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トランプ大統領復活に怯えるヘンリー王子、メ―ガン妃~再選前の「反トランプ」姿勢がネックに?~エリック・トランプ氏は「今のところ安全」というが…


【画像① 英国王室に背を向け、米カリフォルニア州に居住していたヘンリー王子・メーガン妃は、ドナルド・トランプ氏の米大統領返り咲きで庇護者であったバイデン政権の後ろ盾を失うこととなった。ヘンリー王子が暴露本『スペア』で自らの薬物使用歴を明らかにしたことが米滞在ビザ要件上、問題となることが指摘され、ビザ認可に関わる資料の公開請求が裁判で争われる事態ともなっていた。】





◆トランプ返り咲きで英メディアがヘンリー王子夫妻の動向に注目


11月5日の地滑り的といってよい圧倒的優勢での米共和党・トランプ陣営の大統領選勝利は、米国内のみならず広く世界に衝撃を広げている。そして、民主党バイデン政権が抱え込んだ問題の数々にも、根本的な状況の変化を与えるであろうことが当然のこととして予測されている。


バイデン政権が抱え込んできた問題の1つに、国際政治の面で大問題という訳ではないが、英王室を飛び出してカルフォルニア州に居を移したヘンリー王子夫妻の一件がある。「ヘンリーとメ―ガンは、いったいどうやって特別待遇で米居住が可能となったのか?」~こうした疑問が以前から浮上していたが、夫妻に対して冷ややかな目を向けてきたトランプ氏が返り咲いたことで、今後の動向が英メディアを中心に注目を集めるようになった。


「イギリス王室を離脱した2020年以来、カリフォルニア州モンテシートで暮らしているヘンリー王子。当然ながら、外国人である王子の滞在にはビザが必要であり、ドナルド・トランプ前大統領の返り咲きが決まったことで、王子に対する今後のアメリカ政府の姿勢がどのように変化するのか、関心が高まっている」


「王子が2023年に出版した回想録『Spare』の中で過去の薬物利用の経験を明かして以降、その内容は厳しいものに変化している。…ヘンリー王子は若いころ、コカインや大麻を使用したことがあり、サイケデリック・マッシュルームも試してみたこともあるという。…アメリカ滞在のためにビザを申請するときには、法律に従い、薬物使用の経験について申告することになっている。王子がこれらの事実を伝えていれば、ビザの発給は認められなかった可能性もある」


「トランプ前大統領は2024年2月、出席した保守派の政治討論会で、バイデン政権はヘンリー王子に対して『寛大すぎる』と主張。…『私は王子を守らない。女王を裏切ったんだ。許されないことだ』と語っている」


「2020年には、サセックス公爵夫妻(ヘンリー王子夫妻)は警備費用を『自ら賄うべきだ』と主張。大統領選で自身ではなくバイデンに投票すべきだと訴えたメ―ガン妃について、彼女の『ファンではない』と『X』に投稿した」


(参考)「トランプ前大統領の再選、ヘンリー王子&メーガン妃の今後にどう影響?」2024/11/7 ELLE(オンライン日本語版)

https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a62833920/harry-meghan-donaldtrump-presidency-241107-hns/

【画像② トランプ氏がヘンリー王子夫妻を揶揄したX投稿。前回大統領任期の最後の年である2020年の3月末に投稿されている。(訳)「私は(エリザベス)女王ならびに大英帝国に対して大いなる親しみと信頼を抱いている。しかるに英国から離れたヘンリー氏及びメーガン氏は、カナダ永住が報道され、今またカナダから米国に向かっている。しかし、米国は彼らの安全のための費用を支払わないだろう。彼らが自分で支払うべきだ!」】




同じ記事でトランプ氏の息子のひとり、エリック・トランプ氏は「いまのところ安全だ」と発言している。エリック氏は、この度の大統領選で父を支援して共に活動していたので、トランプ氏の意向をふまえての発言ともうけとめられている。彼はさらにこう述べている。


「本当に、ヘンリー王子のことはまったく気にしていません。この国も、そうだと思います」


「(王子は)前後の見境をなくしたのだろう。見ていて悲しい。…薬物を使用したのかどうかも、まったく気にならない。どうでもいいことだ。…ビザを無効にするべきだとも思わない」


しかし、トランプ氏のごく近い人たちにとってはどうであっても、「公正と正義」を掲げて大統領選で同氏を支援していた人々にとっては「どうでもいいことだ」ということにならないようだ。


英紙「デイリー・メール」は11月7日付で「トランプ氏の選挙勝利により、かねてより争いになっていたヘンリー王子の米移住ビザ関連機密ファイルが開示される可能性」と題した記事を掲載した。なんと、共和党の後ろ盾の1つである保守系シンクタンク、ヘリテージ財団がヘンリー王子のビザ発給にかかわる問題について、情報開示を求めていた訴訟(9月に敗訴)がトランプ再選という情勢の変化で上訴可能となる見通しが出てきたというのだ。


以下に記事の概訳を示す。


<ヘンリー王子移住関連書類の開示可能性>


ドナルド・トランプ氏の驚異的な選挙勝利により、ヘンリー王子はもはやバイデン政権による保護を受けられなくなり、結果として彼の米移住にかかわる機密書類が公開される可能性が出てきた。トランプ氏が大統領就任となれば、退任する大統領の政権によって阻止されてきたサセックス公爵のビザ関連記録に対するヘリテージ財団の長期にわたる開示請求が認められる可能性は高いとみられる。


トランプ氏の歴史的勝利後、「デイリー・メール」がインタビューしたヘリテージ財団/マーガレット・サッチャー自由センター所長のナイル・ガーディナー氏によると「9月に非開示とする判決が出されていたが、これに対する上訴を提起し認められる可能性が高いと考えている」とのことだ。


【画像③ 訪英時のトランプ大統領(当時)と故エリザベス女王。トランプ氏は英王室に対する信頼と尊敬の念を常々口にし、そこを飛び出たヘンリー王子夫妻には冷ややかな視線を向けていた。】

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