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金の指環『Odette』

こんにちは、Ring Artist のinsulaです。
少しづつ個展作品のご紹介を進めていきたいと思います。

今回、DMのメインビジュアルにもなっているこちらのアンデシンラブラドライト。『Odette』と名付けました。

以前作成したK10のアンデシンラブラドライトを『Giselle』と名付けたので、こちらは『Odette』にしました。両方ともバレエ物語に出てくる女性の名前「ジゼル」と「オデット」です。

王女オデットは悪魔の呪いによって白鳥に姿を変えられてしまい、夜しか人間の姿に戻れなくなります。最終的には愛の力で呪いを破るのですが、弱々しい女性に見えて大変芯の強い女性だと私は思っています。

そのオデット姫がお付きの白鳥たちと湖畔に集う夜。
月の光を集めた湖面に揺らぐ光をイメージして名付けました。

「白鳥の湖」自体はいろいろとツッコミどころのある作品で、色仕掛けに騙された王子のせいでオデットが湖に身を投げたりするのですが、それはチョット脇に置いておいて…

悪魔の手に落ちるくらいなら呪いによって白鳥になることを選んだ王女の強さとその背景に描かれる湖の美しさを石に託しました。

アンデシンラブラドライトという石は、産出が多くはなく、美しく1ctを超えるような大きさのものを探すのは本当に大変です。石のファンが増えた昨今ではなかなかの価格で取引されているようです。

その中でもとっておき、光の全ての色が反射するような幻想的なピースをK18でお仕立てしました。K18(18金)というのは金の割合が75%になる、ハイジュエリーにも使われている地金の種類です。純金そのものは柔らかいので、ジュエリーの使用に耐えられるよう、現在はティファニーもカルティエなどもK18でジュエリーを作成しています。ジュエリー業界のスタンダードですね。昨今の金の高騰により、金の割合が大きければ大きいほど地金の価格が高額になりますが、やはり金の重さ、質感、黄金色の色合い、どれをとっても美しい金属です。その分多少高額になりますが、地球に眠るとっておきの1ピースである石を留めるのに相応しいと思い、こちらはK18でお仕立てしました。そうそう、金って比重が重いんですよ!銀の指環に慣れているとすぐにわかるのですが、金の指環は身につけた途端、とても安心感のある重さを感じます。もちろん指が疲れるほどの重みではありません。しっとりとでもしっかりと存在を感じられる重さです。丁重に扱う必要があることがすぐにわかる重厚感。そうした「感覚」はジュエリーを身につける上でも大切かなと思います。

個展ではこちらもお手に取ってお試しいただけるようにしますが、あまり強い石ではないのでお取り扱いにはご注意くださいませ。(落とすと割れちゃう!)職人さん泣かせの石でもあるので、あまり市販されているのをみないのですが、通常の使用上では欠けたり割れたりしないように石座を少し大きめにデザインしています。とっておきの日の指環ですが、この色と光には抗いがたたい魅力があります。

自然光では中に見える光は変わりますし、光源によってもさまざまな表情を見せてくれる石。私が手元でずっと見ていたいと思った石です。

とっておきの自分だけの石を持ちたい方、ぜひ実物を見にきてくださると嬉しいです。

金の指環『Odette』アンデシンラブラドライト
K18 11号 ¥298,000

insula

【Lupopo個展】
『✴︎太陽と月の指環 ✴︎』
2024.7.4-7.8
@Lupopo_cafe
https://lupopocafe.net

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