新サクラ大戦 プレイレビュー
新サクラ大戦、やっとのこさでクリアしました!!!
発売は2019年12月で、その年のうちにクリアしました。
これはそのときFC2で書いた記事をnote移行させたものです。
サクラ大戦は人生。
中学の時に初めてプレイした思い出の作品、人生のゲームです。
大学で東京に出て初めて歌謡ショウに足を運んでからは、その後の紐育レビュウショウなど各公演ごとに3、4回は観に行ってました。
なんで同じ芝居を何度も観に行くかってそりゃぁ毎回アドリブが違うからですよ。
当たり前のことです。
「もう新作は出ないんだ」とずっと諦めていただけに、新しい主人公 神山になって、新しい隊員たちに出会えたことがただただ嬉しかったです。
14年待った甲斐もあり、めちゃくちゃ楽しめました。
なんと言ってもクラリスがマジで可愛い。
次にあざみ。
さくらもかわいい。
いやほんと、各キャラクターが可愛いんです。
CGで動き回るのに表情がのっぺりとしてなくて、すごく感情豊かなんです。
結論から先に申し上げますと、「プレイしてない人は早く買いに行け」です。
以下にて、全体の感想をつづります。
ストーリーのネタバレを含む場合は、「ここからネタバレ!」と表記しますので、ご確認ください。
全イベントがアニメのよう!!
進化した次世代サクラ大戦!!!
2019年、機種はPS4・・・
ハードの力をいっぱいに発揮したイベントが盛りだくさんで、数話プレイするだけでほんとおなか一杯です(笑)
マップを自由に行動して、ゆく先々で起こるサブイベントをこなすというのがシリーズ通しての共通点ですが、それが今作でも健在です。
過去作の自由行動にはこなせるイベントの回数が決まっていましたが、今作からは制限なくほぼすべてのイベントが廻れるようになったので、その分ボリューム大と感じました。
また旧シリーズでは、なにもイベントが起きない場所を訪問してしまうことで回数制限に引っ掛かり、イベントを残したまま自由行動が強制終了するといったことがよくありました。しかし今作はどこで誰のイベントが発生するかもマップを見れば一目でわかります。
1周しかプレイするつもりのない人にとっては、イベントを取りこぼすことなくプレイできるため大変便利になったと言えるでしょう。
新ガジェット "スマァトロン"では、謎技術により誰がどこにいるのか一目瞭然!
ただそのぶん、周回して攻略する楽しみと、 「俺しか知らない思い出感」 は減りましたが・・・
「おまえあのイベント見てないの?!あっさw」
とかいう会話は起こらないでしょう。
特に注目すべき点はイベントの演出だと思っています。
昔のサクラ大戦は、ご存じの通り複数の立ち絵もしくはイラストによるいわゆる 「紙芝居」 なのですが、今回はキャラクターがリアルレンダリングCGで描かれています。
一部の特別イラストイベント以外の、ほぼすべてのイベントで動き回ります。
さながら舞台演劇のようなイベントは、物語の臨場感を大変に盛り上げるものでした!
なかでもゲーム序盤に発生するクラリスとの個室イベントでは、私も思わず 「えっ・・・」 と声が漏れてしまうほど驚いてしまい、本当にその場で会話しているような気分に浸らせてくれました。
プレイ前には、1周目はあざみでクリアするものと考えていましたが、これでクラリスにコロッとイカれてしまいました・・・
サクラ大戦は各ヒロインごとに固有のエンディングがあり、
1度のプレイでは1キャラ分しか見ることができません。
お気に入りの隊員が複数いる場合には選択が迫られるので、
何回もプレイすることがお勧めです。
自分の今作での一番の評価点はここであり、
これだけで今作をプレイするには十分な魅力であると感じています。
膨大なボリュームのイベントすべてに、動作、表情、カメラワークなどをひとつひとつ演出つけていったことは、驚くべきことだと思います。
このゲーム、買いですよ!!!
ちょっとしたエリア移動のロード中にもこだわりの演出が。
意外と良いじゃん!アクションサクラ大戦!!
