検討の論
◆シビアな「通学か、寮生活か?」問題
昨年12月11日に秋篠宮家の長男、悠仁親王の学校推薦型入試による筑波大学合格の発表で、それまでの「東大推薦入学か?」の疑念は解消されたが、新たな問題が惹起されるところとなった。都内赤坂の御所より自動車で片道最低1時間半(経路上で渋滞などが起きた場合は2時間前後)かかるつくば市までの通学が、警備面を含め大変なコストになり、新たな批判を国民から招き始めたのだ。
合格判明直後、「基本的に自動車通学」と発表した宮内庁も、週刊誌メディアでの報道や国民からの反発の声に動揺してか、その後に「通学方法などについては決まっていない」と前言を事実上訂正するに至っている。
昨年12月26日発売の「週刊文春」記事では、自動車通学の場合、警察の警備費用やガソリン代を含めて、従来皇族子弟では通常だった都内の学習院大学通学の場合に比べてコストが約9倍になるという試算を報道するなど、「ここまで公費負担を一宮家の意向だけで増やすのか」との批判を広げている。
筆者のYouTube番組(1月7日配信)では、「通学か、寮生活(近隣住居確保)か?」の観点で、関係筋(政府、大学側等)がどのような検討をしているのかについて取材した内容を取り上げたが、かなりの関心を呼んだ。
(参考映像)「最新情報!!悠くんの警備の負担と懸念~通学と住居☆筑波大学(前半)」2025/1/7 古是三春_篠原常一郎 ※後半部分は、メンバーシップ配信
https://www.youtube.com/live/hXNWE6ll6xE?si=yjpDyv-6D3WXe55U
本noteでも、論点を文字情報として提供したいと思う。
悠仁親王の筑波大学進学決定は、皇位継承権のある男子皇族が史上初めて学習院大以外へ入学するということになる。そもそも悠仁親王が母親の紀子妃が獲得した「女性研究者」というステイタスを利用してお茶の水女子大附属幼稚園へ「優先入園」したところから、異例続きの進学を重ねられてきた。その過程は必要な都度、「提携校進学制度」の適用であるとか、「東京大学推薦入学制度」創設など、普通の国民の子弟が進学する場合に比べて余りの優遇、”忖度”が連ねられてきていて、これが姉の眞子元内親王「婚約、結婚」問題で持ち上がった秋篠宮家への疑念でもうひとつの問題として批判を呼ぶようになった。
結局、悠仁親王の幼時(幼稚園入園時くらいと言われる)から、秋篠宮、紀子妃父母が「将来天皇となる長男は最高学府中の最高学府、東京大学に進学すべき」との希望を持っていたと言われつつ、国民の大きな反発からそれを断念せざるを得ずに筑波大学進学に落ち着いたと見ることが出来る。しかし、それとて「本当に学力に見合った進学なのか」「結局、これまでではあり得ない忖度進学なのは間違いない」などの批判を引き続き集めている。
この上、通学あるいは大学近くで居住拠点を得て学生生活を送るにしても、あまりの特別扱いが目立ち公的負担によるコスト高が明瞭となれば、批判の火に油を注ぐことになりかねない。そこが、宮内庁はじめ政府関係機関を悩ますところだが、具体的に何が問題となっており、それらから実際はどのような措置がとられていくのかを予測するのは無駄なことでもないだろう。
国民の側も、事態をリアルに知り批判すべきは批判することで、国民と皇族との関係が正しく近しいもの、寄り添い合うものに立ち返れるよう考えていくことが必要と思われる。秋篠宮家も「自分たちは皇嗣家なのだから当然の負担を政府や国民がすべき」などとタカをくくることなく、そのあり方に真摯に向き合うべきだろう。それが憲法1条で定めるところの「国民統合の象徴たる天皇の地位は国民の総意に基づく」という規定の真意に沿うものだからだ。国民の総意に背を向けるなら、皇位に就くなど土台無理である。
(以下、有料版)
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