中国外交筋がリークした「台湾侵攻計画2027」~人民解放軍建軍100周年に”台湾解放”~実地演習を経てより詳細なプランに
◆中央軍事委員会統合参謀本部が”チャイナ7”に侵攻作戦計画を提示
中国の外交筋がこの度、人民解放軍建軍100周年を目途に”台湾解放”を成し遂げるという「台湾侵攻計画2027」の詳細プランを共産党トップ集団である”チャイナ7”(習近平主席を中心とした党中央政治局常務委員7名)に示したことを北京在の海外メディア支局や外交関係者にリークした。”チャイナ7”は中国政治の方向を集団指導体制で決定、指導する最高指導部で軍事面でもそれは変わらない。
かつて米議会でも軍幹部が「ここ数年以内に中国が台湾の併合を狙って軍事行動を起こす可能性が高い」と証言していたが、この節目になるのが2027年8月1日の人民解放軍建軍100周年記念日になるとも見られている。昨年3月の全国人民代表大会では人民解放軍関係代議員だけを集めた秘密会議で習近平氏が演説し、「解放軍100周年までに台湾解放に向け決定的な一歩を踏み出すべきだ」としたという話も伝わる。
台湾軍事侵攻計画については、習近平氏が最高指導者(党総書記、中央軍事委員会主席、国家主席)が2期目(2016年~)の中途から具体化を指示し、中央軍事委員会が統合参謀本部を編成した2020年頃から更に詳細案の立案を求めていた。軍事侵攻ならびに占領下の台湾の軍政にかかわる基本計画は2022年末までに完成していたが、この度の詳細案はことし5月に実施された台湾侵攻想定の軍事演習「連合利剣2024A」と引き続き10月実施の「連合利剣2024B」の結果の評価を反映させて細部の具体化や修正が図られたものだという。
作戦計画はまず軍事面で米軍による本格介入を前提とし、これへの対処が明らかにされた。また、開戦当初は米軍への対応及び台湾所在の目標をも含めた圧倒的なミサイル攻撃を想定。同時に3隻の空母を中核とした海軍の空母打撃群を展開させての水上作戦、空挺作戦を含む空からの強襲作戦を実施し、短時日のうちに台湾の防衛システムを麻痺させ、行政機関の要所を押さえるというものだ。
軍事作戦とは別途に、「影の政府」と呼ばれる台湾臨時行政府を現地進出させ、既存の行政機構の指揮にあたらせ民衆の統制をも完成させるものとされている。既にその原型となる機構は台湾対岸の厦門市周辺に組織されて台湾行政と世論動向の分析、想定される対応の調査と準備を進めている。
◆「接近阻止戦略」をより具体化し米軍介入の妨害を企図
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?