ミュージカル「キャッツ」に関する個人的考察
おすすめミュージカル!なんて素敵なお題。
私におすすめミュージカルを語らせたら長いんです。
ただあまり長くなっては読んでもらえないので、そこそこに収めるよう努力しますね。
おすすめミュージカル「キャッツ」
私のおすすめミュージカルは、言わずと知れた名作「キャッツ」です。
日本では劇団四季が各地でロングラン公演を続けていますね。
私が「キャッツ」を初めて観たのはもう20年ほど前になりますが、それから10回以上もこの作品を観劇しています。
大学の卒業論文も「キャッツ」を題材にしたほど。
いわゆるオタクというやつです。
なぜ私がそこまでこの「キャッツ」という作品に魅了されたのか。
それはこの作品が持つ特異性によるものだと思っています。
「キャッツ」の特異性
ミュージカル「キャッツ」が持つ特異性。
それはストーリーの曖昧さです。
みなさんは「キャッツ」のストーリーをご存知ですか?
私は、このストーリーを読んで作品の内容を想像できる方は少なのではないかと思います。
ジェリクルキャッツ?再生??新しい命???
全然ストーリーが頭に入ってこないですよね。
その理由はこの作品の原作が詩集だからだと私は考えています。
小説などではなく、いくつもの独立した短編詩が収録された詩集。
それぞれの詩の共通点は猫に関する内容だということぐらいです。
独立した詩を並べたところで物語にはなりませんよね。
それがそのままミュージカル「キャッツ」にも表れているのです。
「キャッツ」はショー?
ミュージカル「キャッツ」は多数の猫の紹介ナンバー(曲)で構成されています。
例えば、ジェニエニドッツ・ラムタムタガー・マンゴジェリー・ランペルティーザ・マキャヴィティ…
すべて作中に出てくる猫の名前です。
登場猫はまだまだたくさんいますが、それぞれの猫に紹介ナンバーがあって、その連続で舞台は進行していきます。
つまり物語性よりもショー的な要素が強い作品となっているわけです。
私がこの作品を何度でも観たいと思って実際に10回以上も観劇した要因は、このショー的要素の強さによるものだと思います。
一般的に物語性のある舞台と違って、ショーには感情移入をする対象が無い事が多いです。
目で見て、耳で聞いて、その場の空気を楽しみます。
そうしたショーは比較的全体を通してテンションが一定なので、気軽に楽しむことができます。
さて、ここで「キャッツ」の場合です。
「キャッツ」は確かにショー的要素が強いのですが、物語的要素も多少含まれています。
それが先に述べた公式サイトのストーリーの部分です。
【満月の夜の舞踏会で、長老猫が再生を許され新しいジェリクルの命を得る猫を選ぶ】
この少しの物語性を感じる部分に観客は感情を移入し、そして感動するのです。
気軽に楽しめる「ショー的要素」が大半を占め、少しの「物語要素」で感動できる。
それが、私がミュージカル「キャッツ」は他の作品とちょっと違うと感じる部分です。
「そんなバカな」「意味が分からない」と思う人もいるかもしれません。
実際に「キャッツ」を観劇した人の感想の中には「よく分からなかった」という声もちらほらとあります。
それはそれで1つの感想ですし好みは人それぞれです。
でもまだ観た事のない人は、1度は観てみてほしい。
私が「キャッツ」をおすすめする理由
ミュージカルが苦手な人の理由の中には「物語の途中で急に歌ったり踊り出すのが無理」という声、多いですよね?
「キャッツ」は物語の途中で急に歌い出しません!
むしろ最初から最後までずっと歌と音楽とダンスで構成されています!
そもそも先に述べたように物語性があまりありません!
ぜひ気軽に観てみてください。
…とてもマニアックな記事になってしまった気がする。
最後まで読んでくださった方がいたら、本当にありがとうございました。