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【ライブ】ひなたフェス2024雑感

【歴史的事案】

・ひなたフェスはファンと運営の基本関係を一方通行のメディアから相互連携して拡大した稀有な例となった。

 歴史的に見てオタクが集まるメディアでは創成期にユーザー第一を謳っても、いったん作品が大ヒットするとユーザーの希望が集まりすぎて運営側の判断のキャパシティを超えてしまう。
 結果、ある時からユーザーを突き放してオタクはそのジャンルから離れていく。
 また、運営側のクリエイタはその収益が企業単位では物足りなくなって次のステップを目指して別の会社に転籍したり個人の看板で作家性を出して売り出しいったん時代は終わる。

【情報発信と報告の連鎖】

・不信を取り除いたのは情報発信と報告
 当初の日向坂運営はユーザーとの関係性は楽曲からライブのセトリから卒業メンバーへの対応などサプライズ狙いのために告知が後手に回って決して良好とは言い難かった。
 ところがひなたフェス本部を作ってから風向きが変わった。
 その文章は真摯かつ適切で周辺状況の配慮に富んだ内容で始まって中の人の心情が垣間見える人間的な文書だった。もしかしてこの中の人は一名ではなく複数いるのかもしれない。この人格者から全て始まっている。
 対策本部から始まった提案と質問フォームは、提出したユーザーがSNSにその内容を開示することで似たような提案の確認や相互の提案についてのブラシュアップが行われた。 その提案への回答が日向坂46時間TVにおけるひなたフェス対策本部のコーナーである。
出演者にはメンバーのほかに鳥海高太朗 (@toriumikotaro)さんに佐藤満春 (@satomitsuharu) さんの参加で信頼性が向上した。
内容的には現状報告と宿泊先確保のヒントなどが主だったが、それでも運営側が状況を把握してアナウンスすることになった。

その後の提案に対する回答は実施報告でその片鱗が見える形になっていたが、もうひとつ踏み込んだ提案に対する報告が欲しかったのも確か

【パレードの成功】

パレードの計画自体は当初案から存在していた。
撮影可の通知が急遽決まったのは決断までの条件整備に時間がかかったという理解をしている。
当初ユーザー側の希望としては撮影可能はライブ中の1曲を歌唱中に撮影可能にするという類のものが多かった。
また1曲分だけYouTubeで期間限定公開なども声が上がっていた。
自分の当初イメージでは小型の2階建てバス2台に分乗してかなり速足で通過するイメージだった。マーチングバンドの存在もそのころは把握されていなかったのであくまで簡易的はお祭りの山車みたいなイメージ。
しかし現実はマーチングバンドとバトントワリング、カラーガードも備えた重厚なもの。協力していただいた日向坂メンバー以上に存在感を示していた。

撮影可能になった結果、本人のサインがグッズのヒエラルキーの最上位だったものがその上も存在が出現することになった。
SNSには終了から数日経過しても画像が氾濫している。しかもハイアマチュアからプロ級の画像も出現して層の厚さがライブ中や始球式での撮影可能な作品を超えたものが出ている。
結果的にYouTubeでも映像公開を超えるものになった。

【セトリ1日目】

1日目はセトリ自体は初見の宮崎県民にもなじみやすいようにオーソドックスな形になっている。
加藤史帆さんをどこで使うのかがテーマだった。同じセトリでもストーリーが読めると泣けてくるポイントが複数あった。
齊藤京子さんとのとしきょんペアは高音と低音のパート分けをしやすいペアだったが、低音を担当する齊藤京子さんのパートを見事に引き継いでいた。加藤さんはのどの調子がよくない時期が長かったが今回は歌パートを4期生の藤嶌 果歩、山下 葉留花、平尾 帆夏の3名が見事に新しい色をつけた歌唱をして補って余りあるものをだしていた。
期別曲コーナーでは意外な選曲が多かった気がする。
地元民の祭事紹介コーナーはフェスならではのコーナーになっていて暇になるかと思っていたら、演者が盛り上げ上手で観客も適度に温まっていた。
特にチアの演目はコールとレスポンスの誘導と練習がうまくかみ合わさっていた。
新曲披露となった絶対的第六感も入れにくいとされていたコールを入れる場所をファンは見つけて形にしていた。
 

【セトリ2日目】

2日目は1日目の表題曲から抜けていた部分を組み込む形式。
しかし偶然か必然なのかそれぞれの曲での持っていかれるテンションが見事につながった。
2日目のバランスは4期生武道館ライブで縦横無尽に組まれたセトリの満足感からの次のライブとして不満点が大きくなると思われた1日目からの盛り返しを見せていた。
いつもこん好きと並んでライブのセトリから外され気味の「ソンナコトナイヨ」でわいて、これまたレアな青春ポップコーンへのつなぎ、3期生が盛り上げた後の夕日に包まれた「世界にはThank you!が溢れている」
Am I ready? からのひょっとこ踊りの地域コーナーへのつなぎも正解だった。アムアイは体のよい盆踊りの振りコピで楽しむ曲なのだった。

