筆師:筆を作る職人
毛筆習字で使われる筆、あの毛を束ねた筆を作る職人がいる。
ろくに書道をやったことがない自分には良し悪しなんてわからないんだが、下記の漫画を読むと良し悪しがあるらしい。
昭和20年代、占領統治下では、日本の伝統文化はすべて禁止される方向にあった。
書道はもちろんダメだった。漢字廃止運動があったし、日本語すら廃止される可能性があった。敗戦国で、現地語が禁止されて、占領国の言語が押しつけられるのはよくあることだ。
ところが、占領統治が終了すると、伝統文化は次々に復活したし、学校でも毛筆が見直されて、需要が急激に増えた。
しかし、その頃には、大半の筆師は廃業していて、後継者もいなくて、筆師は絶滅寸前だった。そのため、高級筆の注文が、わずかな筆師に集中したのだ。
小田嶋隆の祖父は筆師だった。
1日の大半寝ているよろよろ老人だったが、型枠職人の父よりも、ずっと多くの所得を得ていた。
長い人生の間には、何度も勝負の機会が巡ってくる。重要なことは、勝負に勝つことではない。負けても諦めず、次の勝負でも、その場に居合わせることだ。何度もやっているうちに、いつか勝てるかもしれないのだ。