リフィル処方箋を知っていますか? 日本だけが遅れている!
🟢リフィル処方箋制度を知っていますか?
「リフィル」とは、詰め替えやおかわりを意味する言葉です。「リフィル処方箋」とは、処方医によって定められた回数と期限内で、繰り返し使用可能な処方箋を指します。つまり、「リフィル処方箋制度」とは、何度も病医院に行かなくても、一枚の処方箋で複数回にわたり医薬品を受け取れる制度なのです。
アメリカ・フランス・イギリス・オーストラリアなどでは導入済み。とくにアメリカでは、1951年に取り組みが始まり、長期にわたってこの制度が国内に浸透しています。
いっぽうで、日本においてはリフィル処方箋制度に懸念点があると慎重に検討されてきました。そうしてようやく、2022年の診療報酬改定で導入が決定したのです。ところが日本での普及はわずか0.05%!
僕は3カ月に1回、広尾の日赤病院の糖尿病外来に通っているが、10分ぐらいの診察のために1時間半以上も待たせられる(血液検査の結果待ちのための1時間も含まれるが、血液検査も含め3カ月をせめて半年に一回にしたら無駄な時間も省かれる)。
内科の診療なので、10分間の会話はほとんど10種類ほどの薬の処方箋(糖尿、血液サラサラ、高血圧etc)についてである。その後、日赤を出て門前薬局で20分以上待たされ薬をもらう(買う)。
リフィル処方箋が普及すれば医療費削減は1兆5000億円にもなる。慢性疾患のため薬をもらう目的で総合病院へ行ったりしている高齢者の診療時間を省くことができれば医師の働き過ぎ改革にもなります。
7月10日発売・文藝春秋8月号に中室牧子(慶大教授)さんが書いています。なお中室牧子さんは僕が2年半前にスタートさせた「モデルチェンジ日本」のメンバーです。
なお医薬分業での政策コスト1兆9000億円のうち少なくともその半分以上は削減できるとした拙著『日本国・不安の研究』(PHP研究所刊)も併せてご覧になってください。https://amzn.to/4bGMrND