リツキシマブとCD20
最近、いろいろと勉強していてよく目に留まるのは
「リツキシマブなどの抗CD20抗体は」
というフレーズ。
昔から免疫は苦手だし、今も免疫は苦手なのでCD20って誰やねん!って感じだったので苦手なりに調べてみました。
リツキシマブは抗CD20モノクローナル抗体であり、造血器腫瘍のレジメンでよく見かけると思います。悪性リンパ腫のR-CHOP療法、R-ESHAP療法、R-DA-EPOCH療法、R-ICE療法、R-Bendamustine療法などRがあったら大体リツキシマブなのでは?といった感じです。
そんなリツキシマブはHBV再活性化のリスクが高かったり、リツキシマブ投与患者だけワクチン予防接種の時期が異なっていたりと僕の中では気になってしまう医薬品の1つです。
まずは青本で簡単に免疫の復習からしようと思います。
免疫の仕組みは、自然免疫と獲得免疫に大別され、前者は個体に常に働いている基盤となる免疫であり、後者は細胞性免疫や液性免疫などによって同じ抗原に再び出会うと強力な応答が起こる免疫です(免疫学的記憶)。
自然免疫:好中球とマクロファージといった貪食細胞が中心
獲得免疫:細胞性免疫(T細胞中心)と液性免疫(抗体が関与)
簡単にまとめると上記の通りです。
リツキシマブって抗体だし液性免疫のほうに作用しそうですよね。
どうやらその通りらしく、リツキシマブは抗体産生細胞に分化するB細胞に作用します。これ以上語ると僕の知識のなさが露呈しまくるので復習はここでおしまいです。
リツキシマブは上述した通り、抗CD20モノクローナル抗体でありB細胞表面のCD20をターゲットにしているため,主に液性免疫低下が見られます。具体的には,リツキシマブ投与の24~48時間後からB細胞は低下し始め,投与終了後でも回復するまでに9か月程度要しますし,低ガンマグロブリン血症も見られ,こちらも5~11か月にわたり持続します。また、軽度の好中球減少と細胞性免疫低下も起こり得るそうです。
リツキシマブではHNV再活性化がやはり最重要であり、再活性化すると死に至ることもあるため注意が必要になります。HBs抗原とHBc抗体とHBs抗体を測定するすることが大事だそうです。
CD20を標的とした免疫グロブリン製剤はリツキシマブ以外にイブリツモマブもあります。イブリツモマブなんで病院で見たことないけど採用されているんですかね。
まあ今回の内容は絶対に引用元の記事読んだほうがわかりやすいし、この記事は昔リツキシマブとCD20について調べたということを思い出すための記事なので内容は薄くてもいいんです。
【参考文献】
1)青本 生物
2)週刊医学会新聞 第3235号 2017年8月7日