装丁覚書・2014〜2017
2014〜2017年、主にX-M●Nで同人やってたときの装丁覚書です。
全てR18のBL本です。直球エロな肌色表紙もあるので閲覧の際はご注意ください。
昔の本なのでちょっとうろ覚えなところ有り。
OKフロート+空押し/緑陽社
発行日:2015年11月15日
印刷所:緑陽社
セット:セット外
サイズ:B5
表紙用紙:OKフロート ホワイト 120kg
表紙刷色:4色カラー
遊び紙:なし
本文用紙:コミックルンバホワイト 84kg
オプション:空押し
「透明」がテーマの合同誌で、前々からやってみたかったOKフロートへの空押しにチャレンジ。
タイトルを空押し。空押しとは箔材を使わない、プレスのみで凹凸をつける加工ですが、OKフロートやOKムーンカラーなどの紙にプレスをすると、加熱されたところだけ紙の質感や色味が変わりるので、これを利用したデザインにしました。
表3(裏)から見ると出っ張ってます。
『Invisible Touch』というタイトルに合わせて「触れるとわかる」という装丁にしています。お金があったらもっと大きい空押しにしてみたかった……。
セットがセット外になっていますが、何のことはない、ただ〆切に間に合わなかったので割増を適用するためにセット外になってしまっただけです。印刷所の人に「原稿頑張って下さい!」とめちゃくちゃ励まされました。
香り遊び紙/プリントオン
発行日:2014年6月15日
印刷所:プリントオン(オンデマンド)
セット:シンプルセット
サイズ:B5
表紙用紙:コートカード紙180kg クリアPP
表紙刷色:4色カラー
遊び紙1:カッティング遊び紙 蛍光ピンク上質紙/カッティング・ハート2
遊び紙2:香り遊び紙 バニラ
本文用紙:コミック紙ホワイト
「香り」がテーマの合同誌でした。「恋人からは甘くて良い香りがする」というお話だったので、ハートのカッティングが施してある遊び紙(蛍光ピンク)をバニラの香り付きの遊び紙(アイボリー)に重ねました。
見た目は結構上手くいってるんですが、実際に嗅いでみるとこのバニラの香りというのが本当に微かでわかりづらく、擦って擦ってかなり鼻を近づけてようやく「なんか香りがするかもしれない?」くらいの感じでした。ちょっと失敗……。プリントオンやAXISでは香り付きの遊び紙や香り付き印刷が行えますが、バニラの香料はかなりわかりづらいらしいです。いちごとかコーラとかはわかりやすいんだけどね……。
パール紙+箔押し/プリントウォーク
発行日:2016年6月19日
印刷所:プリントウォーク
セット:カルテットセットHYPER
サイズ:B5
表紙用紙:キュリアスIR 146㎏ パール
表紙刷色:特色マゼンタフルカラー印刷
遊び紙:クレマン73kg ロゼ
本文用紙:コミックピンク
オプション:箔押し 金・カラー口絵2p
「結婚」がテーマの本でした。
表紙用紙はキュリアスIR 146㎏ パール(結婚式の招待状とかでよく使うアレ)。パール感が強く、角度によって色味が暖色系に玉虫色っぽく変わります。
キラキラパール系特殊紙×金の箔押し=結婚式ってもう刷り込まれてますよね🤔
箔押しで指輪を表現出来ないかな〜と思ってこんなデザインになりました。なんとか規定の範囲(50平方センチ以内)に箔押し部分を収めようとした努力が伺えます。
箔押しってどうしても印刷の仕様上ズレることがあるらしいんですが、これはシャッチョさんが「この箔は指輪になってるからズレちゃだめでしょ〜」ってちゃんとチェックしてくれたらしいです。ありがとうございます。
プリントウォークさんは「遊び紙キューティー」という、ちょっと変わった遊び紙が流動的にラインナップされるフェアをやってます。このときはフェアのラインナップにあったクレマンのロゼを使いました。ピンクの紙に粒子大きめのキラキラが可愛い。
