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Parvāne is playing [May and August, B2B]

The shuffled compilation of two live-performance footages, taken from “Scale 1 (live-recording on Sound K) [8 May 2024]” and “Straight Outta Soundboard Vol.2 (live at Utero) [7 Aug. 2024]”. 0:01 尸者 (EGO EPIS) [8 May 2024] 9:39 (現時点で)九十三回死ん

    • 「ご冥福」を祈ることすらできない人々に代わって、「ご冥福」を祈られるには一切値しない「詩人」の死を記念する

      「谷川俊太郎が死んだ」というのは正しくない。私が去年の夏の時点であらかじめ殺しておいたのだから。  私があの、詩人と呼ばれるには一切値しない売文士をどのように思っているかについては、我が音楽プロジェクト Parvāne の未公表楽曲『御大切』の詞の一部として述べられているし、昨年の夏に作曲されたこの曲は今月末のライブで初演される。昨日の昼に Parvāne メンバー全員で『御大切』をリハーサルし、歴代レパートリー最難関と思われたこの曲さえも流暢に演奏できるようになった流れは

      • 「直接民主的」な主体たちの到来を予期する(2024年USA大統領選にまつわるソーシャルメディア上の反応を分析に供しつつ)

         ハリスかトランプか以前に、私は「そもそも何故あなたは、大統領制などというものがUSAに必要だと思うのか?」と訊きたいように思います。この疑問はもちろん第一にUSA市民たちが対象とされるべきですが、先の大統領選なるものに関する言説を見る限りでは、日本国籍を持ち・普段から日本語を読み書き話す人々に対しても向けられるべきだと思いました。前記の疑問をさらに具体化させるとこうなります、「USA大統領選に投票する権利を持たないあなたがた日本国籍人は、そもそも何故USAにおける大統領制を

        • 銃無し西部劇(『イニシェリン島の精霊』に寄せる箇条書)

          ◎ジョン・フォードとジョン・ウェイン。USA西部劇を介して映画史の礎に刻印された2名がともにアイリッシュアメリカンであり、なおかつスコティッシュ&アイリッシュアメリカンとして出生し・西暦1964年からアイルランド市民となったジョン・ヒューストンの遺作がジェイムス・ジョイスの『死者たち』であったこと。これらの事実こそマーティン・マクドナー監督映画『イニシェリン島の精霊』に血を通わせている脈のすべてであると言ってよい。私はかねてよりマクドナーを21世紀英語圏映画界において注目に値

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        Parvāne is playing [May and August, B2B]

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        • 『アイカツスターズ!』読解集成
          13本
        • χορός
          0本

        記事

          Parvāne - 毛毛蟲放克 (Funkeziefer) [live-recorded at Peace (Fukuoka), 26 Oct. 2024]

          download: lyrics: original version (2021): This performance contains the quotes from following songs: “曼珠沙華” of 山口百恵 written by Ryudo Uzaki, Yoko Agi and 萩田光雄 ℗️ 2004 Sony Music Entertainment (Japan) Inc. “THE FINAL” of DIR EN GREY writte

          Parvāne - 毛毛蟲放克 (Funkeziefer) [live-recorded at Peace (Fukuoka), 26 Oct. 2024]

          ヒップホップの音響的正義(ならびに、ライブ版/スタジオ版の相同/異同性についての具体的な解明)

          「ライブ版音源」なるものに如何程の価値を認めるか? という設問をミュージシャン全般に立てたとして、その回答パターンは「ライブ音源なんて生演奏後に残される残り滓みたいなもんだ」の蔑派/「ライブ音源という媒体には多様な可能性が宿っている。演奏そのものはもちろんのこと、編集のプロセスはとくにクリエイティブなものだよ」の尊派としてひとまず大別しうるだろう。  Parvāne の活動をある程度追っていただいている方々には明白と思われるが、私こと田畑佑樹はもちろん尊派に属する。ライブ音

