俳優の相次ぐ自殺から私たちが学ぶべきこと
こんにちは!井上ききです。
相次ぐ有名人の自殺の報道。心理カウンセラーという仕事柄、何も書かないでいるわけにはいかないな、と思って書き始めたわけです。
みんなも待ってるかなって、思ったし。(←自意識過剰か)
01 鬱や自殺は防げる
この時期に相次いで起こっている理由とかはわからないし、俳優という仕事が他の職業にくらべて特別に、鬱になりやすいかどうかは、わからない。
でも、演じるという仕事柄どうしても避けられない、鬱になりやすい要因があると思う。そしてその要因から私たちが学べることがあると思ったの。
これは、俳優業にとって避けられないことだけど、わたしたちには避けられることなの。
02 役作りに潜む避けられないこととは
俳優さんって、受けた役がポジティブな役のときもあれば、ネガティブな役のときもあるよね。
これが、ポジティブで明るく前向きな役を演じている期間はいいけど、マイナス思考のネガティブな役を何か月間も演じることになったら、どうだろう?
ネガティブなセリフを、記憶するレベルで繰り返し読んで心の中で唱えたり、繰り返し口から出したりする。
ときにはネガティブなセリフを大声で叫んだり、ネガティブな人物になり切り、その人の人生そのものを、あたかも生きてきたと自分に思い込ませるのだ。
おそらく、役作りってそんな感じだろうと思う。想像だけど。
03 自分を洗脳する方法
人は、ネガティブになることなんて簡単にできちゃうのよ。ネガティブな人の言葉を繰り返し話していれば、思考もネガティブになることができる。
毎日ため息をつきながら「私は本当にダメ人間だ。私もダメ人間だけど、どいつもこいつも、ダメなヤツばっかりだ」「消えるべきだ」「消してやろうか」みたいな言葉を繰り返していればいい。
これが自分を洗脳するおまじない言葉になって、やがて心を病むことだってできる。
そうなの、ネガティブな人のネガティブである原因て、まさに心で響いている言葉がネガティブだからなのだ。
俳優という仕事柄、避けられないことっていうのは、つまりネガティブな言葉を繰り返し繰り返し、わりと長期にわたってつぶやかなければいけないということ。
05 洗脳はポジティブな使い方もできる
わたしのカウンセリングでは、「アファメーション」という手法を使ってクライアントの思考のクセを変化させる。
クライアントが抱えて生きてきたネガティブなセルフイメージを、ポジティブなおまじない言葉を作って、セルフィイメージを変えてしまうのだ。
例えば「わたしは優しくないから、誰からも愛されない」という思い込みを握っているのなら、「わたしはわたしのままで愛して愛されて生きることができます」のようなアファメーション、つまりおまじない言葉を一緒に作って、それをしばらくつぶやいてもらう。
これをいくつか作って、様々なポジティブなアファメーションをつぶやいて過ごすと、日に日にセルフイメージが変化して、イライラクヨクヨすることが明らかに減っていく。
06 綾野剛も言っていた
先日、ラジオで「菅田将暉のオールナイトニッポン」を聴いてたんだけど、ゲストに綾野剛が出演してたの。(9月7日の放送)
ここでの綾野剛の話をふと思い出したのでシェアするね。
先日まで放送してた連続ドラマ「MIU404」の警視庁機動捜査隊の刑事役で二人は共演してたのね。
綾野剛は「伊吹」という非常に前向きで積極的で明るく素直で楽観的で愛にあふれた男の役を演じてたの。実はわたしも伊吹にメロメロになっちゃったわけだけど(照)
その出演についてラジオで振り返っていた綾野剛がこんなことを言ってる。
「やっぱ気持ちよかった。体調も良くなるし!伊吹のような役を演じてるとね。すっごいポジティブになる!」
役作りも少年ギャグマンガを読み込んで自分のキャラを作っていたそうです。
ポジティブを演じると体調までも良くなっちゃうのだ。反対にネガティブな役を演じるといったいどうなるのか。わたしはこれ、めちゃめちゃ怖いけどね。
わたしだったら、ぜったいやらない。怖すぎるもん。
07 まとめ:俳優さんから学んだこと
心の声だからどんだけネガティブでも誰にも迷惑かけないだろうと、内側で「死ね」だの「殺すぞ」だの「バカ」だのって言ってると、その言葉を全部 自分自身が最も近くで聴いていることを忘れちゃいけないのだ。
ただし、これ気を付けなくちゃいけないのは、強がって明るく前向きで大丈夫なフリをしようってこととは違う。
そういう"フリ"の人は、心の声はネガティブのままだから意味がない。役作りが足りないのだ。心の声すらすっかりポジティブになる必要がある。
俳優さんたちが自ら命を絶った本当の理由はわからないし、それはどのような手段を持っても本人にしかわからない。
ただ、わたしたちが、今回学ぶべきは「俳優って大変だな~」ってことでは決してない。
自分の命を輝かせるために、いったいどんな役を演じ切るのか、ということだ。そして徹底的に役作りをして、心の声も過去の人生さえもポジティブにする必要がある。
そして、それは誰にでもできることなのだ。
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