遊び紙に合わせて本文のコミック紙もピンクに。ほんのりピンクが目に優しくて好きです。
ミニッツGA+銀インク+銀箔押し/プリントウォーク
発行日:2014年8月24日
印刷所:プリントウォーク
セット:アンティークセット
サイズ:A5
表紙用紙:ミニッツGA 黒 170kg
表紙刷色:単色刷り 銀インク
遊び紙:スタードリーム ルビー
本文用紙:上質90kg
オプション:箔押し 銀
マフィアパロの合同誌だったので落ち着いた高級感を出そうということに。ミニッツGAは布地のようなテクスチャ感のある微細なエンボスが特徴の紙で、そこに箔押しをすると凹凸が微妙に浮き上がった箔になります。かっこいい。
遊び紙はスタードリームのルビー。キラキラ感のある真紅の紙で、黒×銀の表紙と合わせるとめちゃくちゃかっこいい。
厚盛加工/トム出版
発行日:2014年11月16日
印刷所:トム出版
セット:表紙フルカラーで本
サイズ:B5
表紙用紙:ホワイトポスト190kg マットPP
表紙刷色:フルカラー印刷
遊び紙:色上質 黒
本文用紙:アドニスラフ
オプション:厚盛加工
触手本! 触手をどうしてもニスでテラテラのツヤツヤにしたくて、厚盛ニス加工をやってくれる印刷所の中で当時一番安かったトムさんにお願いしました。大体どの印刷所でも目玉飛び出るくらい高い加工なんですが、何故かトムさんだけ「えっ本当にこの値段で良いの?」ってくらい安かったんですよね……🤔
タイトルにも厚盛加工を施したのですが、黒バックの上の黒い触手のように、同じ色の中で質感の差をつけた方が目立ちますね。
余談ですがトム出版で使える本文用紙アドニスラフ、めちゃくちゃ軽くてビビります。こんなに分厚い本なのにこんなに軽いの!?ってくらい軽くなる……。搬入搬出のときもちょっと楽、な気がする。
クリアトナー/プリントウォーク
発行日:2017年8月1日
印刷所:プリントウォーク
セット:カルテットセット
サイズ:A5
表紙用紙:ポスト紙180kg マットPP
表紙刷色:フルカラー印刷
遊び紙:色上質厚口 やまぶき
本文用紙:コミック紙 クリーム
オプション:クリアトナー
ひとつ上の触手本で厚盛ニス加工をしたのですが、その完成本を見たシャッチョさんが「厚盛ニスみたいな盛り上がりは出ないけど、クリアトナーならもっと安上がりにテカテカに出来るよ」と教えてくれたのでクリアトナー加工にチャレンジした本です。
この本の背景部分のストライプのニスは同色の中で質感の違いが出てとても上手くいっているのですが、盛り上がりがないので絵柄でパキっと色が分かれているとわかりづらいです。ピンク色のリボン部分にもクリアトナーを施しているのですが、よ〜く見ないとわかりません。正直、よ〜く見てもよくわからん。
こっちのストライプ部分はわかりやすい!
ちなみにPPの上にトナーオプション(クリアトナーやホワイトトナー)を施す場合、静電気が発生するため「作業の都合上早めに表紙を入稿してね」と言われました。
銀インク/栄光
発行日:2014年11月14日
印刷所:栄光
セット:当日スタンダード
サイズ:A5
表紙用紙:たぶんポスト紙
表紙刷色:一色刷り 銀インク
本文用紙:栄光コミック
とにかく突発で薄い本が出したくてお願いした本。表紙は銀インクの一色刷りなので、100%で塗った部分(線画やベタの部分)は光が当たると反射して光ります。
効果としては面白いし結構アリだな〜と思ったのですが、とにかく超特急で刷ってもらった本なのでインクが乾ききらず、擦れたらめっちゃ色が移るし落ちるしでちょっと残念。
〆切には余裕を持とうね!!!