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【日本政治:考察】ロシアがウクライナ市長を次々と拉致しているのに、北朝鮮の拉致被害者救済を掲げる日本はなぜ猛烈に批判しないのか?

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 作者は政治ジャーナリストでもなければ、国際戦争専門家でもありません。一市民の意見としてお読みください。 

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 2022/3/14(月)

 ウクライナ情勢にするか迷った。しかし、この問題は日本政治の在り方の問題だと思ったので、思い切って日本政治の考察という形をとった。

 『ウクライナのクレバ外相は13日、南部ドニプロルドネの市長が「拉致された」と明らかにした。ロシア側が連れ去ったとして「戦争犯罪」と非難した。』(日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1321Z0T10C22A3000000/))

 日本では北朝鮮への拉致被害者を取り戻そうとする動きは、NHKだろうと何のニュースだろうと繰り返し報道され、「拉致被害は何があってもいけない」という気持ちは、日本人なら誰もが思うことだろう。国際的に侵略戦争にある中で、敵対国から首長が拉致されるなど、北朝鮮の拉致被害者を救うことを第一戦略として考える日本政府からしたら、国際的に先陣をきって、「ロシアの拉致行為は決して許されない野蛮な行為である」とアピールするのが普通だと思っていた。しかし、ニュースを見ても岸田首相や松野官房長官から、そのような声明は出されていないのか、それともニュースになっていないだけなのか、正直わからないところであるが、「ロシアの拉致行為は、わが国の北朝鮮の拉致問題を踏まえて、許されざる行為だと強く主張していく」といった声明は今のところ聞いていない。そういう声明を出したら、ツイッターのトレンドにだって上がるはずだ。なぜだろう。

 プーチン大統領が、核戦力をちらつかせ、周辺国を威嚇した際には、「唯一の被爆国として、また、被爆地ヒロシマ出身の首相として、核を用いた威嚇などは断じて許される行為ではない」と岸田首相は高々と声明を出した。それが普通だと思うし、日本に与えられた国際的な役割の一つだと思う。しかし、ロシアがウクライナの市長を拉致した報道には、あまり強い非難を聞いていない。一体どういうことなのか。

 実は日本は拉致被害に関してそこまで重要視していないのか、と邪推してしまうほどに、今回何も声明を発表していない。ロシアではウクライナの市長、すなわち民間人を拉致しているのだ。北朝鮮の拉致被害者奪還を第一に掲げるならば、ロシアのその行為は、世界の先陣をきって、「許されざる行為だ」と強く非難すべきだ。

 北朝鮮の拉致被害者を一刻も早く、本土へと返してほしいと願う一人の日本人として、今回何も声明を出していない日本政府に強い懸念を感じた。

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井上和音@統合失調症・発達障害ブロガー
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