発売日の数か月前、今回のバトルは従来通りのシミュレーションではなく、アクションであると発表されました。
令和の時代、退〇忍だってアクションになるしね。
続いて発表されたバトルパートの画面、ぱっと見はまさに三国〇双。
昔からのサクラ大戦プレイヤーはここで一気に不安になったことでしょう。
まぁ自分もそうです。
しかしいざプレイしてみると、爽快感が結構あって割と楽しめました。
オススメの技はクラリスのジャンプ強攻撃(△)。
範囲が広いので大量の雑魚を一掃できてかなり気持ちいい。何よりかっこいい。
序盤から最終戦までずっと使える強技です。
久保帯人キャラクターが可愛い!
キャラクターデザインが藤島康介氏から、BLEACHなどで広く知られる久保帯人氏に変更となりました。
この変更はよく叩かれている部分ですね。
最初聞いたときは自分も血の気が引きました。
だってブリーチあんまり好きじゃないんだもん・・・。
週刊少年ジャンプで連載していた”BLEACH”
毎回スタイリッシュなポエムが挿入されることで有名な漫画ですが、
個人的には女の子がとても魅力的です。
大学のとき、「ブリーチ好きの女子集団との合コンをするから必ず1週間で全て読め。」と指令を受け、血を吐きながら最新巻まで一気読みしたのを覚えています。
合コンは大失敗でした。
そんな甘酸っぱい思い出のあるKBTT氏のキャラクターですが、ゲーム中は全く気になりませんでした。
と言うのも もう完全に好みの部分ですが、ぶっちゃけ久保帯人氏本人のイラストどうこうではなく、作中で一番多く目にするCGが可愛いんです。
さくら、クラリスなどといった王道ヒロインや、ちびっこのあざみなど、どのキャラも本当に可愛いく仕上がっていたと思います。
なかでも、さくらのCGにはかなりの力の入れようを感じました。
いや、ほんとこれだけで僕は買ってよかったと感じましたね。
ただアナスタシアは、自分はちょっと受け付けなかったですね。
なにあのやばい私服。
■ 参考資料 ちびっ子の いまむかし
永遠の妹アイリス
天然忍者あざみ。生い立ちは忍者のほうがちょっと悲惨。
もっとこうしてほしかった"新サクラ大戦WORLD"
とまあ、ここまででデカい高評価部分を紹介しました。
各イベントごとにニヤニヤ、ドキドキしましたね。
本当に久しぶりに「サクラ大戦」できてめちゃくちゃ楽しかったです。
そんでもってここからは、もっとこうしてほしかったという感想です。
神山の動きが『芝居がかり』すぎている
プレイヤーは主人公である神山誠十郎となり物語を進めていきます。そして先ほども紹介した通り今作はすべてのイベントが舞台さながらに演出されてると紹介しました。
個人的な難点はその神山の動作。ひとつひとつがいちいち大きく、芝居がかりすぎていており、自分の想定した会話のイメージとの乖離が大きかったです。
普通の会話なのに激しく手を広げてジェスチャーしたり、挨拶の動作が大げさにキザだったり・・・
プレイヤーとして真面目に応答するイメージで選択肢を選んだし、セリフ自体も大人しいのに、神山の動作のせいでふざけてるように見えてしまうシーンがいくつかあり、脳内で自分のイメージ通りに再構築することに精神力が必要でした。
ゲームは物語への没入感が大切だと自分は考えているのですが、それを阻害されるような感じがしました。
サクラ大戦の主人公は自分の分身なので、脳内で書き換えてOKです。
脳内で修正することそれすなわち"サクラ力"です。
またアナログLIPSの微妙な調整にあまり意味がなかったりしたのも残念でした。
自分は最大より少し控えめに言わせるつもりなのに、最大にしたときと変わらなかったり・・・
その選択肢を選んだ場合に、どのようなモーション、どのような勢いで神山が喋るのか、シルエットなどでのナビゲーションがあった方が良かったと思います。
サクラ大戦3から導入された、一つの選択肢に強弱をつけるアナログLIPS。
アナログスティックの倒した加減によって主人公のセリフや行動が変化します。
過去作ではすこしの調整で結果が大きく変わるのでスリルがあり楽しかった。
主人公の動き、個性をあまり見せないほうが、プレイヤーのゲームへの没入感が大きくなると今作で再確認ができました。
旧制作陣はこの点を重視しており、過去作において主人公である大神一郎のボイスは、作中のほんの一部しか入っておりませんでしたね。
