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【自動車保険】知っておこう!=病気が原因の事故=

車を運転中に病気や急激な体調の悪化で車の操作ができなくなり、事故を起こしてしまうこともあり得ます。

実際にそういった事故もニュースになったりすることがあります。

自動車保険では、健康状態に関する告知はなく、運転免許証を取得・保有していて車を所有し運転できる人であれば自動車保険の加入・更新は可能になるので、運転中の病気や急激な体調の悪化を理由として事故を起こしてしまっても、基本的には自動車保険で補償を受けることはできます

病気が原因でも保険金は支払われます。

交通事故を起してしまった時の事故相手への十分な賠償に備えるために自動車保険に加入します。

ですから、病気が原因であっても相手への賠償である対人賠償・対物賠償はもちろん、自分の車に対する補償である車両保険や自分の死傷に対する補償である人身傷害・搭乗者傷害も補償を受けることができます。

<相手への賠償>

  • 対人賠償責任保険

  • 対物賠償責任保険

しかし、事故を起こした際の状況や運転に至った経緯によっては重大な過失として保険金の支払い対象外となる補償もあります。

道路交通法第六十六条
過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。

e-Gov 法令検索

道路交通法第六十六条においても、規定されている通り、安全な運転ができないかもしれないと事前にわかっているのに運転をして事故を起してしまったのであれば重大な過失とみなされるかもしれません。
その場合、自分への補償となる車両保険・人身傷害保険・搭乗者傷害保険は補償を受けられない可能性は十分にあります。

<補償対象外となる可能性がある自分への補償>

  • 人身傷害保険

  • 搭乗者傷害保険

  • 車両保険

体調に不安がある時には運転を控える

病気や急激な体調の悪化による事故を防ぐには、運転者が自己の体調をしっかりと把握し、体調に不安があるのであれば運転を控えることです。

しかし、運転前は問題なくても運転中に急に体調が悪くなるということはあり得ます。そうした場合は、運転を中止し、車を安全な場所に停車させるなどして安全を確保しましょう。

停車後も体調に不安があるのであれば救急車を呼ぶなどの救助を求め、無理をして運転を続けるということがないようにするのが命を守るためにも大切です。

自分だけでなく他人の命をも危険にさらす行為なので、病気の時の無理な運転は絶対に避けましょう。

車を運転する前のチェック項目

  • 熱はないか

  • 疲れを感じないか

  • 気分が悪くないか

  • 腹痛、吐き気、下痢などないか

  • 眠気を感じないか

  • 怪我などで痛みを我慢していないか

  • 運転上悪影響を及ぼす薬を服用していないか

※疾病のみならず、痛みの伴う怪我が原因で運転者が運転中に注意散漫になる場合についても、十分に留意する必要があります。

即座に運転を中止すべき症状

  • 左胸、左肩から背中にかけて、痛みや圧迫感、締め付けられる感じがする

  • 息切れ、呼吸がしにくい

  • 脈が飛ぶ、胸部の不快感、動悸、めまいなどがある

  • 片方の手足、顔半分の麻痺、しびれを感じる

  • 言語の障害が生じている

  • 片方の目が見えない、物が二つに見える、視野の半分が欠けるなどの知覚の障害が生じている

  • 強い頭痛がする

即座に運転を中止すべき症状については脳・心臓疾患の前兆である場合もあります。また、これらに当てはまらない場合でも体調がすぐれない場合には無理な運転はしないようにしましょう。

これらは、国土交通省「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」で紹介されています。事業者向けのマニュアルですが、一般の運転者にも当てはめることができるのでチェックしておくとよいでしょう。

まとめ

運転中の病気や急激な体調の悪化により事故を起こしてしまった場合でも自動車保険で補償を受けることはできます。しかし、車両保険・人身傷害保険・搭乗者傷害保険などは事故を起こした際の状況や運転に至った経緯によっては重大な過失として補償を受けられない可能性もあります。

運転中は健康な人でも眠気、注意力の低下、視野狭窄、自覚的な疲労度の増加などの症状により事故を起してしまうことがあります。体調には十分気を付け、こまめな休憩と水分補給を行い体調不良を感じた時には運転を中止するようにしましょう。

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