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今週のビックリドッキリグラフィックデザイン講座01

イラレにも解像度はあるよ~ん!

そんじょそこらのグラフィックデザイナーの貴兄たちよ・・・・
イラレに解像度があると聞いてどう思う?
「イラレはスケーラブルなベクターオブジェクトだから解像度に依存しないよ!」「関係ないよ!」って思うよね?
私もそう思っていました。

で。今どきのレスポンシブデザインライクな人たちはさ・・・
これが

正しい文字の状態
いわゆるジャギった状態。一般的に解像度が足りないと言われる状態。

こうなっちゃうと思うじゃ~ん!
うっひょひょ~!!!

いやこれ違うからw
イラレの解像度足りないじゃないからw
これって「画像」での解像度足りないだからw

で、イラレの解像度が足りないってのは・・・・・・

イラレの解像度足りない状態w

これじゃい!

時代はイラレ8。MACOS9の時代に遡るw
あるキンコーズ出身のグラフィックデザイナーが名刺を作りました。
その名刺の文字は上記のようにR(丸み)が失われ、文字がカクカクになってしまいました。
それに気づいた私が、「イラレにも解像度があるよ~ん♪」って忠告したけど彼は聞く耳も持ちませんでしたとさ・・・・
めでたしw めでたしw

ちゅうわけでキンコーズ出身のデザイナーがイラレ入稿に失敗したという話です。
マジです。
知らなかったあなたは他人事じゃないですw

イラレにも解像度がある

ベクターオブジェクトツールとして絶大な信頼を得ているIllustrator。
元々、アドビがフォントを制作するための内製ツールとして誕生したIllustrator。
アドビの虎の子「ポストスクリプト」を駆使したアドビテクノロジーの結晶ともいえるツール。

だからでしょうか?
グラフィックデザイナーのほとんどはイラレは解像度に依存しない究極のベクターツールだと思ってたんですね・・・・・・
つうか今もそうだと思う・・・・

でもね・・・・・

アドビはこっそりイラレに解像度を設定していたんだ。
そのデフォルト解像度は800dpi
グラフィックデザイナーが解像度の最高値と思ってるのは1200dpiだから800は結構低いよね。
でも殆どのデザイナーがそれを知らなかった。
いや、知ろうともしなかったのさ。
だってイラレは解像度関係ないツールだからw

実際の人間の視力の限界は500dpi

だいたい視力1.5の人間が視認できる限界が500dpiだよね。
(これは私が出力機つかって試した私なりの実測値)
多分アドビはそれを知っていて800dpiならバレないだろwってやったと思うのねw

この頃、格安の白黒レーザープリンタの解像度が600dpiだったりしたから、人間の視力500dpi説はひっそりとその界隈で認識されていたんだろうね。

で、本題のイラレの解像度

ずばりRです。
曲面です。
上記のデザイナーの失敗した名刺は出力側(カラーレーザー)の解像度が0だったのです。
この0とは、ベクターの解像度です。
たぶん、画像の方はまともに1200dpiあたりに設定されていたんじゃないかな。流石に気づくと思うし。

で、分かりやすく言うと解像度の概念は2つあるのです。
一つは誰もが思う「画像解像度」。

画像解像度が足りない

もう一つはイラレなどベクターオブジェクトの「ベクター解像度」。
ベクター解像度ってのは私の勝手な造語なんだけど、こうでも呼ばなきゃ分かりにくいでしょ。
実際失敗した(上記の)奴は分ってなかったし解ろうともしなかった。
キンコーズいたのにねw

ベクター解像度が足りない

だから本当はプリントサービスの店に言ってクレーム付けられたのさw
「印刷やり直して♪」ってw
だってプリンターの設定ミスってるからw

どのデザイナーにも降りかかる災厄

これね。
名刺作ったデザイナーに落ち度は無い。
多分、彼の作った名刺データは解像度800dpiはあったはずだ。
落ち度があるとすればクレーム入れなかった事

プリントサービスのオペレーターはイラレに解像度があることを知らなかったんで文字がカクカクになってしまったのさ。
それもモニター解像度の72dpiまたは92dpiですらなく0。
多分0。
というか間違いなく0。
本当にカクカクだったから。

そういう訳で、このnoteを見た幸運なデザイナーさんたちは出力センターのうっかりオペレーターの設定ミスにはくれぐれも気をつけてね!
まあ、イラレに解像度があるってのがすでに地雷なんだけど、この地雷に気づかない人がものすごい数いるんだ。
だから気を付けてほしい。
ただそれだけ。


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