不満点を上げれば
・期別コーナーの流れで曲披露ではなくMCのつなぎ役で終わってしまった
・新曲披露が表題のみで、カップリングのひなた坂46曲「君を覚えてない」と4期生曲の歌唱がなかった。せめて武道館で披露された「夕陽Dance」は必要だったし振り入れも終わっていた。
・JOYFUL LOVEの導入のMCがわざとらしかった。普通に始めたら対応可能なのに
・火薬系の特効がなかった。「キツネ」の着火がなかった代わりに水噴射が行われたが、観客としては水をかけられると一旦盛り上がっていたコールが中断してさめてしまう。
・Water キャノンの噴射タイミングが「見たことない魔物」でしつこかった。

【フェスの評価点と反省点】

(良かった点)
・会場でのフライヤなど配布物がほとんどなく、ゴミの心配になるものはグッズの包装フィルムくらいに制限したこと。
・紙ベースの刊行物を全てデジタル化した。
・適切な人員配置を目指していたこと
・アルバイトにも資料A4で配布して質問に答える準備ができていたこと
・46時間TVで対策本部のコーナーを作ったこと
・パレードを撮影可にしてくれたこと。
(問題点)
・ゴミ箱不足とひなたEXPOマップにゴミ集積場の表示がなかったこと
・各コーナーが乱立して消化しきれなく香盤表でリスト化して欲しい
・チケット発券スケジュールの中で実在しないアイコンが残っていたこと→対応経過を表示
・発表の順序がフェス特有の小出しにしながら当日になる流れが極端で開催前週に集中したこと
・提案した内容を不採用にした経緯や実現した場合の対応履歴を公表して欲しい
・シャトルバスの間隔が長すぎた。等間隔に細切れで車両手配して欲しい
・列の導線が最後尾しか分からなかった。分断するなら空白部に人員配置して表示して欲しい
・サイン関係が弱い。しつこいくらいにエリアMAPと同様の図示と現地サインが欲しい
・公式サイトがトップページの動画が処理重いためにマイページや肝心のフェスのページに行きにくい。
・敷地が広大すぎてコーナーを全て巡れない。
・バス発着場はツアーが敷地の外れでシャトルバスは物販うらではないか
・マイカー駐車場は敷地の近くにする必要がない(送迎ありのため)
・ライブ会場のアリーナ覆工板が白いために照り返しがキツくて開演まで待機できない。熱中症の大半はあの場所とパレード待機
・空き缶のゴミ箱がない(可燃ゴミ扱いだった)
・夜間のシャトルバス駐車場までの通路で覆工板の段差があり足元が暗くて転倒した
・武道館の休憩所の整理券は良かったが待機時間が1時間以下の場合もあるので常在人数を把握してほしい
・飲食エリアは1ヶ所にまとめるのではなく行き帰りの通路で営業してほしい。土産物は手軽に持ち帰りしたい。
・金村美玖さんのお母さん唐揚げは現地販売して欲しかった。会場にいる間は買えないし戻ったら予約で完売していたので手が出ない。またあそこまで量はいらないのでハーフサイズで手軽に食べたい。
・パレード撮影可の発表が遅くて遠征組は機材対応出来なかった。ユーザーの要望には早めに結論出すなり検討中なりの情報が欲しい
・対策委員会の中の人は大変優秀だった。このまま1人に負担をかけすぎないで担当ABなど仮称をつけて責任を複数人で明確化してほしい。
・現地でフェスの感想をデータ入力してその証明を持ってグッズと交換して欲しい
・グッズとしてのステッカーは既に飽きられているので次作を考えて欲しい。ファンは印刷物が欲しいのではなくメンバーの痕跡のあるものが欲しい
・ライブ散水の水質が富士急のケヤフェスの時より悪かった。
水がくさい。たまに水に混じって泥が飛んできた気がする。
・着替えのスペースが欲しい。トイレ使っても良いのか?→通路から離れた人気のない死角で着替えていた。

【おわりに】

来年度は交通機関、ホテルの問題などの解決を進めつつ次回開催を目指してほしい。
2回目は油断しがちなのでノウハウを他自治体に流用される可能性もある。運営には今回を機にユーザーの意見を汲み取りつつ反映するかしないかの判断を評価軸として開発的運営を目指してほしい。
 それはフェスだけではなく企業姿勢として人の集まる場を作るなら必要である。

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