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八潮市下水道事故:規模が大きい下水道は、事故発生時の対応コストも大きくなる
東大工学部で、下水処理を研究した中西準子氏が一般向けに書いた本です。
下水処理というと、長大な管渠で、大規模処理施設に流し込んで、集中的に処理して、処理済みの水を排水するというところしか知らない人が多いのですが、実は、人口密度によって、下水道には、最適な規模があります。
人口過疎地域では、通常の下水道だと、住宅から処理場までのパイプが長すぎて、コストアップしてしまうから、小規模分散にした方がいいのです。
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今回の八潮市下水道事故でわかったことは、大規模公共下水道では、事故発生時の対応コストが莫大にかかるということです。
上水道と違い、下水道には水栓がないので、壊れても、使用を簡単に止めることができない!
破損した下水道に、上流から水が流れ込んで、土砂を押し流し、空洞が拡大する一方なのです。
今後は、事故発生時の冗長性を考えると、都市部の下水道も、効率には目をつぶって、いくらか規模を小さくした方がいいという教訓が残るでしょう。