組織デザインは”器のデザインだけではない"と学んだ - CULTIBASE School受講体験記 -
組織デザインについて書籍などでの座学的なインプットをしたりはしていましたが、実務で主体者として経験する機会は、これまでありませんでした。
そんな中で、組織コンサルティングのMIMIGURIさんが運営し私が普段から愛読しているメディアのCULTIBASEが、満を持してスクールを開校するのと、さらに「組織デザイン」というコースもあるとのことだったので、秒で第1期に申し込んでみました。
と、いうのが数ヶ月前の出来事です。
そしてつい先日カリキュラムが修了しましたので、学びや感想について軽く書いてみたいと思います。
特に以下のような方の、何かしらの参考になればと思います。
CULTIBASE School 受講者の感想が気になる方
組織デザインで新たな学びの機会を探している方
ちなみにカリキュラムの詳細については公式サイトや説明会に任せます。本記事では、あくまで個人の視点での学びや気づきに留めたいと思いますので悪しからず。
はじめに
まずは簡単に「私が、どういう動機でスクール受講したか?」についても簡単にお話しします。そこは興味ないよ〜という方は読み飛ばじて頂いても大丈夫です。
これまで私は、組織デザインに対して「器のデザイン」というイメージがありました。”マトリクス型”や”事業部型”というような、組織フォーマットのデザインを指す概念として理解していたとも言い換えられるかもしれません。
また、いくつかの書籍や記事を見ても、組織の器のパターンは分類や特徴の整理がある程度共通していて、自分の中で体系的な一般論をある程度は構築できたなぁと感じていました。
ただ一方で、「本当にこれ以上のインプットはないのだろうか?」という漠然とした疑問もあって、こういった疑問の解消も含めて新たな発見がスクールを通じてあるのではないか、という期待が申し込みの動機だったりします。
学んだこと
では、受講してみてどうだったか?について。
1) 組織デザインの捉え方が変わった
自分にとっての1番の気づきは、「組織のデザインは、単なる組織という器のデザインではなかった」ということでした。
どういうことかと言うと、スクールの学習を通じて「組織デザインの過程は、その組織に属するメンバー1人ひとりの役割定義(Job Description)やグレーディング(等級)というメンバーフォーカスの観点も交えながら向き合うプロセスである、ということを新たに強く感じさせられました。
もちろん、思考のスタートは「その組織全体へ期待される価値貢献やケイパビリティが何か?を明らかにしたうえで、それらをどのような分業・協業体制で実現するか?という問いを立てる。」というところで、ここについては自分としても事前に持っていた観点ですが、そこからメンバーに視点をぐっと寄せていくという発想が、自分にとっては欠けていた部分です。
自分にとって別々のHRトピックと感じていた、組織デザイン、Job Description、等級制度が有機的に結びつきあっているというのは新鮮でした。
受講前はシンプルに捉えていた組織デザインというものが、実はそこには人事・人材マネジメントの中核とも言える Job Description や等級制度という観点にまで広がっており、それらと連動して取り組まれるべきものであるということに気づけたのは大きな出来事に感じています。
2)方法論以上に、コンセプトの存在が重要である
2つ目の学びは、組織デザインそのものの知識ではないかもしれません。
スクールの大きな特徴でもありますが、今回受講者は数名ごとにグループを作り、全6回の授業を通じて同じグループメンバーでワークにあたりました。
そしてそのチームビルディングの一環で「このグループでの、受講にあたってのスタンスをキャッチコピーにする」ということを行いました。
僕たちのグループは、諸々のディスカッションの末に「ブラボー」というワードがコピーの中に含まれていたのですが、結果これが最後までチームの指針として強い影響力を発揮することになります。
人事施策は、世界で絶対唯一の解があるものの方が少ないと思います。
その会社の、そのタイミングの状態に対して何が適切か?という一点と向き合い、どこまでいってもカスタムメイドで取り組むしかない。
裏を返せば、世間で良いとされているものを、良いとされているというだけで取り入れていくことは、自社の状態にアンフィットな打ち手を持ち込むリスクがあるということで、これは防ぎたいですよね。
こんな時、持ち込む概念の取捨選択や、どちらも間違いではなさそうな A or B の選択を迫られた時の拠り所になるのが、人事施策全体におけるコンセプトの存在なんだということを、スクールでのワーク全体を通じて強く感じました。
コンセプトとは、言い換えるとHRポリシーとも言えそうですが、自分が思っていた以上にその存在が重要であるということを今実感しています。
正直なところ、HRポリシー大事だよね、くらいは分かっていたつもりなんですが、実際のワークで正にA or Bの議論をする際に「それってブラボー的なんだっけ」という、チームのスタンスとの整合性を問う投げかけがグループ内で自然に生まれたことで、結果として打ち手のアイデアに一貫性が生まれていました。
こういった体験を通じて、これまで頭で理解するにとどまっていた事柄が、実経験を伴った深い理解になっていった、という感じでしょうか。
さいごに
受講体験の総括としては、事前に座学的にインプットし、授業の当日はがっつりケーススタディのワークで実践的に、かつグループ内で創発的に学んでいく、というスタイルは、書籍や動画などの一方向的なコンテンツだけでは実現し得ない、スクールならではの良さを活かしきっているカリキュラムだなと感じました。
”理論と実践の往復”というCULTIBASEのコンセプト(だと私が勝手に思っている)が体現されたスクールの設計だったなぁという印象です。
ちなみに、ここまでで書いたことだけがスクールに感じた価値では全くなく、内容の濃い事前学習動画や、メンバー間の学び合い、事務局メンバーのフォローアップなど挙げればまだたくさんあるのですが、ダラダラ書きすぎてしまいそうなので一旦はここらへんで。
興味がある方は、直接お会いしたときにでも是非!
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