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中国外交筋が流布~北朝鮮軍派兵「戦死遺族がデモ」の情報
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◆「ウクライナ戦争で戦死した北朝鮮兵士の遺族が抗議デモ、即時拘束」
中国外交筋が北京在の西側公館関係者やメディアなどに、「ウクライナ戦争で戦死した北朝鮮兵士の遺族が抗議デモ、即時拘束」という情報を流している。ウクライナ戦争で戦死した北朝鮮兵士の遺族が、各地で抗議デモを行っているというのだが、情報がどれくらい正確かは分からない。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大での”鎖国”以降、北朝鮮国内の庶民レベルでの経済的困窮が極度のものとなり、特に国境閉鎖でこれまでの”闇貿易”経済でやや潤っていた中朝国境地帯では何度か当局に向けたデモや抗議行動が起きてきたことが分かっている。これまで締め付けで大衆的抗議行動があまり起きなかった北朝鮮で、当局への怒りの”沸点”が下がってきているのかもしれない。
この度の中国筋情報によれば、デモの発生は中国との国境に近い北朝鮮側地域で確認されている。「息子を返せ」「戦争反対」といったスローガンが叫ばれ、体制への公然たる批判が展開され、制服警官隊との衝突に至っている。参加者は即時拘束され、連れ去られたという。
◆ロシア、ウクライナ派遣も知らされないまま、戦死の事実だけ突然伝えられる
現在、1万人以上の北朝鮮将兵がロシア連邦軍に派遣されており、ウクライナやロシア国内の戦線に投入されており、この事実を北朝鮮政府は対外的に否定していない。組織的に派遣されているのだが、ロシア側の派遣将兵に対する待遇、扱いは他の外国人志願兵士(ロシア政府は公然と募集している)と同じで、入隊時に一人当たり一時金80万円が支払われ、月額給与は戦地手当て込みで30万円余となっている。
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もちろん、北朝鮮側は個々の兵士には別途自国の給与支払いをしており(月額500円程度)、ロシア側から出る給与のほとんどを軍・政府がピンハネし、それは月総額34億円にもなる。いわばカネのための派兵としか言いようがないが、そんなことを兵士を送り出した北朝鮮家族は知る由もない。それどころか、家族には海外派遣は伏せられており、「今後数か月、特殊任務に就く」とだけ申し渡され、戦死した者の遺族には突如として「戦死証明」と本人の「党員証」(朝鮮労働党員の軍人か、戦死前に入党志願をしていた者に対して入党を認めた形でのもの)が届けられるのだという。
戦死者数が蓄積され、軍人家族の間で密に情報交換されるようになって彼らの間に不満と怒りが広がっているようだ。「せめて、どんな状況や戦いの中で命を失ったのかくらいは教えて欲しい」と、切実な願いを軍側に申し出る遺族もあるというが、軍側がそれに応えるわけもなく、不満が爆発するケースが出ているのだ。
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