よへ研究室

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豊かな暮らしについて日々考えているデザイナー&リサーチャーです。北欧周辺をうろついています。 🇫🇮→🇩🇰→🇫🇮(2024/07-) https://inoyoh.net/

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  • よへの研究

    複数の体験や事象から考察したことをまとめます。

  • 北欧リサーチ

    北欧に関係する自分の記事をまとめます。

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    単発的なイベント参加など、新しく体験したことについての思考整理の場所です。

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    実践の中で得られた知見をまとめます。

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サブスク解約の体験デザイン分析

節約のために、サブスク周りを一気に断捨離することにしました。各サービスを解約していく中で、それぞれの解約体験に個性があって面白いなと思ったので、以下にまとめたいと思います。 対象:4つのサブスク今回色々サブスクを解約していく中で、特徴的だった以下4つのサービスを取り上げます。 解約フローの構造解約フローは、ざっくり分けると以下2つの要素に分解できるかなと思います。 いかに解約を思い止まらせるかという「引き止め要素」 ユーザーの解約を分析して次に繋げるための「アンケート

    • デンマークの社会システムを読み解く

      今年の頭に4ヶ月、デンマークのフォルケホイスコーレという全寮制の学校に通っていました。同じ建物で暮らす中で、周りのデンマーク人(20代前半〜30代前半)の政治や社会への関心の高さと同時に、それらへの一定の満足感や誇りも肌身で感じることができました。 事前に調べていたこちらの情報も参考に、現地での友達や先生などとの会話を踏まえて、デンマークの社会システムがどう上手くワークしてそうなのかの仮説を一旦まとめてみたいと思います。これを行うことで、デンマーク社会への解像度を上げて、今後

      • 孤独感と心地良さの境界線(留学中のマイノリティ体験を振り返る)

        今年の頭に4ヶ月間、全寮制のデンマークの学校に通っていました。デンマーク人に囲まれたマイノリティ環境に対して、最初は強い『孤独感』を感じていました。ただ、そこから徐々に打ち解けていき少しずつ『居心地の良さ』も感じていきました。この体験から、最初の『孤独感』が『居心地の良さ』にどう変化していったのか、どう打開していったのかについて改めて整理してみたいと思います。 孤独感の成立環境今回自分が通っていたデンマークの学校(フォルケホイスコーレ)は、デンマーク人の生徒約30人に対して

        • デンマークの自転車カルチャーを読み解く(調査と体験レポート)

          デンマーク滞在中に驚いたのが、自転車人口の数と自転車レーンの充実ぶりでした。背景を調べてみると、環境負荷軽減や景観の改善、運動不足解消(医療費削減)などの効果を見越した民意と政治の動きがありました。現地での実際の体験を交えつつ、自転車という側面からデンマークへの理解を上げられたらなと思います。 前提知識 (事前調査)基本情報 デンマークでは10人中9人が自転車を所有しており、デンマーク人は平均して1日1.4km自転車に乗ります。また、自転車は10キロ未満の移動の21%、全

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          フィンランド暮らしで気づいたこと ー9年ぶりに振り返るー

          今から9年ほど前になるのですが、フィンランドのヘルシンキに1年間留学をしていました。自分の人生において、多大な影響を与えられた経験だったなと思います。フィンランドで暮らす中で、優れているな、面白いなと思うことが多くあったのですがこれまで記録できてなかったので、改めてまとめてみたいと思います。 9の気づき【ポイント①】 人の暮らしと自然の近さ 都市のヘルシンキでも、人々の暮らしと自然との距離感が近く、常に自然と隣り合わせの環境でした。ヘルシンキのど真ん中には、広大なヘルシン

          フィンランド暮らしで気づいたこと ー9年ぶりに振り返るー

          デンマーク留学事前デスクリサーチ

          2024年3月〜6月末の約4ヶ月、デンマークに留学します。 北欧の滞在は2度目です。9年ほど前にもフィンランドに1年ほど留学しており、その時感じた暮らしの豊さが自分にはとても魅力的でした。(詳細は別記事にて) 今回のデンマーク留学の中で、同じ北欧として、そしてデンマーク特有の豊かさについて深く観察するための事前準備として、デスクリサーチをざっくり行います。 前提整理3つの切り口 前回のフィンランドでの暮らしの中で、なぜ豊かに感じたのか。その背景としてあるのは、以下の3つ(

          デンマーク留学事前デスクリサーチ

          社会変革はどう起きるのか?(インクルーシブデザインワークショップ参加メモ)

          2024年2月の6日間、会社を休んでインクルーシブデザインのワークショップに参加してきました。 自分はこれまで色んなワークショップに参加してきましたが、これほどまでに社会が変わっていく感を感じられたWSには参加したことなくて衝撃的だったので、どういうWSだったのか、そこからどういう学びを得たかを記録します。 このワークショップについて伊藤慎一郎さんと、ライラ・カセムさんをプログラムディレクターとして、渋谷のCCBTで開催されました。(伊藤さんは、自分の大学院時代の先輩) 選

          社会変革はどう起きるのか?(インクルーシブデザインワークショップ参加メモ)

