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日本維新の会で内紛激化──前執行部・馬場派の”反乱”? 「お子様執行部」批判の先にあるもの



【画像① 昨年12月2日、日本維新の会の衆参両院議員総会は、国会議員団トップである共同代表に「教育無償化を実現する会」から合流した前原誠二衆院議員を選出した。前原氏を中心に大阪府知事で維新の新代表である吉村洋文氏、そ幹部してその背後に蠢く橋下徹氏の覚えめでたい若手議員で議員団幹部団(岩谷良平幹事長、青柳仁士政調会長、阿部司総務会長、漆間譲司国対委員長)を構成するが、「お子様執行部」で機能不全が目立つ。】





◆維新で前執行部派が反乱、浦野靖人衆院議員が執行部を糾弾


日本維新の会内で、馬場伸幸前代表の側近が執行部批判を強め、反乱の兆しを見せている。浦野靖人衆院議員(元政調会長)が前原誠司共同代表らに対し、党運営の問題点を指摘する上申書を提出したのだ。維新内では現執行部を「お子様執行部」と揶揄する声まで飛び交っている。


事の次第はこうである。維新の国会議員団役員会の場で、浦野氏の上申書が突如提出された。金村龍那副幹事長が「中身は確認していないが、執行部で対応をお願いしたい」と述べ、前原氏に手渡したのだ。内容的には、現執行部の姿勢を問う形で旧執行部派の不満を表面化させたものだ。


浦野氏は、馬場前代表の側近中の側近であり、馬場派の「番頭格」とされてきた人物である。維新のある幹部は「今回の動きは馬場氏が了承済み。上申書もその意向を受けたものだ」と述べる。


上申書の内容は主に、①参院選での他野党との予備選の責任問題、②未公開の政務活動費、③二重党籍問題、④前原氏の発言と実際の動きの整合性など、計6項目にわたる。いくつかを示すと要旨、次のようなことが書かれている。


「参議院選挙一人区予備選(※野党の中で予備選を行い、候補を絞って共闘するとの維新提案)について…反対。野党議員から『維新のお遊びには付き合っていられない』と批判を受けた。野党に対して予備選を呼びかけながら、自党で候補を立てる検討をしている県連に対しては『候補になれる保証はないが、人選をしておけ』などと指示する執行部は無責任極まる。現時点で国民民主党、日本共産党は不参加を表明、実現可能性はゼロ」


「密室談合政治について…昨年12月、前原共同代表と石破総理大臣が赤坂議員宿舎内で密会した。1月29日には自公維政調会長が会食している。これこそ、維新がこれまで批判してきた『密室談合政治』ではないか。単に『飲み食い政治』を批判するあまり、肝心のことがすり替わっているのではないか」


「政策決定の過程について…社会保険の130万円の壁に対応するため、壁を超えて働く方に負担が増える分を給付金で補填する案を党内で議論のないまま、前原共同代表が党の政策として記者会見発表した。そもそもこれは、立憲民主党が既に提案している内容とほぼ同じだが、維新ではマニュフェストに記載してないし、党として議論して政策決定をした事実もない。このようなことが許されるのか」

【画像② 「上申書」で現執行部批判をぶちまけた浦野靖人衆院議員(左)。前代表である馬場伸幸氏(右)の「番頭格」とされる側近だ。】




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