          ヒップホップの音響的正義(ならびに、ライブ版/スタジオ版の相同/異同性についての具体的な解明)

          『アイカツスターズ!』という同じ釜の飯を食った級友こと榑井博愛くんへ

          【本稿の内容は、既にnote株式会社運営事務局に送信済です。】  榑井博愛くん、私こと田畑佑樹宛に『侵害情報の通知書兼送信防止措置に関する照会書』(令和6年10月25日付)をnote 株式会社経由で送付したのは君本人に違いないね?  これは第一に確認しておく必要があるんだ、君がこのように法的効力を持つ(?)文書を送付したということは、弁護士に相当する人物が君には同伴していると前提するのが妥当だからね。ただ、君の『侵害情報の(〜)照会書』には原告者側の記名が無く、「私の発言(

          『アイカツスターズ!』という同じ釜の飯を食った級友こと榑井博愛くんへ

          問題の圧倒性による問題自体の解決 〔10/26(土)福岡 Peace ライブ演奏告知文〕

           バンド形態に移行してから4度目のライブ演奏を迎える我々 Parvāne ですが、今年3月の活動開始以来、その身の丈には不相応なほどの多幸に恵まれていると実感しております。第2回目の演奏の模様は『Straight Outta Soundboard Vol.2』のタイトルで公開されており・うち2曲は無料でダウンロードできますので、初めましての皆様におかれましてはお近づきのしるしに是非どうぞ。  この音源に収録された演奏の、野蛮な知性の横溢が一瞬も途切れない徹底ぶりは、いま自分で

          問題の圧倒性による問題自体の解決 〔10/26(土)福岡 Peace ライブ演奏告知文〕

          想像してごらん、イングランドとドイツが消滅した世界を

           ハリー・スタック・サリヴァンとマーロン・ブランド。この2名は私が目下通読中の書物を提供してくれた者らだが、いくつもの共通点を見出すことができる。まずは、アイルランドの出自を持つアメリカ市民として20世紀に活躍したこと。次いで、人間の心身にまつわる残酷なほどの分析を作品として残したこと。極めつけは、20世紀同性愛文化圏に多大な影響を及ぼしたスターであること。  ブランドはともかく、サリヴァンがスター? と思われる向きには、彼の「著作」が直接的な談話(具体的にはワシントン精神医

          想像してごらん、イングランドとドイツが消滅した世界を

          国民国家イスラエルによって正当化され続ける蛮行にまつわるスクラップブック

           筆者たる田畑佑樹(ムスリム名:アブドゥンナースィル)は、昨年末から所有 Threads アカウントを専ら web版 The Guardian および Al Jazeera 紙所載記事のスクラップブック(および自らの投稿記事RSS)として利用してきた。  本リストは、現在に至るまで直接の言及必要性が認められたトピックのみを選り抜いたものである。先に挙げた両紙所載記事にふれる内容はもちろん、 Threads 上に表示された不得要領な意見に対する筆者の注釈も含まれる。他にも単発記

          国民国家イスラエルによって正当化され続ける蛮行にまつわるスクラップブック

          Mrs. GREEN APPLE は惣流・アスカ・ラングレーである

           勤務先の店内放送にて林檎(椎名でない)の楽曲が頻繁に流れるのだが、そこで聴かれる「ヒット曲」のサビに “私を愛せるのは私だけ” という一節が。これはちょっと凄い文言だ。 “私を愛せるのは私だけ” とは、端的に惣流・アスカ・ラングレーの精神状態ではないか。  10年以上前に観ただけのテレビシリーズを記憶から引くが、「私を愛せるのは私だけ! だってママはもう居ないんだもの。私が私を支えていかなくちゃいけないんだわ。でも、無条件に誰かから愛されたい。どうして加持さんは私を相手にし