          しまなみ海道フィールドワーク体験レポート

          2023/7/15〜17の間、Xデザイン学校のしまなみ海道フィールドワークに参加してきました。体験したことをざっくりメモとして残したいと思います。 ▼ しまなみ海道フィールドワークについて 何したの?今回のフィールドワークでは、地域課題から新しい価値を発掘するという目的の元、ざっくり以下4つのことを行いました。 「STEP0」の事前調査のみフィールドワークの3週間前にリモートで、「STEP1〜STEP3」までは現地で参加しました。 0) 事前準備 <出発の3週間前>4

          しまなみ海道フィールドワーク体験レポート

          ファミリーバンクの初期デザイン構想(UI/UX編)

          2022年2月にファミリーバンクはリリースされました。リリースから1年以上経ち、機能もユーザー数も徐々に増えてきました。 ここで一度立ち止まり、デザイナーとして最初にどういう思考で作ったのか、備忘録的にまとめておこうと思います。 ▼ ブランドデザイン編はこちらから ファミリーバンクとはファミリーバンクとは、カップルや夫婦それぞれの口座を1つの口座にまとめ、収入や家賃の支払いなど同棲生活の収支を可視化するサービスです。 お金を最初の切り口として、様々なソリューションで家族の

          ファミリーバンクの初期デザイン構想(UI/UX編)

          ファミリーバンクの初期デザイン構想(ブランドデザイン編)

          (⚠️このページは執筆中) UIUX編に引き続き、ファミリーバンクの初期リリース時に、ブランドデザインをどういう思考で構築していったのか、備忘録的にまとめます。 ▼ UI/UX編はこちらから 制作プロセス制作プロセスは、ざっくり以下4つのステップに分けられるかと思います。 (①)まず関係者の声を元にサービスの方向性を言語化し、(②)そこから言語ベースでイメージを膨らませていきます。(③)続いて視覚イメージでパターンを作っていき、最適な案を絞り込んでいきます。(④)ロゴが

          ファミリーバンクの初期デザイン構想(ブランドデザイン編)

          瀬戸芸2022の展示巡り絵日記

          瀬戸芸2022に参加してきました。展示を巡る中で体験したことを、絵日記としてまとめてみました。 絵日記1日目|男木島、直島、宇野 2日目|豊島、犬島 印象に残った展示TOP5犬島精錬所美術館(犬島) 心臓のアーカイブ(豊島) アキノリウム(男木島) 豊島横尾館(豊島) 部屋の中の部屋(男木島) 犬島精錬所美術館(犬島) とにかく衝撃でした。こんなにも建築と展示内容が溶け合う作りになっている美術館は初めてでした。他にも、入り口から美術館までの体験設計、自然を生

          瀬戸芸2022の展示巡り絵日記

          COMPATH体験レポート(日本版フォルケフォイスコーレ)

          5/22から8日間、北海道の東川町にて日本版のフォルケホイスコーレと言われているCOMPATHに参加してきました。学びが多い1週間だったので、体験したことについてメモします。​ ▼COMPATHについて ▼今回のプログラムについて そもそもフォルケとは?フォルケホイスコーレとは、19世紀にデンマークでできた、民主主義的思考を育み、知の欲求を満たす"人生の学校"です。大きな特徴としては、若者からシニアまで幅広い年代の人たちが、共同生活の中でお互いに対話をしながら、自分自身

          COMPATH体験レポート(日本版フォルケフォイスコーレ)

          デッサン10枚描いて学んだこと

          デッサンを細々と描き続けて、もうすぐ1年になります。 教室に通いながらこれまで10枚程度描いてきたので、一度立ち止まり、学んだことを振り返って整理してみたいと思います。(認識間違ってるところなどあったら教えてください) 1. 稜線と立体感 稜線とは、面が大きく変化する場所のことです。稜線を意識することで、立体感を出しやすくなります。(関連記事) 2. 基礎工事と装飾 大まかなプロセスとして、「基礎工事」と「装飾」に分けられます。「形」や「明暗・立体感」を捉えながら基礎

          デッサン10枚描いて学んだこと

          マル秘展からデザインの考え方を読み解く

          2019年11月〜2020年9月まで開かれていたマル秘展に行ってきました。普段はなかなか見れない有名デザイナーの原画を通して、考え方や手法が見えてきたので、勝手に読み解いたことをメモします。(誤読含めて) 1. 前提の否定松永真さんの前提条件から否定する姿勢がとても刺さりました。スコッティの国際コンペでは、条件に納得できず沿わない提案をして優勝。また、プロテインのSAVASは、ロゴの造形を行う中でネーミングを変えたという事例が示されてました。制限があると考えやすくなるけど、

          マル秘展からデザインの考え方を読み解く

          藤田一照さん×佐渡島庸平さん対談(コルクラボ)|グラレコ

          昨日の藤田さん対談。気になった箇所をメモ。 ※ 個人の主観的メモです。

          藤田一照さん×佐渡島庸平さん対談(コルクラボ)|グラレコ

          XIについて(Takram Cast)|グラレコ

          結構前のtakram castですが、あらためて理解を深めておきたかったのでメモしました。

          XIについて(Takram Cast)|グラレコ