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やっぱり”出来レース”?~初盤で早くも”小泉vs石破”の様相を呈する自民党総裁選~現状データでトップを予測する


【画像① 党本部で共同記者会見に臨む自民党総裁選候補者。左から高市早苗、小林鷹之、林芳正、小泉進次郎、上川陽子、加藤勝信、河野太郎、石破茂、茂木敏充の各氏。】





◆首相官邸筋リークの通りの様相、「小泉進次郎、石破茂で決戦投票」か




9月12日から始まった自民党の総裁選は、日々の国会議員の支持動向や新たに行われた自民党党員・党友の支持動向調査を見る限り、早くも”小泉進次郎vs石破茂”の様相である。


告示日前は12人の国会議員が手をあげ、結局候補として届けを出せたのは9人にとどまったが、この数は、過去の総裁選の中では過去最大数だ。それぞれが20人の自民党国会議員の推薦人を得て、立候補資格をクリアする訳だから、これだけで衆参両院の自民党議員のほぼ半数になり、1回の投票で総裁当選のラインである過半数を単独で得られる候補者はないと見てよい。最後は1、2位による決戦投票となる。


本noteでは永田町界隈の情報を集めて、この総裁選についてもバイアス、思惑がなるべく入らない配信に努めてきた。連日の候補ごとの支持データも集めている。しかし、その一方で8月下旬頃から、首相官邸周辺より「最終的に小泉進次郎と石破茂が1、2位となって、この2人の決戦投票となる」「小泉進次郎が勝つだろう」との予測情報が流されていることもキャッチしていた。


この”首相官邸筋のリーク”に鑑みれば、現状はまるで”出来レース”のようにも思えてしまう。実際のデータに照らして考察すれば、どうなるかを見てみよう。



◆「総裁選告示日」直前の候補ごと支持状況データ




以下に、私が入手した9月11日夜~12日朝にかけてまとめられた総裁立候補者毎の党員・党友、及び国会議員支持状況データをまとめた数値を示す。国会議員のデータは、大手メディア関係で報道の正確さを期すために、毎日調査に基づいて更新されているものだ。いつものように、生データは「有料部分」に画像で掲載する。


党員・党友支持率データは自民党本部が8日から全国の党員・党友を無作為に選んで質問し、
2126人から得た回答をまとめたもので、3位までが明らかになっている。また、12日に日本テレビが「全国の有権者のうち自民党・党友と答えた1022人が回答」とされる緊急電話調査の結果も公表されているので、そのデータも示す。


ちなみに今回の総裁選での党員投票選挙人数は、105万5839人だ。


【画像② 「総裁選候補の政策的立ち位置」~時事通信まとめ(9月13日)。候補により、かなりバラつきがある。】




<9人の総裁立候補者に対する自民党国会議員の支持動向 9月11~12日時点>




小林鷹之 42

小泉進次郎 36

林芳正 35

石破茂 27

茂木敏充 26

河野太郎 24

高市早苗 23

上川陽子 21

加藤勝信 21


※確認255 態度不明112


<自民党員・党友支持割合データ① 党本部調査 調査母数2126人>




1位 石破茂 34.9%

2位 小泉進次郎 23.2%

3位 高市早苗 15.9%


<自民党員・党友支持割合データ② 日本テレビ電話調査 調査母数1022人>




1位 石破茂 25%

2位 高市早苗 22%

3位 小泉進次郎 19%

4位 上川陽子 9%

5位 小林鷹之 5%

6位 林芳正 5%

7位 河野太郎 3%

8位 茂木敏充 3%

9位 加藤勝信 1%


※「未定」と答えた「党員・党友」 9%


【画像③ 日本テレビが9月12日に実施した緊急電話調査による「自民党員・党友の支持動向」。有権者に広く電話する中で、「自分は党員・党友である」と自主申告した人、1000人余によるデータだ。】




総裁選開始時点での国会議員支持動向では小林、小泉、林で1~3位となり、あとは石破、茂木、河野、高市とほぼ横並びであることが分かる。一方、自民党本部調査による党員・党友支持動向では、石破がダントツで、小泉、高市の3人で全体の74%の支持を集めている。日本テレビによる党員・党友支持動向調査でも、同じ3人が66%を占めている。


これらのデータに基づき、第一回目の投票による各候補の得票予測を粗っぽくやってみるとどうなるだろうか?



◆多数立候補で重みを増した党員・党友票~やはり決戦投票は「石破vs小泉」か


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