          Mrs. GREEN APPLE は惣流・アスカ・ラングレーである

          ドリンクバー具備の飲料のみを使用し、アルコール成分皆無のギネスを作る

          ◉序  本稿の起草者たる田畑佑樹は、西暦2021年6月5日に正式なシャハーダ(信仰告白)を経てムスリムとなった者であり、以降の生において一滴のアルコール(料理酒を含む)も飲用していないことは自ら述べるまでもなく、全能なるアッラー御自身が御存知である。  言うまでもなく、イスラームの規範的生に則するにおいて失われるものは(僅少にして厳密な禁則を除けば)皆無である。が、私は 29年11ヶ月間を多神教徒として生きた過程において、この地上に多くの豊かな飲食文化が存在することを知っても

          ドリンクバー具備の飲料のみを使用し、アルコール成分皆無のギネスを作る

          警察>死刑制度 (非人道性の話)

           英紙らしく「死刑制度の不合理性」に焦点が絞られた記述になっているが、この件の要諦は「捜査機関によって捏造された証拠」と「警察による非人道的な尋問による自白」の両方が文字通り暴力的な手段で被告に押し付けられた事実に在り、死刑制度そのものの“非人道”性や妥当性にまつわるものではない(たとえ終身刑のみが適用される制度だったとしても、この件の被告が58年間の時間を空費されてしまうことには変わりないのである)。  警察のごとき、猜疑のもとに人々の監視を合理化する組織とその存続を支持す

          警察>死刑制度 (非人道性の話)

          ヨークシンという、2020年代の日本で最も優れたバンドとして記憶されうる俊英たちについて

          〔前略〕  そんなことよりヨークシンだ。我ら Parvāne の Queblick にてのライブ演奏における最大の果報は、岡山から来訪していたヨークシンという名のバンドに出会えたことであった。  彼らの演奏が始まり、ボーカルが入った5秒後にもう「あっ、やばい、良過ぎ」の次元に持ってかれたが、ここで私の拙い感想などを綴る気はない。読者に憶えてほしいのはひとつだけ、絶対に彼らをライブで観てくれ、ということだ。  ギター&ボーカルとおそらく主要作曲を担当する SOMA 氏のギタ

          ヨークシンという、2020年代の日本で最も優れたバンドとして記憶されうる俊英たちについて

          “フェミニストが『フェムテック』を問う~みんなで考えよう、生理と社会運動~” への連帯コメント

           本 note の筆者こと田畑佑樹は、1年前の夏、とあるライターによって書かれた記事『月経随伴症状などの女性の健康トラブルを理解すれば、ゲーム業界の未来はもっと明るい!男性にも知ってほしい“フェムテック”』を読み、以下のようなカウンターコメントを寄せた。  現在においても筆者こと田畑佑樹は、1年前に書いた内容に関して1文たりとも訂正の必要性を感じない。女性の心身的苦痛を可能なかぎり緩和させるための物資の提供よりも企業主導による「経済効果」が優先される潮流を、いまさら「新自由

          “フェミニストが『フェムテック』を問う~みんなで考えよう、生理と社会運動~” への連帯コメント

          「バカ矯正器」として note を書くこと (および、「心理学」的にわたしたちを楽しませてくださる人々への感謝)

           数日前にも書きましたが、いまや note は「バカ発見器」として凄まじい精度と強度を誇っており、毎日ホーム画面に表示されるサジェステッド記事(フォローアカウントが新しく書いたものですらない、閲覧履歴をもとにアルゴリズムが提出した記事)の中に屠殺待ちの馬や鹿が犇めいていて(笑)、すごい迫力ですよ。  こんなの精神分析理論の初歩ですけど、社会通念が要請する「成人」の振る舞いを基準として愚行と認定されるような行為には、すべて幼児性が関わってるんですよ。フロイト以降の精神分析的な発

          「バカ矯正器」として note を書くこと (および、「心理学」的にわたしたちを楽しませてくださる人々への感謝)