発売後のアップデートで、主人公の声を消すことができるオプションが追加されました。
神山音声オフ機能は、旧作ファンからの喜ぶ声がある反面、
おそらく新規ユーザーの方からの「なんのために?」という反応もありました。
まぁごもっともではある。
奥深いバトルはできない
機体を動かしてバッタバッタと雑魚を倒していくのは確かに楽しかったですが、正直やっぱり、サクラ大戦にとっての戦闘は 「豪華なおまけ」 「演出のひとつ」くらいで捉えておくのが吉です。
バトルで気になったのは、以下の点
■難易度が低い。
■各戦闘で操作できる機体が2~3体と少ない。
■操作機体の切り替え方式が異常。
■ステージ背景が変わり映えしない。
■操作していない方の機体が、棒立ちで何もしてない時間が結構ある。
■味方機体はプレイヤーに追従するだけ。(戦略的な待機などができない)
■壁走りアクションが採用されているが特定の場所でしかできず、それを活かした技や攻撃などが無い。
■敵華撃団のエフェクトがデカすぎて、何やってるか視認しにくい。
■遠距離キャラに照準カーソルがなく、狙ってる敵が勝手に変わる。(アップデートで解消)
はい、バトルがメインのゲームだとしたら致命的かもしれませんね(笑)
サクラ大戦は 「誰にでもクリア可能なゲームにする」 という精神から、過去作でもバトルは易しく作られております。濃厚な戦闘を楽しみたいなら別のゲームの方が良いでしょう。
「簡単すぎ」 「歯ごたえがない」と言われ続けていたシリーズですし、僕は全くの許容範囲、むしろこれで充分ぐらいのイメージですけど。
簡単な戦闘の中でも、雰囲気が大切にされていました。
ここからは一部ネタバレを含みます!
世界華撃団大戦なくてよかった
ストーリーの序盤、主人公たちは「華撃団大戦」に出場し、優勝せよというミッションが課せられます。「華撃団大戦」とは、中国、英国、など各国の華撃団としのぎを削る、いわば華撃団のオリンピックです。
そしてそこで敗退すれば帝国華撃団は解体させられると告げられます。
本作は、”降魔を率いる悪との闘い”と”世界華撃団大戦”がストーリーの2本軸となっており、それぞれにゲームの大部分が割かれているのですが・・・
参加する華撃団にはそれぞれ2人のキャラクターが描かれております。計6人。過去作と比べても多く、それぞれが割と各エピソードを持っております。
オリンピックがなければ、各メインキャラクターのエピソードや、大神達が居なくなったときのことをもっと深く掘り下げることができていたのでは?と考えてしまいます。
例えばクラリスとのデートでは上海華撃団の経営する中華料理屋に寄りますが、そこをメインキャラの誰かと絡めておけば、キャラの描画はより深いものになったはずです。
それに華撃団大戦を掘り下げるのならまだしも、それ自体は結局うやむやになってしまいます。
また他国の華撃団はちょっとおかしい人たちが多く、基本みんな無礼です。
上海華撃団はいきなり霊子甲冑で殴りかかってくるし、倫敦華撃団もいきなり生身で斬りかかってくるし・・・
いやでも似たようなやつ居たわ。
主人公が他組織の人間相手になぜかかなり下手に出ているのも相まって、他国華撃団キャラとのやりとりにはフラストレーションが溜まります。
新設された弱小華撃団という立場を強調したかったのでしょうが・・・
また、世界の華撃団を統括する位置に立っている権力者が、なぜそこに昇りつめたのか、どういう人物なのかといった描写が皆無です。
各国の華撃団に対して絶対的な権力を持つプレジデントG
中途半端にするくらいなら、ほんと ”なくてよかった” に尽きますね。
各国の華撃団のキャラに一定のファンが付いた以上、続編が出るとしてもこの世界華撃団大戦の設定は継続になるでしょう。
今後も付き合っていかなきゃならない設定なら、なおのこと作り込んだものにしてほしかったと思います。
上海ほんま覚えとれよ
さくら ばかり目立ちすぎ
「サクラ大戦なんだから、さくらが目立って当然でしょ?」
そのような誤った考えの人たちとの戦いは終わりませんね。
真宮寺さくらやエリカ、ジェミニなどはパッケージに描かれたヒロインであるが、ほかのキャラも同等の立場である。というのが正しい認識です。
歌謡ショウブロマイドの売上に大きな差があったとしてもだ!!
