「あなたは可愛い」。春の女神は秋の女神にベゴニアのハンギングを差し出す。花を受け取り、耳元で「あら、私はあなたの少女性を誰よりも愛でてるのよ。隠しても無駄」と囁きながらピオーネを口に一粒入れ、クスっと笑う。春の女神は寒椿のように紅潮した。「俺も欲しい」「私は遠くから見てます」

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