真宮寺さくらが、物語に深くかかわってくる”破邪の血統”なのはわかります。ですがそれ以外の箇所で でしゃばられるのはいただけないのです。
いままでの"さくら"は自分のメイン回以外では割とひっそりとしていました。
「いた?」レベル。
サクラ大戦Ⅴ(ファイブ)のジェミニなんて✕✕✕✕✕✕(ネタバレ)
サクラ大戦の伝統として、ストーリーは1クールアニメのように、第1話、第2話など、各話別れて進行します。
そこで各キャラクターそれぞれがメインとなる回が必ずあるのですが、今回のさくらは誰の回にもがっつり絡んでくる。
みんなを元気づけるのもさくら。
わがまま言うのもさくら。
さくらのみ必殺技が2種類
いっしょに実家に行くのもさくら。
風呂イベントが2回あるのもさくら。
最終的にさくら以外が空気となりました。
てゆーか初穂のメイン回で初穂が空気ってどういうことなん???実家の神社のくだりとか必要だっただろ。
アニメでやりましたね
メイン回をさくらに全部持ってかれた東雲さん
さらに、クライマックスに近づくと一番信頼できる隊員を副隊長にしますが、副隊長に任命したキャラクターがほとんど目立たない。
やっぱり目立つのはさくら。
いよいよラスボス手前になり、やっと最終任務のためにそのさくらが神山から離れました・・・
これでいよいよ副隊長キャラクターとの熱い熱い展開が来るッッッ!!!!
そう思った矢先ですが、ラスボスがあまりにも弱く、とってもとってもあっけなくラスボスが逝きました。
先ほど紹介したクラリスのジャンプ強を連発してるだけで数分でした(笑)
ボスの変身もなかったです。
わたしはあと2回変身を残していません・・・
まぁ戦ってる本人たちからしたら敵が弱いに越したことはないし、ピンチにはならないほうが良いでしょう。
敵が弱くて、危険も少なくて、隊員たちが無事帰還できたなら、隊長である我々は喜ぶべきでしょう。
よかったよかった。
えっボスもう死んだ???
総評
とまぁ、アラを探せば割といくらでも出てきます。
父親がナチュラルに娘に死ねって言ったり、伏線の回収方法がタイムスリップだったり。
初穂いつの間にデレたん???
しかし、このゲームでできる体験は、それらを補うくらいに何にも代えられないものでした。
当時、母親や妹から隠れてニヤニヤしていたドキドキがよみがえり、嫁に見られたくないなぁと思いつつも、デートイベントのたびに鼻の下を伸ばしています。
帝劇を歩き回れることに感動し、そして取り残されたひとの想いに涙しました。
今後も大神達がどうなったのか追っていく必要がある作品には間違いないでしょう。
スタッフの方々の今作へのご尽力を心より感謝し、次回作に期待いたします。
怒ったクラリス可愛い怒ったクラリス可愛い怒ったクラリス可愛い怒ったクラリス可愛い怒ったクラリス可愛い
最後に
この部分を読んでいる人は、すでにプレイを終えた人だと思います。
いろんな感想を抱いていると思いますが、是非、近しいご友人にプレイを勧めてみてください。
続編ありきで作っているようですが、必ずしも続編が確定しているわけではありません。
いっしょに新サクラ大戦を盛り上げていってほしいと思います。
ただ・・・
幸せに暮らしているとおもっていた仲間達が10年も孤独な戦いを続けており、それがまだ続いているという事実に涙が出てくる。
新サクラ大戦 2 はやくしてくれ・・・っ
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